回顧1 ある日の授業
* *☆☆***☆☆***☆☆**☆☆***☆☆**2007年12月7日発行【No.012】**☆☆***☆☆**
〓授業は俺の命や〓 僕はこんな授業をしてきた
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【 タイトル 】
『回顧1 ある日の授業』
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朝目覚めた瞬間からその日の授業を考えていた。
まず、教室に入る時のことから想像する。
どんな感じで入っていこうか。にこやかにしようか。
それともわざと気難しい顔をして入って行こうか。
これはまず、その日の曜日と何限目に授業があるかで決まる。
例えば月曜日の1限目なら、あんまり感情を出さずに淡々と教室の空気を
あまり動かさないように授業を始める。
金曜日の午後なら顔は不機嫌な表情をしながらも、目は笑っている
そんな感じで、リラックスしながら授業に入っていく。
まあこんなところでした。
次に第一声を考える。
いきなり授業をするのか、関係のない話を5分するのか、まぁだいたいは
そのときの気分ですが、関係のない話をする時は
生徒が食いつきやすいネタを考える。
食いつきやすいと言っても、生徒があまり知らない内容のほうが
良かったように思います。
生徒が知っている話題を出すと、生徒たちが口々に発言して、その日の授業が
わやくちゃになってしまいます。
それより、生徒たちが「へぇ〜!」と感心するような内容のほうがいいですね。
例えば先日ご紹介したような「ビー玉の話」なんかは食いつきが良かったですね。
そのかわり1回しか使えませんけど。
よく話を聞いてくれるクラスなんかでは、時事ネタなんかをよくしました。
その時話題になっているニュースの解説をするんです。
ただこの時も新聞の社説みたいにしゃべるんではなくて、ちょうど浜村淳さんの
映画解説のような、見てきたようなワクワクするような話っぷりがいいですね。
だいたいこの辺までが、朝起きて、朝シャワーをして、歯を磨いて
朝ごはんを食べて、着替えをして、家を出るまでです。
本来の授業の展開は、通勤途中の車の中です。
これが私のとっておきの方法ですが、まずその日の、そのクラスでの
【生贄の生徒】を決めます。
この時一番気を付けないといけないのは、この生徒は絶対に数学に自信を
失っている子を選んではいけません。
また真面目に授業に取り組んでいるけども、自信がなくて理解に時間がかかる子を
さわってはいけません。
それより、そこそこ数学の力があって、ちょっと自信を持ってるんだけども
おっちょこちょいで、早とちりをするような子がいいですね。
その上クラスの人気者で、明るくて後々根に持たない子なら、言う事はありません。
なぜ【生贄】を作るかというと、この生徒にわざと答えにくい質問を
ぶつけるわけです。
するとこの生徒は答えられないのです。
私は「さっき説明したやないか」と少々怒ったふりをして、
「ええか、大サービスやぞ。みんな分かってるけど
お前一人のために、もう一回だけ説明したるわ。」と。
でも本当は半分以上が分かっていないんです。
で、ここで授業を一旦止めてやることで、周りの分かっていない生徒たちも
ほっと一息つけます。
そして、もう一回説明をしっかり聞こうという気になります。
この時は、板書をノートに写す作業はありませんから
集中して聞くことができます。
で、説明が終わって、もしまだ理解していない生徒が、チラホラいるなぁと感じたら
もう一度さっきの生徒に答えにくい質問をします。
そしてもう一度、説明する機会を持つわけです。
そうすると、質問されたその生徒は、理解したことを整理できるし
もちろん、周りの自信のない生徒は、恥ずかしい思いをすることなく
授業に入っていけるわけです。
ただこれは、クラスの生徒一人一人をしっかり把握していないと
とんでもないことになります。
下手をすれば、訴訟沙汰にさえなりかねませんので
くれぐれも細心の注意で行ってください。
授業の内容としては、1時間中に教えるのは、たった一つの原則を守ります。
それとその一つの事を身に付けるための問題を
実際に授業の中で解く時間を必ず取ります。
授業は、先生がしゃべる事が目的ではなくて、生徒が覚える、理解する、
できるようになる事が目的ですから、説明したことを、数学・算数でしたら
実際に問題が解けるように、実践の時間を設けます。
ですから、1時限で一つの事しかできません。
だいたいこの辺で、学校に着きます。
その日の授業のシナリオ、台本が出来上がる訳です。
とは言っても授業は生き物ですから、教室の戸を開けた途端
その日朝から思い描いた台本を破り捨てて、
ガラッと違った授業になることもしょっちゅうです。
ただし、その場合の授業のシナリオはもちろん、その以前に作ったシナリオを
どこかの引き出しから取り出してきて、使ってたんですけど。
私にとってこの授業のシナリオを考えるのが
教員時代一番面白かったのかも知れません。
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授業は俺の命や〜僕はこんな授業をしてきた〜
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