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ある寒い夜。美人の行き倒れをひろったら……恋愛小説です。

  • 発行周期 日刊
  • 最新号 2009/12/31
  • 部数 22部
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2009/12/31

第268話 田口家の食卓2

(ヤベッΣ(゚д゚;)!!)



前原は心の中で叫んだ。



(この流れは間違いなく……

『……結婚して』パターンだ(((( ;°Д°))))

どうしよう……)



一瞬にも満たない
短い時間ではあるが
深刻に葛藤する前原。


そして……



「そ、そうだね~

美穂ちゃんならきっと似合うよね~」



「……ありがとう」



寂しさが62%ほど含まれた微笑みを
美穂はその整った顔に浮かべる。



(うわ~!!

全然はぐらかせてねぇ~(/TДT)/!!)



何かを言わなければ……


焦りまくる前原に、美穂は優しく言った。



「心配しないで。

『結婚してほしい』なんて

言うつもりないから……」



「へっ( ̄Д ̄;;??」



前原の顔中に『?』が貼り付いている。



「……私、もうすぐ28歳なるんだ」




「来週の日曜だろ??

ちゃんと覚えてるよ??」




「ありがとう……」



礼を言う美穂の声からは
泣き笑いの波動が透けて見える。



「どうしたのさ??

全然、らしくないよ……」



不吉な予感を覚え
前原は身体ごと向き直った。



「……私、前原くんより5つも年上でしょ??

同級生もどんどん結婚していくし……」



手元に視線を落とす美穂。



「正直、焦ってる……」



「まだ若いじゃん??

全然問題ないでしょ(;´Д`)ノ??」



前原の言葉に
美穂は頭を左右に強く振る。



「自分でもわかるんだ。

『女の子』としての賞味期限は

もうとっくに過ぎてるんだって……」



彼女はそう言って
ソファーの上で膝を抱えこんだ。



「去年ぐらいからかな……

この歳で受付嬢やってる自分が

だんだん惨めに思えてきたの」



「………………」



前原は何と声をかけていいかわからず
ただ彼女を見つめることしかできなかった。



「ずっと、ずっと考えてた……」



抱え込んだ膝に顔をうずめる美穂。



「……私、決めたの。

誕生日がきたら辞表を出して

実家に帰ってお見合いするって……」



「えっ……」



前原の声は震えていた。


最悪の想像が
現実のものになったことを
悟ってしまったために……



「あなたのことは大好きだけど……

もう、待てないよ……」


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