2009/11/27
「本当に愛して ! 椎名麟三の世界 完」
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ゲンちゃんのホンワカ日記~心の友になりたいな
───────────────────────────── 第15号
発行人のゲンちゃんです。拙い文章でお見苦しいところが
あるかも知れませんが、よろしくお願いします。第15号のメニューはコチラです。
■ゲンちゃんのホンワカ日記~心の友になりたいな 本文
■編集後記
「本当に愛して ! 椎名麟三の世界 完」
少年時代から この世に居場所が無いと感じていて、その不安感を引きずり続けて、
だから「ほんとうのもの」を求めて、「ほんとうのもの」のために死にそうになって
( 椎名麟三は 文字通り死を覚悟した拷問を特高警察から受けている) 、
しかし「ほんとうのもの」であったはずの「愛」のためには死ぬ事が出来ず、
死ねないという事だけが生きている唯一つの理由だとしか思えなくなって、
いよいよ追い詰められて 仕方なくクリスチャンになってみた、椎名麟三という男。
牧師から洗礼を受けて数ヶ月後のある日、
聖書のイエスの復活のくだりを読んで、回心を経験してしまったという。
「復活のイエスの姿は、今では私の肉体の中に住み付いてしまっているようだ」とまで語るのである。
更に、「キリストを信じている今もなお救われていない自分を知っている、にもかかわらず、
人間はキリストにおいて救われてあるのだ。
キリストを信じない人でさえ、実はキリストにおいて救われてあるのだ。」と。
「実はキリストにおいて救われてあるのだ。」
その安らかさは、人間の限界に阻まれて「ほんとうのもの」には達し得ない人間の現実を
そのままで受け容れられている安らぎである。この安らぎから 勇気が生まれて来る。
失敗しても、阻まれても、生活と人生に何度でも立ち向かう勇気。
自分に可能な愛はささやかでも、そのささやかさに精一杯生きる事を喜びと感じられる幸い。
いつのまにか、人間の限界が、人間の愛を 自由を「ほんとうのもの」にしてくれるのである。
この不可思議な逆説は、ただ象徴的にしか語り得ないものである。
死が 生の深みを開示する働きを為し、虚無が恩恵の器となるのである。
人間の自由とは、突き詰めれば、神を殺す自由である。
人間を人間自身よりも深く見通している神という他者を、人間は自由のために殺さねばならないのだ。
人間を知り抜いていて、人間に語りかけ、人間の応答を絶えず待っている神という他者。
どうしても人間の手段とはなり得ない、人間が超え難い尊厳。
神を拒む者は、神を殺すか自分自身を殺すか。だが、
「すべてが許されていると悟った者は、子供の脳天を叩き割ったり、少女を凌辱したりしないだろう」
神は人間に神を殺す自由を与えたのだ。
幼い者となり弱い者となって、殺される者として来ているのである。
十字架における死という最悪の刑罰をも甘受したのだ。
それは神が人間の自由を、自由なる人間を、愛するからに他ならない。
人間の自由の完成は、神の愛を受ける事によるのだ。
そのために死の苦しみを受ける神を人は経験したのだ。
椎名麟三も小林秀雄も告白している、ドストエフスキーから学んだキリスト教とは、
このようなものではなかったかと、私ゲンちゃんは考えている。ゲンちゃんは
クリスチャンでもないし、
特定の宗教が人間の宗教的な意味における救いにとって不可欠なものであるとも思わない。
それでも椎名麟三という男の信仰告白には、真実を感じる。感じさせられるのだ。
私がゴッホに感じる信仰も、根底においては同じかもしれない。
「じゃがいもを食べる農夫たち」ゴッホは彼らに聖者を見た。
彼らがクリスチャンか否かはどうでもよい。
人間が聖者である事を、ただ彼らの中に発見してしまったゴッホは、
その事を描かずにはいられなかったのだ。
聖者とは、神の救いを得ている人のことである。だが特別な人ではない。
ゴッホにはそれが見えたというだけの事である。渇望する魂には。
椎名麟三という人とその作品と、悪戦苦闘してゲンちゃんもくたびれましたが、
自分なりに手応えも感じる文章が書けたかなと 今は感謝しています。
もしも私のメルマガが、読者さんが椎名麟三の作品をお読みになる
キッカケとなれますならば、嬉しく存じます。次号も宜しく御願いします。
■編集後記
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ご感想・ご意見は、お気軽にご連絡くださいね♪
では、また来週お会いしましょう!! (ゲンちゃん)
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