法律・経済最新ニュースのかんたん解説 181号
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Vol.181 2008/1/16 (毎週水曜日発行)
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┏ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
1. 中小企業の事業承継支援
2. 取締役議事録への印鑑証明書添付の要否
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◎ 中小企業の事業承継支援
自社株すべて相続可能に 日経平成19年12月3日
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先日、顧問先の社長さんより相談されたのですが、離婚に伴う財産分与で、社長の
持つ自社株の50%を要求されて悩んでいるとのことでした。相続で株が分散された
ため、今60%所有していますが、要求をのむと30%となり、会社を乗っ取られて
しまいます。また、増資をして対抗するにも、新商法で3分の2の株式が必要なため、
ひたすら裁判官に訴えて金銭にて解決するよりほかはないと申し上げました。
もう1つ、会社の継続を妨げる大きな問題があります。それは相続税の負担の問題
です。資本金が1000万円の会社で株の相続税評価額が5億円という会社がありま
す。相続が発生した場合、非上場株式の場合はそれを売却して相続税を支払うことが
できませんので、相続人に過大な負担がかかります。会社の継続が事実上不可能な場
合が出てきます。
今国会に提出される中小企業円滑継続法案の内容が発表されました。それによると
1.非上場株式等に係る事業承継税制の抜本的拡充
2.後継者問題等への対応
3.遺留分等の相続税法上の問題に対する対応 となっています。
1つは、現在非上場株式は10%の減額措置となっているのを、事業用の土地80
%の減額措置に合わせて、80%減額しようということです。
2つは、後継者問題等に関する諸問題に早急に対応すべく、研修・セミナーや相談
員制度、金融支援等の諸施策を相互連携をもって総合的・一体的に推進するという
ものです。
3つは、被相続人から後継者への事業用資産の生前贈与や相続発生後の遺留分に係
る紛争を防止するための手当として、新規立法を創設するとしています。後継者以
外の相続人が遺留分として自社株を請求する権利を放棄させることができるという
ものです。
具体的な内容は今後の国会の論議に待たなければなりませんが、大変な朗報といえ
ます。
公認会計士 魚住正治
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◎ 取締役議事録への印鑑証明書添付の要否
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取締役、監査役の選任については、その就任を証するための株主総会の議事録、代
表取締役の就任にあっては、取締役会(取締役会設置会社でない場合は互選書)議事録
とこれに押されている出席取締役の印鑑については市区町村長の発行する印鑑証明書
が必要です。但し、前任の代表取締役が登記所に提出した印鑑と同一の印鑑を議事録
に押印している場合には、上記の印鑑証明書の添付を要しませんが、この点について
は、次の印鑑証明書の添付の要否について参考にしてください。
なお、取締役会議事録に署名している取締役が外国人である場合には、その署名が
本人のものであることを証する本国官憲の作成した証明書の添付を要します。
印鑑証明書の添付を要する場合
1) 代表取締役を1名置く会社において、代表取締役が死亡し、その後任代表取
締役を選定したときの議事録には、市区町村発行の印鑑証明書が必要です。
2) 代表取締役を1名置く会社において、代表取締役が取締役を辞任又は任期満了
により退任したことにより代表取締役の資格を喪失したため、後任代表取締役を選定
した取締役会議事録には、印鑑証明書が必要です。
なぜなら、代表取締役は取締役の資格を喪失することによって、本来取締役会
に出席することも、署名することもできないためです。
実例としては、署名義務のない者が議事録に押印し、その印がたまたま登記所
に提出している印鑑と同一である場合も在りますが、登記所では署名義務のない者の
押印を審査の対象としていません。
3) 代表取締役を1名置く会社が、株主総会において代表取締役たる取締役を解任
し、後任代表取締役を選定した時の取締役会議事録にも印鑑証明書が必要です。
4) 代表取締役を1名置く会社において、その代表取締役が代表取締役のみを辞任
し又は退任して取締役のみの資格で出席した取締役会で、他の取締役が代表取締役に
選定され、議事録には従来の代表取締役が登記所に届け出ていた印を後任代表取締役
が用いて押印している場合には、それが同一の印鑑であっても使用者が変わると届け
出た者の印とはいえなくなるため、取締役全員の市区町村発行した印鑑証明書が必要
となります。
印鑑証明書の添付を必要としない場合
1)代表取締役を1名置く会社において、代表取締役のみを辞任した取締役が、後任
の代表取締役選定の取締役会議事録に登記所に提出した印鑑と同一の印鑑を押印し
た場合は、全員の印鑑証明書の添付は省略できます。
2)代表取締役を1名増員する場合、その増員決議に現任の代表取締役が関与して、
その代表取締役が登記所へ届け出ている印鑑を議事録に押印した場合は省略できま
す。但し、代表取締役の就任承諾書には新任代表取締役の印鑑証明書が必要です。
3)代表取締役を1名置く会社において、代表取締役が取締役を辞任又は任期満了に
より退任し、代表取締役の資格を喪失したが、取締役に再選され、後任代表取締役
の選定に関する取締役会議事録に登記所へ提出済みの印鑑を押印した場合は省略で
きます。
4)2名以上の代表取締役のうち一部の者が辞任又は退任し、後任代表取締役を選定
した場合、残った代表取締役が登記所へ届け出た印を議事録に押印していれば省略
できます。
*代表取締役が選定による変更の登記にあっては、再任(重任の場合)の場合を除き、
代表取締役が就任を承諾したことを証する書面(就任承諾書)の真正を担保するため、
その書面には市区町村長の発行の印鑑証明書を添付しなければなりません。
就任の承諾をした旨の取締役会議事録の記載をもって援用する場合の議事録に押印
された代表取締役の印鑑についても同様です。
司法書士・土地家屋調査士 龍見康務
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