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宮ぷー日記を本にするぷろじぇくとを通じて、
宮ぷーと応援して下さるみなさんが繋がり、お互いにこころの支えをやりとりできる関係を目指して、情報をお送りします。

  • 発行周期 不定期
  • 最新号 2009/12/30
  • 部数 1,329部
  • メルマガID 0001012961
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2009/12/30

09141 わかろうとする気持ち

 第141号 宮ぷー こころの架橋ぷろじぇくと  
                   2009年12月30日現在 参加者人数1329人
 「12/30 昨日の宮ぷー」      
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二週間集中リハビリ7日目 
今日で二週間の折り返しです。
本当にがんばっている宮ぷー。ベッドを一番上まで起こして、ずっと座っていたいと
言って、そのまま長い間テレビを見たり、何度も何度も「のどのれんしゅうしたい」
「またしたい」と終わってすぐでも、何度も「する」と言ったよ。
宮ぷーは「こえをだすこつつかみたい」と言う。
 意識をしないとき、たとえば大きなため息をついたときや、少しつらくなったとき
などは声が出るのだけど、意識をして声を出そうとすると、いったいどうやって出す
のかわからないのだ。宮ぷーの脳幹の障害は本当にいつも、「意識して行うこと」が
難しいことへの戦いです。
 うんと前からそうでした。「舌を出して」と言うと出ない舌が「なめて」と指を差し
出すと、舌が出せたりしました。
 今は自由に舌を出すことができるから、きっと声もこつをつかめば出せると思うの
です。手も足も、何かの拍子に動いても、自分の思いで動かそうと思うと、うまくい
かない。これも、少しずつ右手は動くようになってきました。左手も少し動きます。
 そのとき、腕の筋肉のところをトントンたたくと、腕をまげる助けになったりする
のです。声を出すときはどうしたらいいのかなあ。どこかに意識を持っていくように
すると声が出るのかなあ。
 宮ぷー、本当にがんばってる。すごいなあ。
今日は、恭子ちゃんが来てくれている間に、すぐ近くの電気屋さんにバリカンを買い
に行きました。丸刈りだと、ちょっとの間にすぐに伸びてしまうし、そうなるとボウ
ボウになっちゃうかなあと思ったのです。小林さんが「簡単だよ。姫ならできるよ」
と言ってくださったので、見に行きました。そうしたら98パーセント、髪の毛を吸引
できて髪の毛がちらばらないというのがありました。わーい、これだ。まりこちゃん
がこのあいだ来てくださったときにくださったとこやさんの前掛けがあれば、もう
ぜったいに大丈夫。
 実は昨日、楽天のバリカンの動画を観たのです。髪の毛がすごく長くて肩くらいも
ある方が、商品の紹介を面白くしながら、バリカンの使い方を説明される動画でした。
なんだか簡単そうで、よしこれなら私もできそうと思ったのでした。
 宮ぷーは、1ミリにカットするなんて言うのです。そんなことしたら、鏡見るたび
にまたびっくりしなくちゃならないよ。私も、初めてなんだからね、ドキドキなんだ
からね。
 それで最初は6ミリの刃でしました。このあいだカットしたところだから、あんま
りカットしたかどうかわからなくて、それで、次に3ミリの刃を使いました。頭の
てっぺんはしないことにしました。脇だけ。
 ねえ、宮ぷー、私って超上手だよね。ほら、こんなにいいのになったよ。わー、おも
しろい。丸刈りって楽しい。もっともっとしたいなあ・・・と言っても自分のをする
のは嫌なので、これからは1週間か十日ごとにさせてね。楽しいんだもの。
 帰り際、ノックの音がして、なんてうれしいのでしょう。大好きな大好きなももえ
看護婦さんが来てくださいました。
 三階にいた頃、それも、意識がないと思われていたころ、ずっとずっと支えてくだ
さった看護婦さんです。
 どんなときも、「かつこさん、だいじょうぶよ。だいじょうぶ」といい続けてくだ
さったももえ看護婦さん。
 そして、それはもちろん私たちにだけではありません。
 その当時、ななめ向かいにおられたお父さんは、言語の中枢に障害をもたれました。
最初はとても落ち込んでおられて、たずねてこられたお嬢さんも、悲しげでした。
ある日お父さんが眠っておられて、お嬢さんが、枕元で、少し涙をうかべておられた
ときに、ももえ看護婦さんが声をかけられました。そのときの日記です。
・ ・・・
斜め向かいのお父さんが、昨日から元気がなかった。今日はリハビリに誘われても、
「頭が痛い」って言ってた。でも、伝わらない。そして、「リハビリ嫌なの?ごはん
たべにも行かないの?寝てばかりいたら、だめだよ」といろんな人が声をかけてくだ
さっていた。中には「さぼりぐせがついちゃったの?」なんておっしゃる方もおられ
た。でもどの方も、きっと、なんとかお父さんに元気を出してもらいたかったからだ
ろう。
けど、おとといくらいからお父さん、よく咳をしていたよ。しんどいんだよね。とこ
ろが夜の検温で38.5度だとわかったの。おしっこや血の検査をしてもらってた。お
しっこをとったり血を採ったりするときは痛そうだったけれど、ようやく伝わってお
父さんほっとしたと思う。
夜にお嬢さんが来ておられた。お父さんが眠っている間、ももえ看護婦さんとお話し
をしていた。「どのように接していいかわからない。いったいどこまでわかっている
のかもわからない。伝えられないもどかしさもあるし、私たちもわかってあげられな
いもどかしさがある。わかっていないと思ったら、ことばのカード、お隣の人が作っ
てくれたの?と聞いたら、そうじゃなくて、斜め向かいの人だってそんなことも一生
懸命言っていたし、わかっているのかもしれないと思った」って話しておられた。も
もえ看護婦さんが「わかろうとするお気持ちがあれば、きっとお互いに気持ちを伝え
られます。そうだ、ノートをつくりましょう。今日あったことを書いておくから、そ
れをみて、お父さんとお話しをして」ももえ看護婦さんの言葉にお嬢さんは本当にう
れしそうだったよ。
気持ちを伝えられないということは本当につらい。宮ぷーだって、そうだろうな。私
が勝手に思い込んでわかったと思っていることも,違っていることはきっといっぱい
ある。そして、そのことで、宮ぷーはあきらめたり、そうじゃないよとちょっぴり
怒ってたりも(優しいから怒ったりはしないかな)もするかもしれない。そんなときに、
ももえ看護婦さんやゆか看護婦さんや釣谷先生のようにわかろうとしてくださる方が
そばにいてくださることは、どんなにうれしく幸せなことだろう。
・ ・・・・
そのお父さんはそのあと、ももえ看護婦さんや他の看護婦さんが書かれたノートを一
日に何度も何度も眺めて、私に「たからものだ」と言っておられました。そして、少
しずつお話も上手になって行かれて、歩くのも上手になられたのは、ももえ看護婦さ
んのお気持ちや、あのノートがあったからだと思うのです。もちろんご家族の愛情や
他の看護婦さんの愛情もあったからだと思うのです。
 そんなふうに、いつも親身になってくださるももえ看護婦さんに、宮ぷーは今日、
レッツチャットで「いつもありがとう」と言いました。私が「ももえ看護婦さんがい
つもいつも私にだいじょうぶよ。だいじょうぶよって言ってくださったから、私、が
んばれたの。本当にそうなんだよ」と言うと、宮ぷーは泣いていたね。
 宮ぷーが病気になったことは、それはやっぱりつらいことだけど、でも、そのおか
げで、私たちはかけがえのない方とお会いできて、そして、つながっていられるんだ
ね。宮ぷーの様子を観て、ももえ看護婦さんは「宮田さんすごーい」と本当にうれし
そうに笑ってくださったよ。
 ねえ宮ぷー、私もももえ看護婦さんのように、誰に対してもお互いまっすぐに向き
合って、誠実に生きていられたらなあと思うよ。すごくそう思うよ。

かつこ

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