愛おしき隣人 こんな映画は見ちゃいけない!
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☆ こんな映画は見ちゃいけない! 2008/4/29号 Vol.842 ☆
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こんにちは、発行人のオテロです。
本日、俎上にのせる作品は
「愛おしき隣人」です。
語るべき相手がいれば自分の思いをぶつけ、愛する対象があれば同じ
時間を共有したいと願う。どこにでもあるような小さなハプニング。
そんな市井にあふれた小市民の織り成す風景を、退色させたうえに砂
をまぶしたようなトーンのソフトな映像で活写する。各エピソードは
前後の脈絡なく散文詩のようにちりばめられ取り留めのない印象を受
けるが、カメラの視点はあくまでも優しさに満ち、ユーモアがあふれ
た語り口は見るものに隣人に対する温かい気持を思い出させる。
北欧の街、アパートの一室で転寝をしていた男が悪夢から目覚める。
公園ではカップルは別れ話、小学校の教師とカーペット店販売員は夫
婦喧嘩、精神科医は患者の愚痴を聞かされることに我慢できなくなる。
その他多岐にわたる人物が登場するのだが、彼らに共通するのは「ツ
イていない」ということ。スキンヘッドになった男や、切符販売の列
に並ぶ男の描写など、多少の誇張も共感できる部分があり、心をくす
ぐる術を心得た演出が光る。
爆撃を受けて目覚める男だけでなく、食器を壊した罪で電気椅子にか
けられる男など、夢の中の出来事も同列に描かれている。まる覚醒時
との境界などないかのように、その情景は現実と同様にツキに見放さ
れている。唯一、ミュージシャンと結婚する女の子が幸せな夢を見る
が、潜在意識の中でしか満足できないほど、実際の彼女はツイていな
い。そう、人間は小さな不幸を乗り越えることに喜びを見出すのだ。
お勧め度=★★★ (★★★★★が最高)
「愛おしき隣人」
についての詳細は、
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を参考にしてください。解除もこちらからできます。
本日はもう一本
「アイム・ノット・ゼア」です。
放浪の詩人、フォークシンガーからアウトローまで、ボブ・ディラン
の人生における6つのステージを6人の俳優が演じるという画期的な試
みは、ストーリーをぶつ切りにするような編集法のためにやたらと混
乱する。もちろん、表現方法も6パターンと意欲的に変化をつけている
が、それらが物語として有機的に結合しているとは言いがたい。
ギター片手に旅をした少年時代、詩で注目を浴びた青年時代、フォー
クからロックに転向したりキリスト教に傾倒したり、さらにフランス
人との結婚と離婚、厭世的な暮らしを経て再びギター片手に旅に出る。
まだ存命中の大スターの半生の出来事を振り返り、伝記のように描く
というのは、モデルになったスター自身もどこかこそばゆい感があっ
たに違いない。だからこそ、登場人物は誰一人としてディランという
名はつけられておらず、あくまで時代を象徴する人物としての描写。
自由なインスピレーションに彩られた無定形な映像の羅列はそれゆえ
に強烈な輝きを放つが、一方で一本の映画として全体的に俯瞰したと
きにはカオスに放り込まれたような戸惑いを覚えてしまう。
ディランのことをよく知らない人間が見たら、エピソードになんらか
の意味を見出せるのはウディ・ガスリーを名乗った少年時代だけだろ
う。少年はまだ何者でもないが、無限の可能性だけは持っているのだ。
黒人一家に夢を語るシーンは、少年が輝かしい未来が宿っているとい
う普遍性を感じさせてくれた。
お勧め度=★★ (★★★★★が最高)
「アイム・ノット・ゼア」
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余|談|
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すっかり東京・下町の顔となっている浅草寺の雷門ですが、現在のも
のはまだ建立されて50年も経っていないと、あるクイズ番組で知りま
した。
経営の神様といわれた松下幸之助が寄進するまで、100年近くもあの場
所にはきちんとした山門はなかったそうです。
そして「雷門」と書かれた大提灯の底部前面には「松下電器」のネー
ムプレートが貼り付けてあります。
10月1日に松下電器の社名変更が行われると、このプレートも「パナソ
ニック」に書き換えられるのでしょうか。。。
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