人と自然の研究所「ビオトープって何だ!」━ 石油の利用はルール違反? ━
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人と自然の研究所メールマガジン
■□■ ビオトープって何だ! ■□■
NO.38
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■□■━━ 石油の利用はルール違反? ━━■□■
前号では‘バイオエタノール’に着目して、エネルギー問題にも生きものや
ビオトープの視点が必要だということをお伝えしました。
(バックナンバーはこちら→ http://archive.mag2.com/0000145229/index.html )
今回は、前回お知らせした通り、エネルギー問題の根幹とも言える‘石油’に
ついて考えていきましょう。
まず石油についてですが、これは現代の社会でエネルギー源の主軸といえるもの
です。ガソリンとして車や飛行機の燃料に使われたり、灯油として暖房器具に使わ
れたり、アスファルトとして道を舗装するのに利用されたり、プラスチックの原料
としては今やあらゆる商品に使用されるなど、その利用は多岐に亘っています。
石油は約150年ほど前からひとつの産業として生産され始め、その利便性などか
ら一気に産業が発展し、文明の発展に大きく寄与してきました。今の私たちの便利
な生活があるのも石油のおかげであり、すでに欠かすことのできないものとなって
いるのが現状です。
では、その石油とはそもそも何なのか?というと、‘大昔の生物の死骸等の有機
物が、長い年月をかけて地熱やバクテリアの影響を受けて化学変化したもの’とい
うのが現在一番有力な説とされています。
大昔と言っても地球上に生命が誕生したのは35億年前と言われていますから、
本当に長い時間がかかっているんです。それを、いま人間は地下深くから採掘し
て、前述したような様々な用途に利用しているわけです。
生命が誕生した当初、地球上に酸素はほとんど無く、二酸化炭素が大量にありま
した。しかし、生きものが徐々に増えていくことで、大気中の二酸化炭素(CO2)
のうち炭素(C)が生物の体に残り、その分残りの酸素(O2)が大気中に増えたこ
とで、地球は多くの生きものが暮せる星となりました。
生物の体に残った炭素(C)は、石油や石炭になってずっと地中深くに蓄積され
てきたことで、長い間地球の環境は維持されてきたのです。
しかし、その石油や石炭がエネルギー源として採掘されるようになったことで、
炭素(C)が再び大気中に戻り酸素(O2)と結合して、二酸化炭素(CO2)が増加し
ているのです。
ということは、このまま化石燃料を使い続けて二酸化炭素(CO2)が増えると、
大昔のように人間はおろかほとんどの生物が生きることのできない星になってしま
うのです。
また、石油は現時点でも、自然界に流出したときに生物の呼吸や光合成に障害を
もたらすなどの環境汚染を引き起こしているし、その依存度の高さから、利権が
絡んだ戦争も起きているのです。1991年に起こった湾岸戦争はその代表的なものと
言えるでしょう。
更に、戦争を引き金に起こっている貧困問題も、石油が全く関連していないとは
いえません。今、環境問題で一番騒がれている温暖化の問題も、温室効果ガスであ
る二酸化炭素が増えて起きてる問題です。
それに、石油はあと40年ほどで枯渇すると言われています。いつか無くなること
を考えれば、その時の準備もしておかなければなりません。
バイオエタノールは、そういったことを考慮して石油に依存しないエネルギーと
して技術開発が進み、その利用が推進されてきたわけですが、前号で紹介したよう
に、やはりそこにも色々な問題が潜んでいます。
他にも太陽光エネルギー、風力、水素エネルギーなど、俗にいう自然エネルギー
も世に出てきていますが、石油を利用したエネルギーに対して数パーセントにも
満たないほどしかエネルギーを賄えていません。
今の生活レベルをある程度保とうと考えるならば、環境に負荷のかからないエネ
ルギー技術は絶対に確立させなければいけません。それも、生態系への問題など
何もないエネルギーを。ただ、それはごく一部の科学者の手に委ねられていて、
多くの人たちにはどうすることもできません。
しかし、私たちは、35億年も前から生物によって少しずつ少しずつ蓄えられて
できた石油を、ほんの200年たらずで使い切ってしまおうとしています。それが
如何に自然のルールに反したことか…。
それを真摯に受け止め、私たち一人ひとり、まずは普段の生活で石油の消費を
減らすことだけでも考えていかなければなりませんね。
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