2009/08/10
土木技術者のスキルアップ
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~土木技術者のスキルアップ~
資格取得&フォロアップ&経営参画
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【No.09-9(8月10日号)】
◇発刊第9号 メールマガジンをお届けします。
◇図表が崩れて見える方は、http://help.mag2.com/000045.htmlを参考に、
等幅フォントに設定してご覧ください。
◇こんにちは、山本隆史です。
今回は、「コンクリート構造物の維持管理」の第4回目として、「コン
クリート構造物の劣化診断と予測」についてお話します。
★資格取得などで悩みごとがある方は遠慮なくお問い合わせください。
わかる範囲でお答えします。
お問い合わせはこちらのアドレスにお願いします。・・・
jmita1029@yahoo.co.jp
◇「コンクリート構造物の維持管理」-掲載予定-
第1回「コンクリートの劣化原因」 ・・・7月20日号
第2回「劣化原因の推定」 ・・・7月27日号
第3回「構造物の劣化調査方法」 ・・・8月 3日号
第4回「劣化の診断と予測」 ・・・8月10日号(本号)
第5回「補修工法と補修材料の選定」 ・・・8月17日号
第6回「補修・補強後の維持管理」 ・・・8月24日号
第7回「コンクリート診断士」 ・・・8月31日号
◇山本隆史のプロフィール
・年齢 :47歳
・職業 :某地方自治体を退職後独立 現在技術コンサルタント経営
・保有資格:技術士(建設部門 施工計画・施工設備及び積算 / トンネル)
技術士(上下水道部門 下水道)
技術士(総合技術監理部門-建設-)
土木学会上級技術者(施工・マネジメント)
コンクリート主任技士 / コンクリート診断士
1級土木施工管理技士 / 測量士補
◇本号のメニューはこちらです。
■第4回 コンクリート構造物の劣化診断と予測
■■編集後記
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■第4回 コンクリート構造物の劣化診断と予測
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コンクリート構造物の補修にあたっては、劣化調査などにより劣化の程
度を把握し、今後どのように劣化が進行するのか、的確に予測すること
が大切です。その予測結果から補修の規模や工法が決定されるからです。
ここでは、代表的な四つの劣化メカニズムである中性化、塩害、アルカ
リ骨材反応、凍害を取り上げ、劣化の判定指標(以下、劣化指標といい
ます)や対策の要否を判断するポイントを説明します。
(中性化)
中性化が鉄筋付近まで進行すると、鉄筋に沿ったひび割れが生じやすく
なります。こうした劣化は、コンクリートが大気中の二酸化炭素にさら
されて、アルカリ度が低下した部分の鋼材がさびることで生じます。鋼
材の腐食量や、中性化深さと鋼材位置との関係が中性化に関する劣化指
標となります。
土木学会では、一般的に中性化残り(鋼材のかぶり厚さから中性化深さ
を引いた値)が10mm以下の場合、鋼材が腐食環境にあると定めています。
コンクリート中の塩化物イオン濃度が1.2kg/m3以上あるような塩害環境
下では、中性化残り25mm以下が腐食環境の目安となります。中性化の速
度は、経過時間の平方根にほぼ比例します。
鋼材に腐食が認められたり、鋼材が腐食環境に達していたりする場合は
補修が必要です。将来、腐食環境に変化すると予測できるときは、予防
保全的な対策を講じる必要があります。
(塩 害)
塩害はコンクリートに浸透した塩化物イオンの影響で鋼材が腐食し、ひ
び割れやはく離が生じる劣化現象です。鋼材の腐食量や鋼材位置におけ
る塩化物イオン濃度が劣化指標になります。
土木学会では,鋼材が腐食し始める塩化物イオン濃度を1.2kg/m3と規定
しています。鋼材が腐食している場合や、鋼材位置での塩化物イオン濃
度が1.2kg/m3以上の場合は補修が必要です。
鋼材の腐食が激しいときは、耐荷性能を維持するために補強することも
必要です。塩化物イオンの拡散予測の結果、将来、鋼材位置の塩化物イ
オン濃度が1.2kg/m3を超えそうなら、予防保全的な対策が必要です。
(アルカリ骨材反応)
アルカリ骨材反応は、セメント中のアルカリ分(Na2OとK2O)と水が骨
材中の反応性鉱物と化学反応し、生成物を作る現象です。コンクリート
構造物には、この生成物の膨張圧によって亀甲状のひび割れが生じる特
徴があります。「反応性骨材の存在」、「十分なアルカリ量」、「水の
供給」の三つの条件がそろっているか否かが原因特定のポイントになり
ます。
アルカリ骨材反応では、ひび割れの状況とともに,現状で生成物がどの
程度膨張しているか、今後どのような速度で膨張し、最終的にどの程度
膨張するのか(これを残存膨張量と呼びます)が劣化指標となります。
コンクリートのコアを採取して促進膨張試験を行い、残存膨張量が0.1%
以上あれば有害なひび割れが発生する可能性が高いといえます。
補修の要否は、ひび割れの状況と残存膨張量で判断します。今後、膨張
が進むと判断したら、反応を抑制する補修が必要です。鋼材が腐食して
いる場合や、幅の広いひび割れが多数生じている場合は、補修に加えて
補強も検討する必要があります。
(凍 害)
凍害はコンクリート中の水分が凍結と融解を繰り返し、スケーリング
(コンクリート表面が薄片状にはく離・はく落する現象)やひび割れが生
じる劣化現象です。水が供給され、冬季に凍結融解が繰り返されやすい
環境で発生します。構造物の南に面した側は、北に面した側より日射の
影響で凍結融解が繰り返されやすい場所といえます。
凍害では、凍害の深さと鋼材の腐食状況が劣化指標になります。凍害に
侵された部分が鉄筋に達していなくても、水の供給を断つなどの対策が
必要です。凍害が鉄筋まで達していれば補修し、腐食がひどければ補強
が必要となる場合もあります。
以上、代表的な四つ劣化機構に対する劣化診断と予測方法を簡単に説明
したが、劣化の進行速度は劣化機構ごとに異なるので注意が必要です。
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■■編集後記
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技術士第二次試験(筆記)も終わり、今週からお盆休みの方も多くいる
と思います。ゆっくり休んで英気を養ってください。
7月21日に山口県防府市発生した大規模土石流災害や公共土木施設災
害復旧に携わっている技術者の方々は、大変な日々を過ごされたと思い
ますが、今後の業務のためにも疲れた体をこの休みを使って少しでも癒
してください。
災害現場を担当する方々は、暑い毎日、緊張と残業の中で精神的にも体
力的にも身体を酷使しています。特に”うつ病”などの精神障害も、こ
のようなアクシデントの中で発症する場合も多くあります。
1日冷房の効いた静かな部屋でゆっくり寝るだけでも、気分がリラック
スします。ためしてみてください。
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★発行人 山本隆史
★お問合せ jmita1029@yahoo.co.jp
★発行システム 「まぐまぐ」http://www.mag2.com/
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