2010/01/04
ノンスロットリング・エンジン 【がんばれエコカー!】Vol.60
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ がんばれエコカー! 2010/1/4号 Vol. 60 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 【目次】 ・今日のテーマ : ノンスロットリング・エンジン ・今日のエコカー : R1 ・ニュースに思う : 日本の安全基準が世界に ・編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 皆さん、明けましておめでとうございます。 発行人のヒロです。 いよいよ2010年ですね。 今年も張り切って行きましょう。 昨年からお知らせしているように、今年から週1回発行になります。 その分、ブログに注力しますので、皆さん、ぜひ見に来てください。 http://blogs.dion.ne.jp/fight_ecocar/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【今日のテーマ】 ノンスロットリング・エンジン -------------------------------------------------------------------- ノンスロットリング・エンジンと聞いてピンと来るでしょうか。 この方式はガソリンエンジンの燃費向上手段として、 最近、徐々に採用されつつあります。 これを簡単に表現すると、 吸気量をバルブで制御して、スロットルを無くしたエンジンです。 (諸々の事情でスロットルバルブを併用しているエンジンも有る) 吸気量をバルブで制御するにはどうするかと言うと、 バルブのリフト量を連続的に変化させます。 可変バルブタイミング&リフトは各社からいろいろ出てますが、 もっと大幅に、かつ精密に変化させることで、 スロットル無しでも吸気量がコントロールできるのです。 バルブ側で吸気をコントロールすると何がうれしいかと言えば、 ポンピングロスが減ります。 これは大きな注射器と、小さな注射器を思い浮かべるとよく判ります。 注射器のピストンを引く場合、大きな注射器の方がより強い力が必要です。 普通のエンジンは軽負荷時にスロットルを絞るので、 シリンダーとインテークマニホールドに負圧が発生します。 しかしバルブで吸気を絞ると、負圧はシリンダーにしか発生しないので、 より損失が少ないのです。 つまり普通のエンジンは大きな注射器、 ノンスロットリングは小さな注射器に相当します。 その他にノンスロットリングは、アクセル・レスポンスの向上とか、 フリクションロスの低減にも効果があります。 このノンスロットリング、昔からエンジン技術者が夢見てきたのですが、 なかなか実現しませんでした。 それを可能にしたのがBMWのバルブトロニックです。 2001年に実現し、2004年にはさらに改良した第2世代を出しました。 だいぶ遅れて実現したのが、トヨタのバルブマチック(’07年6月)。 そして数ヶ月遅れで日産がVVELを出します。 さらに昨年9月、フィアットが「マルチエア」を発表しました。 今の所、実用化されているのはこの4社になります。 それぞれの特徴を説明しましょう。 ▼バルブトロニック2(BMW) 揺動カム支点移動方式で、モータで制御する。 バルブリフト量は0.2~9.5mmまで変化。 ▼バルブマチック(トヨタ) 回転カムフォロア移動方式、モータ駆動。 バルブリフト量は1~11mm。 EGRとアイドルのためにスロットルバルブを併用している。 ▼VVEL(日産) 回転カムフォロア移動方式、モータ駆動。 バルブリフト量は0.7~13mm。 高回転・高出力時はスロットルを併用。 ▼マルチエア(フィアット) カムと吸気バルブの間に油圧チャンバーを介し、 自在にバルブを制御する方式。 複雑な構造によるコストアップが課題。 この中で最も数が出ているのはトヨタでしょうか。 ノア/ヴォクシーから始まり、アイシス、ウィッシュに搭載されています。 他社のように高性能化を追求していないため、 量産に向いているのではないでしょうか。 それからフィアットのマルチエアはまだ少数ですが、 今後、フィアット500などへの採用が進むようです。 ノンスロットリング技術は、ガソリン直噴と並んで有効な省燃費技術と 目されているため、今後も採用が増えるでしょう。 複雑な機構によるコストアップも克服されて行くと思われます。 一昔前には考えられないような技術ですが、 それを実現したメーカーの努力には頭が下がる思いですね。 次回は過給器の技術を紹介します。 次回予告 : 過給器の技術 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【今日のエコカー】 R1 (0.66L CVT) -------------------------------------------------------------------- カタログ燃費 : 24.5 km/L (10・15モード) 実用燃費 : 17.5 km/L (カーナビゲーター参照) 実用/カタログ比: 0.71 排出ガス : ★★★★(平成17年基準排出ガス75%低減レベル) 直近の販売台数 : 118台(11月) 今日はスバルのR1(3ドア)です。 このクルマは姉妹車のR2(5ドア)と並んで、 e燃費の上位に顔を出す低燃費車です。 しかしあいにくと今春限りで生産が打ち切られることが決まっています。 外観もオシャレでなかなかいいと思うんですが・・・ 最近は車室の広いクルマが人気なのと、 スバルの販売力の弱さもあって低迷が続いていました。 スバルは軽自動車からの撤退も決まってますから仕方ないですね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【ニュースに思う】 環境車の安全に日本案 国連採用、世界標準に (日経 1/1) http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20100102AT2M3100U31122009.html -------------------------------------------------------------------- HVやEVに関する安全基準の世界標準として、 日本の提案が採用されることが決まりました。 これによりプリウスやインサイトなどの現行車は、 現行仕様のまま販売が可能であるため、世界でのシェア拡大に有利となります。 日本の提案が、ほぼそのまま認められるなんて、珍しいことですが、 これもプリウスから始まって、実用的なHV、EVを作ってきた 日本車メーカーの努力のたまものと言っていいでしょう。 本年がエコカー躍進の年でありますように。 ▼さらにエコカー関連ニュースが見たい方はブログへどうぞ。 http://blogs.dion.ne.jp/fight_ecocar/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【編集後記】 -------------------------------------------------------------------- 年末年始は実家に帰省していました。 例年であれば、スキーに行くんですが、一緒に行く人も居らず断念。 それどころか、慣れない環境のせいで腰痛が出たため、 早々にUターンして来ました。(^^ゞ 実家じゃ暇を持て余し気味っていうのもあります。 年始早々、腰痛と言うのも締まらない話ですが、 今年は仕事に本腰を入れて行きます。 メルマガ、ブログを盛り上げて、できれば本を出したいと思ってます。 確実なあてがある訳ではありませんが、 よろしくお付き合いのほどを。 それではまた。 ---------------------------------------------------------------- ▼このメルマガは、週1回(月曜)発行です。 ▼このメルマガをベースにしたホームページも有ります。 HP http://www.ab.auone-net.jp/~ecosuki/index.htm ブログ http://blogs.dion.ne.jp/fight_ecocar/ ▼ご意見・ご要望・ご感想があればこちらまでご連絡ください。 eco.hiro.car@gmail.com ▼購読・解除はこちらから ・まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000291216.html ・メルマ http://www.melma.com/backnumber_182852 最後まで読んでくれてありがとうございます。


