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2008/02/18

★★断熱・気密・防湿 快適・健康・省エネの技術★★ 第70号 (通算94号)雨水編

 ★★★★★★断熱・気密・防湿 快適・健康・省エネの技術★★★★★★
第70号 (通算94号)雨水編           2008年 2月18日発行
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    ┃断┃熱┃・┃気┃密┃・┃防┃湿┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
    ┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┫
    ┃快┃適┃・┃健┃康┃・┃省┃エ┃ネ┃の┃技┃術┃ ┃ ┃
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 ●● 東京の2月は何年かぶりに何度も積雪に見舞われる2月になりました。

    久しぶりに冬らしい冬を味わった気がします。
    小田原あたりから、梅の便りも聞こえてきます。

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 この季節、結露でお困りの方が多いのでしょうか?
 検索エンジンからサイトを訪問される方の中で「結露 防止」あるいは「結露防止」
で検索された方が増加しています。
 12月には800件ほどだったものが1月には960件、「断熱材」という言葉で検索し
た方は1000件から1500件に増加しています。
 数辞退は多くありませんが、「地球環境問題」、「基礎断熱」、「熱橋」などとい
う専門的な用語で検索される方も数倍に増えています。
                                   ●●
  http://www.sotodan-souken.com/

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 トップページをほぼ全面的に書き換えました。
 今回は、その内容をメルマガでもご案内します。

★家造りの分かれ道
 家を造ろうと計画を始めて比較的すぐ、本人もほとんど意識していないうちに分か
れ道を通り過ぎてしまうようです。
 誰もが家を造ろうとするときには夢を持って「自分たちの暮らしにふさわしい快適
な家を造ろう!」と思っているはずですが、この分かれ道はその希望が叶うか、かな
わないかの大きな分かれ道のようです。
 「三度建ててみないと満足のいく家は造れない」などという人がいます。人生で三
度も家を建てられる人はそれほど多くはありませんから、これが本当だとしたらほと
んどの人は満足の行く家を造れないことになります。
 この文章を、分かれ道に赤信号をつけ、皆さんに満足のいく家を手に入れて欲しい
という気持で書き始めます。家ができたあと後悔しないために是非お読み下さい。


★普通の家はどんな家?
 伝統的な日本の家は木と土と紙で造られてきました。
 高度成長の開始とほぼ同時に作られた日本住宅公団が鉄筋コンクリートの賃貸住宅
や分譲住宅の供給を始めてから日本でも非木造住宅の占める比率が増加し始め、昭和
40年代以降は個人住宅でも工場生産された部材を現場で組み立てる工業化住宅(プ
レハブ住宅)が新築住宅の中で大きな比率を占めるようになりました。

 公団住宅や分譲マンションが建てられるようになったころは、集合住宅は住宅スゴ
ロクにおける初期段階の家(仮の住まい)と考えられていましたが、平成に入りバブ
ル崩壊のころから集合住宅も「終の棲家」のひとつの形態と考えられるようになりま
した。

 現代の住宅は伝統的な「木で造る」住宅から、建てる場所や敷地の条件、さらに嗜
好に応じて木造、重量・軽量の鉄骨造、コンクリート造など様々な構造の中からそれ
ぞれの条件に適したものを選ぶことが出来るようになりました。
 都心など耐火構造が要求されるところではコンクリート、郊外の住宅地では木造や
工業化住宅の混在、これが今の住宅模様です。


★人と住まい
 人は住む場所や時代によって様々な特色を持つ住まいを造ってきました。
 日本では最古の住まいとして造られた様式は竪穴式住居、時代を追って高床式住居、
寝殿造など風通しの良い木と土壁の住まいが発展してきました。
 木材が手に入り難い地域に建てられる家の中で最も普遍的と言えるものは日干し煉
瓦の家です。日干し煉瓦の家は中東や南米で地震があると多数の家が崩壊して多くの
犠牲者を出すことでも良く知られていますが、災害のない地域では大きな熱容量と土
に含まれる水分のため真夏の炎天下でも家の中はひんやりと涼しいそうです。

 時代によっても家の造り方は変わります。日本の伝統的な家は断熱や空調を備えて
いませんでしたが、1960年代以降の石油ストーブや1970年代以降のエアコンの普及と
オイルショックを経て今では断熱や空調を考えていない家はほとんどありません。
 今世界の先進国に比べて日本の住宅の断熱性能はきわめて低く、極寒の地に建つヨ
ーロッパの住宅に比べて日本の本州に建つ住宅の多くは2〜7倍の空調エネルギーを
必要とします。

 「家は住む人を表わす」ものです。あなたの人柄が偲ばれるような家を造りたいと
思いませんか?


★将来を見据えた住まい造りをしましょう
 21世紀を迎える少し前から地球温暖化をどう食い止めるかが大きな問題になりま
した。日本は現在の枠組である「京都議定書」の成立に大きな役割を果たしましたが、
その達成に向けた対策は全く充分ではありません。
 化石燃料の使用を削減しなければ日本にも、世界にも持続可能(サステナブル)な
発展はありません。化石エネルギーの使用削減は今後私たちの最大の課題です。

 地球温暖化問題にやや遅れて、様々な資源の価格が高騰を始めています。原油価格
は長く続いた1バレル15ドルから数年で1バレル 100ドルの時代に突入しました。スリ
ーマイル島原発事故以来低価格を維持してきたウラン鉱石も原油を上回る勢いで価格
を上昇させています。温暖化対策として植物(農産物)起源のバイオマス燃料に注目
される中、各種農産物の価格上昇が始まっています。
 鉱物資源や農産物資源の価格は投機的資金の流入や資源枯渇前の荒稼ぎを目論む産
油国の動向によって、今後ますますマネーゲームの様相を示して乱高下することにな
るでしょう。

 太陽光発電や燃料電池などの新エネルギーのエネルギーコストは従来の燃料コスト
の3倍程度になるという試算もなされていて、エネルギーコストは今後中長期的に右
上がりの上昇を続ける可能性があります。灯油価格は2年ほどで2倍以上に上昇しま
した。

 家造りの根幹は将来を見据えて建物の性格付けをすることにあります。
 車を例にとって省エネが必要と考えたときに採るべき対策を考えて見ましょう。
 ・ 高速道路のように信号待ちをしないで高速で走れる道を作ること
 ・ 省エネ運転を心掛けること
のような対照的な選択がありますが、新しく家を造るときには上の様なインフラ改善
型の選択が、既に出来た家を使いこなすときには既存のインフラに対応した選択が有
効です。

 反対に新しく造る家に時代の変化が要求する対応をしない場合には不便と我慢を強
いられることになります。私は、皆さんに将来の不便と我慢を何としても避けて欲し
いのです。


★平均寿命の家では豊かな老後を迎えられない!!
 平成8年の建設白書は、日本の家の平均寿命(建てられてから除却されるまでの平
均年数)が26年しかなく、アメリカの44年、イギリスの75年に比べて日本の住宅のラ
イフサイクルが非常に短いと指摘し、その理由として「住宅ストックの質の低さ、リ
フォームのしにくさ、或いは使い捨てのライフスタイルに合わせて住宅も建て替えに
より対応していることなど」を挙げています。
 実際にヨーロッパの町を歩いてみると地域ごとに50年前、 100年前に建てられた町
並みが残っています。新しく開発された市街地には最新の住宅が並んでいますが、都
心の住宅はその地域が開発された時代の意匠でそのまま残っています。
 片や、日本の町は古い街の中にも新しい建物が混在しています。たまに古い家があ
っても古さが魅力になるような家はほとんどありません。

 日本は住宅用木材を調達するために先ずアジアの熱帯雨林の木材を買い入れ、続い
てカナダやアメリカから、さらにシベリアの針葉樹を輸入しています。日本は世界最
大の木材輸入国です。
 「ヨーロッパの歴史は森を畑に変える歴史だった。ギリシャ文明誕生のとき一面の
森だったヨーロッパは僅かに黒い森しか残っていない。」と言われますが、日本は世
界に残った森を100年ほどで荒地に変えてしまいそうです。

 日本人の平均寿命は世界でも最高水準ですから、このような家造りを続けていると
退職後に家を建て直すことになりかねません。


★住宅産業はアセンブル産業
 住宅を造る場所は現場ですがその大半は工場で作られています。
 プレハブ住宅の部材が工場で造られているように、建築現場に運び込まれる材料は
各地の工場の製品です。
 住宅生産は組立ラインだけは工場の中にありませんが、自動車工場の組立ラインに
部品工場から部品が運び込まれるように、建築現場に工程順に運び込まれる部品を手
際よく組み立てるという意味で建築や住宅の生産も組立ラインにほかなりません。
 ハウスメーカーやホームビルダー、それに設計事務所の設計者たちはそれぞれが設
計に組み込める部品を限定しているように思われます。
 木造住宅の「断熱」といえば、「50mmの袋入り断熱材以外使い方を知らない」、
「会社の方針として外張断熱工法以外では施工しない」など制約があります。

 設計事務所に設計を依頼しても、設計者が良く知らない建材(部品)を使う設計を
依頼しても満足の行く対応を期待できないかもしれません。
 施工後に不具合があったときには責任を持たなければならないので、設計者は経験
のない施工方法や部材を使いたがらない傾向があります。

 あなたが造ろうとしている家に最もふさわしい設計者を探すことが、一番重要なこ
とと考えてもいいのかもしれません。


★日本の住宅の現状はみんなが赤信号を渡った結果じゃないの?
 「赤信号みんなで渡れば怖くない」というギャグがありました。
 日本の住宅の現状はみんなで赤信号を渡っているのではないかと思わせるものがあ
るとは思いませんか?
 ・短い耐久年数と世界の森林伐採の原因になる家の造り方
 ・相続のたびに解体され、建て直される家
 ・世界に稀なCO2排出量の大きい断熱性能の不十分な家
 ・10年で中古住宅としての価値が下がり、20年を超えると更地にしなければ売れな
  い家
 ・冬には北欧の家よりも寒く、夏には熱帯並の暑さの温度バリアにならない家

 こういう家を誰もが望んでいるとは思えないのですが、普通にハウスメーカーやホ
ームビルダーを訪ね、住宅金融公庫(住宅金融支援機構)の技術基準に合わせた家を
建てると、「こんな家を建てようと思っていなかったのに、何故?」という結果にな
るのです。

 先日も既に家を建てられた片から次のようなお便りをいただきました。
 「K社の木造外張り断熱構造で家を建てましたが、当初の懸念どおり断熱不足を感
じており、断熱補強の方法をいろいろ探しております。」
 「ツーバイフォー工法の住宅で夏の暑さから毎年避暑に高地へ逃れています。一年
を通じて自宅で過ごしたいのが念願です。」
 当初の懸念どおり失敗だったり、毎年避暑に行かなければならないほど住むのが苦
しい家を建てたりした人は本当にお気の毒です。


★建築の基準は満たしてさえいればいいものではありません
 建築基準法の第一条には
「この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国
民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的
とする。」
と書かれています。
 つまり、「法律を満たせばもうこれで充分だ」という基準ではなく、「日本に造る
建物が最小限満たさなければならない」基準でしかありません。
 「最低満たすべき基準」であって「決して充分ではない」とという性格は建築基準
法ばかりでなく、住宅金融公庫の公庫融資住宅建設基準や財団法人建築環境・省エネ
ルギー機構が定める次世代省エネルギー基準なども同じです。

 多くの設計者やハウスメーカーなどは「次世代省エネルギー基準をクリアしている
から充分です。」といった説明をしますが、これは「役所が次世代省エネルギー基準
を満たすとした断熱性能を一応満たしている。」だけで、それで充分快適かどうかを
示すものではないのです。

 人から聞いた話ですが、次世代省エネルギー基準の制定に携わった研究者が自宅の
断熱では基準の3倍もの断熱材を使って家を建てたと自慢していたそうです。
 基準を上回る断熱をすることは決して悪いことではありませんが、自分だけが断熱
の良い家に住もうとせずに、基準を守るだけで充分な性能を満たすものではないこと
をほかの人たちにも知らせて欲しいものです。


★私が造りたい家はこんな家です
 私が皆さんと一緒に造りたいと思っている家について、あまり詳しく説明すること
はできません。
 あなたの家について私はまだ何もイメージを持っていません。あなたと顔を合わせ、
あなたの家に寄せる思いをお聞きしたあとで、私の頭の中にあなたの家のイメージが
涌いてきます。
 とは言え、今主流の家造りがここに書いてきたような様々な問題を持つ家を造って
きたわけですから、私が関与させていただいて造る家は次のような基本的な考え方に
基づいて計画を進めます。
 (細かいことは書きません。サイトにいくらでも書いてあります)
 ・省エネでかつ快適に暮らせる断熱性に優れた家
 ・孫、ひ孫の時代まで使える耐久性のある家
 ・単純な形で、装飾を排した基本性能に拘った家
 ・建てるときは後回しにできないことに重点的にお金を使い、
   ほかは後回しにして建設費を削減する。
 ・将来の様々な技術革新に対応できる家
 ・間仕切りを造り直せはフレキシブルにすみ方を帰られる家


★できた家を前に後悔しないために
 家が出来てから、「もっと断熱を考えるんだった」、「もう少し耐久性を持たせた
かった」と考えても有効な方法はありません。断熱性能や耐久性能は出来上がった家
にあとから簡単に取り付けられるオプションではないのです。
 あとから取り付けが可能なものに初めから拘って家を造るとあまり言い家を造るこ
とは出来ません。初めに拘るべきものは、あとからでは手遅れになるものです。

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サイトリニューアル情報
 トップページを全面更新しました。

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 ★★★★★★断熱・気密・防湿 快適・健康・省エネの技術★★★★★★
第71号 (通算95号)啓蟄編 は 2008年 3月 3日に発行予定です。

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 │     断熱を科学的に理解できる国内唯一の断熱専門サイト     │
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