第26号
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税理士の徳永です。
当ブログでは中小企業のオーナー又は経理担当の方に税務・経営を中心とした情報をできるだけわかり易く週刊でお伝えしていきたいと思っています。お役に立てれば幸いです。
3月ぐらいから使用人が取締役に就任するケースが増えているのかもしれません。
税法上の「使用人兼務役員」ではない取締役になる場合の留意点は、
・雇用保険は資格喪失の届出をする必要があります。
・中退共に加入している場合は、退職扱いになりますので、退職金の請求をする必要があります。
などですが、
気になる使用人であった期間分の賞与の支給については、従来通り、取締役就任直後の支給であれば損金に算入されるようです(改正基本通達9−2−27)。
<サービス残業>
数年前に、福岡のある銀行が労働基準監督署から21億円のサービス残業代を支払うように指導を受けていますが、残業代や時間外割増賃金の問題は中小企業にも隠れているようです。
退職した従業員が賃金の不払いを労働基準監督署に訴えたケース、過去2年分の時間外割増賃金を内容証明郵便で請求してきたケースなどを実際に見たことがありますが、円満な退職とは言えないような場合のその従業員の退職後に、こういう問題が発覚しやすいような気がします。
時間外割増賃金については、法律でその支払義務が定められていますが、中小企業では、賃金を支払う側である企業も賃金を受取る側である労働者もあまり厳格には受け止めていないようです。
法律上の割増賃金には、時間外労働の割増賃金、深夜労働の割増賃金、休日労働の割増賃金の三つがあります。
(1)時間外労働の割増賃金とは?
法定労働時間を越えて時間外労働をさせた場合には、25%の割増賃金を支払わなければなりません。
法定労働時間とは、休憩時間を除いた労働時間で、「1日8時間、1週間40時間」と規定されています(ただし、労働者が10人未満の物品販売業や接客業などは1週間44時間)。
例えば、休憩を除いた会社の所定労働時間が7時間で実際の労働時間が10時間の場合には、8時間を越えた2時間分だけが割り増しの対象となります。
(休日の接待ゴルフや夜の飲食接待は原則的には労働時間には含まれないようです。)
また、就業規則と労使協定によっては1カ月から1年までのサイクルで労働時間を調整することができます。この制度は季節的な繁忙期がある会社(製造業、旅館業、税理士事務所など)に適しています。
(2)深夜労働の割増賃金とは?
深夜(22時から翌5時まで)の労働に対する割増率も25%となっています。
例えば、時間外労働かつ深夜労働をさせた場合には、25%+25%で合計50%増しになります。
(3)休日労働の割増賃金とは?
法定休日(1週1日、4週4日)の労働に対する割増率は35%です。
週休2日制の場合は、土曜出勤をさせても割増賃金は不要です。
また、これらの割増賃金の算定基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当、住宅手当、臨時に支払われた手当などは含まれません。
電力会社などの大企業でさえ数十億円の未払い賃金が発覚するほどです。
十分な人件費をかけられない中小企業においては、法律どおりに割増賃金を払えるところはそれほど多くはないように思えます。
おそらく従業員との関係が悪化したときに、こういった問題が表面化していくのではないでしょうか?
最後に、法律上の罰則ですが、割増賃金(労働基準法第37条)違反は、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金となっています。