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企業の人事・労務・総務担当者の方に対して、法改正情報や人事施策、さらに困った時の対処ポイント等を順次配信します。社会保険労務士・行政書士事務所『岡西労務管理センター』および経営労務コンサルティング会社『日本経営労務総合研究所』の共同配信です。

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2009/10/12

メールマガジン(岡西労務配信)人事労務管理の押さえどころ

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このメールマガジンは、最近の労務・労働問題に焦点を当て、
その対応・予防を中心にお伝えしていきます。
ただ、同種の問題であっても、その背景や経緯等で対処は
千差万別なため、あくまで一例/参考としてご覧頂ければ
幸いです。
個別にご相談の場合は、以下までご連絡下さい(顧問先企業様
は無料、顧問契約を締結されていない方は別途相談料が生じる
場合があります)。
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第11回・採用におけるトラブル防止(後編)

今回は前回に引き続き、採用における様々なトラブル防止について
お話ししたいと思います。

2.内定に関する実務ポイント

○ 内定については、内定取消しでトラブルになるケースがあります
 が、採用内定者との間に、「始期付解約権留保付労働契約」が成立
 しており、仮に内定取消をする場合は、業務上の必要性が問われる
 ことになります。これは、内々定であっても実態が内定と変わら
 ない場合は、内々定取消も内定取消の扱いと同じになり、業務上の
 必要性の有無が争点となります。
―― 但し、内定取消しで地位保全を争ったケースはありません。
  すべてが金銭解決となります(相場は約300万円、日本労働弁護団
  は前記金額に+100万円程度を上乗せして要求する場合が多い)。

○ なお、内定者との間に「始期付解約権留保付労働契約」が成立して
 いるからといって、入社前研修を行うケースはよく見受けられますが、
 この場合は既に労働提供が始まっているとして、「始期付」ではない
 と解釈され、労働者としての権利・義務が発生すると考えられます。
―― 「始期付解約権留保付労働契約」は使用者の恣意的労働契約の
  解除を防ぐためにあるのであって、入社日までは労働者の効力が
  生じるわけではありません。よって、仮に研修中に怪我をしても
  労災保険の適用外となるのが通常です(監督署も内定時の研修は
  労災の対象外との見解を示しています)。

  本来、内定者に入社前研修またはレポート提出等を義務付けること
 はできないばかりか、研修不参加・レポート未提出であっても、一切
 本人にとって不利益な取り扱いは出来ません。研修参加等、本人との
 間に同意があったとしても、あくまで内定者の地位は学生であり、
 労働者ではないので、法律上は指揮命令権が及ばないとされています。

  そのため、無用なトラブル回避のため、一切入社前研修ないし
 レポートの提出等は行わせないことが望ましいです。
―― 仮に入社前研修をさせたところで、4月から即戦力になるわけ
  ではありませんし、会社のリスクと勘案すると、どれだけ入社前
  研修が重要か否か考えると、入社してから研修を開始しても遅くは
  無いと思います。

○ 疾病を理由に内定取消を行う場合は、4月1日採用の場合は、3月31日
 現在で判断することが必要です。特に怪我等の場合は、短期間で復帰
 できる場合が多いので、3月31日現在就労不可能であっても、内定
 取消を行わず様子を見るべきです。
―― 疾病を理由に内定取消で争った場合は、使用者側が負けるケース
  が多いです。

  また、内定者が妊娠した場合は内定取消しができません。この場合
 は、本人と話し合って、出産後ある程度養育期間を経た後、次年度
 もしくは次々年度の新入社員と一緒に採用後研修を受けさせる等の措置
 を講ずる必要があります。
―― 但し、年度中途の復帰は、その者のみ研修等の特別な配慮を行わ
  なければならず、そこまでする必要はありません。本人と話し合い
  の上、上記の取り扱いが望ましいです。


3.試用者に関する実務上のポイント

○ 試用者については、「解約権留保付労働契約」が成立しており、
 契約解消(解雇)は一般従業員より裁量の範囲が広いと言えますが、
 この場合、3~6か月、最大でも1年までが限度となります。
―― 契約解消の裁量範囲としては、出勤率不良・私傷病であれば
  解雇がしやすいですが、協調性不足※1や勤務態度不良※2に
  ついては、試用期間中であっても難しく、能力不足については、
  新入社員では理由とならないのが通例です。
※1 協調性不足の場合は、配置転換を行い、それでも同様の場合は
  解雇可。
※2 勤務態度不良の場合は、正社員と同様の扱いとすることが望ま
  しい。

○ 就業規則に関するポイントは次のとおりです。

・「試用期間中であっても、本採用の適格性が無い場合は、契約解除
 できる」旨の記載をするのが望ましいです(「期間満了時に判断する」
 とすれば、期間途中の解約ができません)。

・休職規定に「試用期間中の者を除く」と明記する必要があります。
 (明記していないと、試用期間中に休職制度を利用され、契約解除が
 できない惧れがあります)。

                            以 上

次回は、10月下旬に「新たな賃金制度・職種別賃金(前編)」をお伝えする
予定です。

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配信責任元:
岡西労務管理センター(社会保険労務士事務所、行政書士事務所)
日本経営労務総合研究所(経営・労務コンサルティング、
            人材育成・能力開発コンサルティング会社)
ジェイオーマネジメント(給与計算・総務・経理・福利厚生管理
            アウトソーシング会社)
発行責任者:岡西労務管理センター代表 岡西豊博
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