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2009/06/19

ブランド経営のヒント【スターバックスの店舗デザイン/ヒントの活かし方編】

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◇◆          ブランド経営のヒント           
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 〜卓越したブランド経営・ブランド進化の『ヒント』がここに〜

━━━━━━━━━━━━━  J Consulting, LLC. Prensents  ━


------------------- ◇毎週火曜・金曜発行◇ -----------------


こんにちは。
今回は【スターバックスの店舗デザイン/ヒントの活かし方編】
です。


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■目次

--------------- ◇前回(火曜日)のおさらい◇ -------------
 

・テーマ【スターバックスの店舗デザイン】
・ヒント 【『個別化』と『標準化』のさじ加減】


--------------- ◇今回(金曜日)の追加項目◇ -------------


・ヒントの活かし方【ストア(店舗)ブランディングへの応用】


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◇◆ テーマ【スターバックスの店舗デザイン】
◆◇
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何よりもつらいのは、スターバックスをディスカウント・ストアや
ファーストフードのチェーン店と同列に扱った批判を耳にするとき
だ。


私は成長のために優雅さや気品を犠牲にし、質を落とすようなこと
は絶対に認めていない。


(スターバックスCEO ハワード シュルツ)

 
--◆解説----------------------------------------------------

 
スターバックス (Starbucks) は、1971年にアメリカ合衆国ワシン
トン州シアトルで開業した、世界規模で展開するコーヒーのチェー
ン店です。


日本でも、1996年8月2日、東京銀座に、北米地区以外では初めてと
なる、日本1号店を出店し、2009年3月1日現在、日本における店舗
数は842となりました。


競争相手も増え、店舗数も拡大するなか、スターバックスはブラン
ドの約束の1つである「くつろぎの空間」を進化すべく、様々なコ
ンセプトストアを展開しています。


【スターバックスのコンセプトストア】


◎京都三条大橋店

三条大橋のたもとに京都の伝統文化「川床」さながらの床を設置。


◎神戸北野異人館店

登録文化財である2階建ての洋館を活用。元々の建物を残し、当時
を感じることができる建具やフローリングを活かしながら、ラウ
ンジ、ダイニングルーム、ゲストルームなどの各部屋に合わせた
調度品を配置。


◎銀座マロニエ通り店

2階にはコーヒーバーカウンターやアート展示スペースを設置。
アート展示などの催しを開催。


◎Book&Cafe

スターバックス コーヒーで購入したドリンクを片手に、併設され
たTSUTAYA店で、小説を試し読みしたり、最新のCDを試聴したり、
自由にお買い物を楽しむことが可能。


◎ドライブスルー店

ロードサイドやショッピングセンター敷地内にあり、駐車スペー
スも有。広々とした店内の席はもちろん、テラス席も充実。車に
乗ったままドリンクやフードをオーダーしてピックアップし、
そのままスルーも可能。


◎サービスエリア店

山間にあるサービスエリア店では、すばらしい眺望も楽しめる。


◎空港・駅店

ちょっとした待ち時間のくつろぎや機内・列車内持ちこみを想定
した店舗。


こうしたコンセプトストアによって蓄積された店舗デザインの考
え方は、通常の店舗デザインにも活かされています。


例えば2007年オープンした横浜鶴見店では、緑豊かな周辺環境と
一体感を持たせ、上質感のあるデザインを実現しました。


また、ビジネスマンの多いゲートシティ大崎店のリニューアルで
は、周辺環境の変化を意識し、ライブラリーコーナーやコーヒー
セミナールームを設けて新たな魅力を提案しています。


スターバックス コーヒー ジャパン 店舗開発本部 店舗設計部 
部長の羯磨貴子さんは、こう語っています。


"ご自宅や学校、勤め先とは違うくつろぎの空間。


美味しいコーヒーの香りに包まれて、なぜかほんの少し幸せな気
分になれる場所……。


スターバックスが目指すのはそんな第三の場所“サードプレイス”
です。


店舗数が拡大するなかでも、私たちは常に「新しい感動と発見の
ある店づくり」にこだわっています。"

 

<参考文献>

●スターバックス成功物語
(ハワード・シュルツ、ドリー・ジョーンズ・ヤング著/日経BP
  社 刊)

●スターバックス コーヒー ジャパン ホームページ


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◆◇ ヒント【『個別化』と『標準化』のさじ加減】
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今回の事例は多店舗チェーン展開によるブランド価値の陳腐化リス
クを回避しつつ、ブランドの「らしさ」を実現させる上で、示唆深
いヒントを与えています。


スターバックスのコンセプトストアは、「くつろぎの空間」という
ブランドの約束を核としながら、様々な特性との融合を図り、『個
別の魅力』を具現化しています。


1.文化特性

京都や神戸といった地域文化の特性×『スターバックスの約束』


2.シーン特性

「本やアートを眺めながら」「ドライブしながら」
「搭乗・乗車時間を待ちながら」「鴨川の風を感じながら」
「山々を眺めながら」といったあらゆるシーン×『スターバッ
 クスの約束』


3.立地環境特性

ロードサイド・空港・駅・サービスエリアなど立地環境特性
×『スターバックスの約束』



コンセプトストアを有する店舗チェーンは多くみかけます。
しかしここからが本題で、


コンセプトストアだけ別格で、あとは同じなのか?
通常の店舗にも、コンセプトストアの考え方が多少なり
とも反映されているのか?が問われます。



スターバックスの事例では、コンセプトストアの考え方が
通常の店舗デザインにも活かされています。(横浜鶴見店
・ゲートシティ大崎店)


すなわち「個別化」と「標準化」のさじ加減が卓越しています。


CEOシュルツ氏の「成長のために、優雅さと気品を犠牲にし
ない」という強い意志が、卓越したさじ加減の根底にあるよう
に思えます。


個別店舗の魅力とコストオペレーションを両立するには、一定
の標準化が求められますが「標準化」だけではブランドの陳腐
化が起きやすくなります。


スターバックスはどの店舗でも必要なパーツ(建材・備品・設
備類)の大量仕入れやソフトウェアによる定量的な設計管理な
どでコスト効率を高め、パーツの組み合わせ、もしくは独自パ
ーツの追加によって、可能な限り、個別化を図っています。


そうした取組みにより、標準化のなかにも個別の魅力を醸し出
し、その土地にあった「スターバックスらしさ」を実現してい
ます。


これは店舗チェーンを有するあらゆる業種において、参考になる
かと思います。


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◇◆ ヒントの活かし方 【ストア(店舗)ブランディングへの応用】
◆◇
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スターバックスは多くの店舗によるストア(店舗)ブランディング
を行っています。


店舗チェーンを有するストアブランドを構築する際には、まずコア
となるブランドの約束を決めたうえで、


1.スタンダードストア(標準モデル)
2.コンセプトストア


の2タイプを創り上げ、さらには地域・客層の特色に合わせて


3.サブコンセプトストア(1と2の適切な融合)


を創り上げることが「勝ちパターン」となってきています。


この「サブコンセプトストア」は、コンセプトストアほどに「と
がり」はないものの、スタンダードストアに比べて「ほんの少し
趣のある」ストアと定義できます。


趣のあるサブコンセプトストアを開発するためには、顧客自身も
気づかないような望みを具現化する「独創的なコンセプトストア」
と、ブランドの約束を最低限みたすコスト効率のよい「スタンダ
ードストア」が確立されている必要があります。


ストアブランディングの目標として改めて整理しますと、


<ストアブランディングの目標>


1.スタンダードストア(標準モデル)
 ⇒顧客に表明している「ブランドの約束」の最低限を必ず満たす
  こと

2.コンセプトストア
 ⇒顧客自身も気づかない望みを叶える、独創的な感動を与える
  こと

3.サブコンセプトストア
 ⇒「ブランドの約束」を満たしつつ、その店ならではのちょっと
  した「趣」を顧客に感じさせること


となります。


またストアブランドは、ブランドの約束を実現するために「その空
間で感じられる五感」を積極的にマネジメントすることも求められ
ます。


スターバックスでいえば


●視覚 壁に飾られているポスター・絵画、店舗の配色、視界

●聴覚 BGM、店内の声

●嗅覚 コーヒーの香り

●味覚 コーヒーの味わい

●触覚 ソファやいすの座り心地、容器やカップの触り心地・温度


といった五感を通じて、顧客が「最高のくつろぎ」というブランド
価値を認識しています。


さらに店ごとに独自の五感要素を取り入れることで、ブランド価値
に立脚した「その店らしい個性」を打ち出しています。


逆にブランドの約束に著しく反する「五感」があると、顧客は失望
します。


顧客の入店から退店までのブランド経験を丹念に洗い出し「NG五
感」がないかをチェックすることも大切です。


スターバックスが禁煙である理由は「嗅覚にあたるコーヒーの香り」
を重視した結果です。


卓越したストアブランディングとは、ブランドの約束に照らしたタ
イプ別の店舗創りと五感の積極的なマネジメントによって成就する
と思われます。


ジェイコンサルティングでは、ブランド戦略支援の一環として、顧
客の望みや五感をみたし、ブランドの魅力とコスト効率の両立を図
るストアブランディングを支援しています。


◆ブランド戦略
→ http://jconsul.co.jp/service/2008/11/bs-brand-strategy.html


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◇◆ ジェイコンサルティングLLC情報
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