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2009/11/20

書評職人28 川柳川柳『寄席爆笑王 ガーコン落語一代』

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┃ 書 評 職 人 ┃ No.28
■━━━━━━━━━■ 2009.11.20


【書評】川柳川柳『寄席爆笑王 ガーコン落語一代』


落語家・川柳川柳の自叙伝。

川柳川柳と書いて

「かわやなぎ・せんりゅう」

と読む。

こんなヘンテコな名前の落語家だから、当然、
高座は面白い!

タイトルになっている「爆笑王」は少しも大げさではない。

が、この本の中身は、まったくべつの印象を受ける。

たしかに、愉快ではあるのだが、同時に、
哀歓に満ちているのだ。

とりわけ川柳師匠が入門以来ずっと世話になってきた
あの名人、三遊亭円生との別れは、じつに切ない。

詳しくは本書に譲るが、
いろいろあって、円生師匠の家を辞去するシーンは
そのへんの人情噺よりずっといい。

あんまりくだくだしく書かないで、
割とさらっと書いてるところが、
かえって、いい。

これがあのシモネタ満載の川柳師匠かと思えるくらい
ぐっとくる。

これからは真面目に人情噺でもやったらどうか。
(↑冗談だけど)

とにかく、この本は、
円生師匠をはじめとする多くの人との出会いと別れ、
特にそれらの人たちとの惜別の書なのだ、
と思えてくる。

ところで、
川柳師匠はああ見えて、けっこうインテリでもある。
この本によると、
聖書を愛読(?)しているらしい。
なんだか、これから高座の川柳師匠が
神々しく見えてくるかもしれない。

とはいえ、本書の後半には、
本来(!)のシモネタがたっぷりあるので、
ファンはひと安心するだろう。

分裂騒動など落語界の内幕もわかる落語ファン必読の一冊。
文庫本で、しかも薄いので、とても読みやすい。
さすが、川柳師匠!


▲今回の本

 川柳川柳『寄席爆笑王 ガーコン落語一代』(河出文庫、2009)


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