記念すべき第一回 遺産分割とは
遺産分割協議書の作成について、プロが色々お教えいたします。
まずはじめに、遺産分割とは何でしょうか?
遺産分割とは、相続の開始によって相続財産の全部又は一部を、各相続人の単独所有もしくは新たな共有関係に移行させる手続のことです。
相続の開始と同時に、被相続人の財産は相続人に移転します。
相続人が1人の場合は、遺産は相続人の単独所有になり、分割の問題は生じません。
しかし、相続人が数人ある場合は、遺産の共同所有関係が生じていることになりますので、いずれ各相続人に確定的に帰属させる手続が必要となります。
では次に、遺産分割の方法を説明しましょう。
遺産分割の方法には、遺言による分割、協議による分割、調停による分割、審判による分割の4種類があります。
遺言による分割
被相続人は、遺言で分割の方法を定め、もしくはこれを定めることを第三者に委託することができます。
分割の具体的な方法や各相続人の取得すべき遺産を具体的に定めることです。
また、個々の財産をその性質や形状を変更することなく相続人に配分する現物分割。
相続人の一部にその相続分を超える財産を取得させ、他の相続人に対し債務を負担させる代償分割。
遺産を売却処分してその価額を分配する換価分割。
いずれによるべきかの指定もできます。
なお、相続分の指定が無効であるとき、あるいは第三者が相当の期間内に指定をしない場合は、他の手続によることになります。
協議による分割
協議による分割は、裁判所が関与せずに、相続人全員の合意により遺産を分割する手続で、最も一般的な分割方法といえます。
相続人は、被相続人が遺言で分割を禁じた場合を除き、いつでも協議で遺産の分割をすることができます。
協議の成立には、相続人全員の意思の合致が必要です。
相続人全員の意思の合致がある限り、指定相続分あるいは法定相続分に従う必要はありません。
ですから、特定の相続人の取得分をなしとするような分割協議も可能です。
相続人全員の同意があれば、一定の範囲 (被相続人の意思を全く没却するものとはいえない範囲) で遺言と異なる分割協議をすることもできます。
調停による分割
相続人間で遺産分割の協議が調わないとき、又は、協議をすることができないときは、各相続人は、その分割を家庭裁判所に請求することができます。
審判による分割
遺産分割の協議が調わなかったり、協議ができないときは、各相続人は家庭裁判所に対して、遺産分割の審判を請求することができます。
遺産分割の調停を申立てたたものの、遺産分割調停が不成立となった場合、調停申立時に審判の申立てがあったものとみなされ、審判手続に移行します。
協議や調停と異なり、当事者の合意がなくとも、分割方法が決定される点が特徴です。
今回はこの辺で終わります。
次回は、遺産分割協議についてご説明しましょう。