2009/12/27
著作権を学ぼう! 第12号
――――――――――――――――――――――――――――――― 【第12号】 『 著作権を学ぼう! -ビジネス著作権検定や国家試験の知的財産管理技能検定・弁理士 試験の短答式試験受験生のための”よくわかる著作権法マガジン”-』 ――――――――――――――――――――――――――――――― ■ 目次 ━━━━━━━・・・・・‥‥‥……… 1.はじめに 2.著作権法関連情報等 3.著作権法解説 【著作権を侵害された場合の対応】 4.おわりに ■ 1.はじめに ━━━━━━━・・・・・‥‥‥……… こんにちは。 知財チャンネルの高橋慶太郎です。 第11号では、 著作権法関連情報と共に、 著作権の制限について解説しました。 第12号では、 著作権法関連情報と共に、 著作権を侵害された場合の対応についてです。 ■ 2.著作権法関連情報等 ━━━━━━━・・・・・‥‥‥……… まず、著作権法関連情報として 前号に引き続き著作権法改正についてです。 ◆─────────────────────────────◆ 著作権法の一部を改正する法律 条文(PDF) http://www.bunka.go.jp/chosakuken/pdf/21_houkaisei_joubun.pdf (文化庁HP) ◆─────────────────────────────◆ 平成22年1月1日に施行が予定されており、 『改正の概要』は、 1、インターネット等を活用した著作物利用の円滑化を図るための措置 2、違法な著作物の流通抑止のための措置 3、障害者の情報利用の機会の確保のための措置 と、なっています。 施行が間近に迫ったということで、 中でも身近なコンテンツのダウンロードについて触れようと思います。 本改正では、 著作者に“無断で”アップロードされた著作物を そういったコンテンツであることを“知りながら” ダウンロードする行為が違法行為となります。 例えば・・・ YouTube(http://www.youtube.com/) などの動画サイトでアニメの映像をダウンロードして保存した場合、 そのコンテンツが著作権を侵害しアップロード されていたことを知っていた場合、違法な行為となります。 【違法行為を行った場合】 違法行為を行った場合どうなるか、 についてですが、刑事罰の適用については除外されています。 民事的措置については、差止請求等、損害賠償請求、 不当利得返還請求、名誉回復措置の請求などが考えられます。 刑事罰、民事的措置については今号にて 著作権を侵害された場合の対応として取り上げていますので、 そちらをご覧になっていただければと思います。 簡単ではありますが コンテンツのダウンロードについてでした。 今後も改正については適宜取り上げようと思います。 以上、著作権法関連情報等でした。 ■ 3.著作権法解説 【著作権を侵害された場合の対応】 ━━・・‥‥… それでは、著作権を侵害された場合の対応についてです。 著作権法は、著作者人格権、著作権、出版権、 実演家人格権又は著作隣接権これら権利につき 抵触する行為があれば侵害行為とするとしています。 また、これら権利を侵害するものでなくとも、 以下の行為などを著作権侵害とみなしています。 (1)侵害物品の輸入【第113条1項1号】 (2)侵害物品の頒布等【第113条1項2号】 (3)海賊版プログラムの業務上使用行為【第113条2項】 (4)権利管理情報の改変行為等【第113条3項1号、2号、3号】 (5)音楽レコードの還流行為【第113条5項】 (6)著作者の名誉又は声望を害する行為【第113条6項】 以上の著作権法上定められた行為や 侵害とみなす行為をした者に対しては、 『刑事上の制裁』 が科されます。 【第119条1項】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者(第三十条第一項 (第百二条第一項において準用する場合を含む。)に定める私的使用の目的を もつて自ら著作物若しくは実演等の複製を行つた者、第百十三条第三項の 規定により著作権若しくは著作隣接権(同条第四項の規定により 著作隣接権とみなされる権利を含む。第百二十条の二第三号において同じ。) を侵害する行為とみなされる行為を行つた者、第百十三条第五項の規定に より著作権若しくは著作隣接権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者 又は次項第三号若しくは第四号に掲げる者を除く。)は、 十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このように、著作権法では著作権法上 定められた行為や侵害とみなす行為をした者に対しては、 “十年以下の懲役” 若しくは “千万円以下の罰金” に処し、又はこれを “併科” するとしており重罰が規定されています。 以上『刑事上の制裁』の他に 著作権を侵害された場合の対応、 『民事上の対抗要件』 として、以下のものが挙げられます。 (1)差止請求等 【第112条1項】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、 その著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を 侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止 又は予防を請求することができる。 【2項】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、 前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物、 侵害の行為によつて作成された物又は専ら侵害の行為に供された機械 若しくは器具の廃棄その他の侵害の停止又は予防に必要な措置を 請求することができる。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 権利を侵害する者や侵害するおそれのある者に対して、 “侵害行為の停止” “予防に必要な措置” を請求することができます。 (2)損害賠償請求 【民法・第709条】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される 利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 故意または過失によって他人の権利や、 法律上保護される利益を侵害した者に対して、 侵害による損害賠償を請求することができます。 【第114条】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 著作権者、出版権者又は著作隣接権者 (以下この項において「著作権者等」という。)が故意又は過失により 自己の著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者に対しその侵害により 自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の 行為によつて作成された物を譲渡し、又はその侵害の行為を組成する 公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行つた ときは、その譲渡した物の数量又はその公衆送信が公衆によつて受信される ことにより作成された著作物若しくは実演等の複製物(以下この項において 「受信複製物」という。)の数量(以下この項において「譲渡等数量」という。) に、著作権者等がその侵害の行為がなければ販売することができた物 (受信複製物を含む。)の単位数量当たりの利益の額を乗じて得た額を、 著作権者等の当該物に係る販売その他の行為を行う能力に応じた額を 超えない限度において、著作権者等が受けた損害の額とすることができる。 ただし、譲渡等数量の全部又は一部に相当する数量を著作権者等が 販売することができないとする事情があるときは、当該事情に相当する 数量に応じた額を控除するものとする。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 侵害を受けた者は故意過失を立証すると共に 損害額を立証しなければなりませんが、著作権法では 立証の負担を軽減するために損害額の推定が設けられています。 (3)不当利得返還請求 【民法・第703条】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、 そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。) は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。 【民法・第704条】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。 この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 侵害を受けた者は、 法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け そのために他人に損失を及ぼした者に対して、 その利益の存する限度においてその返還を請求することができます。 (4)名誉回復措置の請求 【第115条】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 著作者又は実演家は、故意又は過失によりその著作者人格権又は 実演家人格権を侵害した者に対し、損害の賠償に代えて、又は損害の賠償と ともに、著作者又は実演家であることを確保し、又は訂正その他著作者 若しくは実演家の名誉若しくは声望を回復するために適当な措置を 請求することができる。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 侵害を受けた者は、 名誉若しくは声望を回復するために 適当な措置を請求することができます。 具体的には、新聞などへの謝罪広告などが挙げられます。 このように、民事の対抗措置として 差止請求等、損害賠償請求、不当利得返還請求、 名誉回復措置の請求などがあります。 以上、著作権を侵害された場合の対応についてでした。 ■ 4.おわりに ━━━━━━━・・・・・‥‥‥……… 気がつけばクリスマスも終わり、年の瀬となりました。 今年の色々な出来事を来年に活かせるよう頑張ります。 来年もどうぞよろしくお願い致します。よいお年をお迎え下さい。 第13号では、 著作権法関連情報と共に 著作権に関する条約について配信予定です。 自分自身勉強しながら情報を収集し、 有益な情報を配信できるようがんばりますので、 引き続きよろしくお願いいたします。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 知財チャンネルスタッフ 知的財産管理技能士・ビジネス著作権検定合格 高橋慶太郎 監修/弁理士・知的財産管理技能士 奥町哲行 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ◆このメールマガジンは『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ を利用して 発行しています。 ◆ホームページ → http://chizaichannel.jp/ ◆発行:知財チャンネル株式会社 Copyright (c) 2009 Chizaichannel Inc. All rights reserved.無断転載厳禁 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


