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新規事業開発コンサルティングに長年携わってきた経験をもとに、独自の新規事業プロセスマネジメント論の視点から実践に役立つ持論を展開。

  • 発行周期 不定期
  • 最新号 2009/09/01
  • 部数 35部
  • メルマガID 0000280358
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2009/08/24

企業参謀は名セッターであれ

 バレーボール女子のワールドグランプリ決勝リーグが連日TV放映されました。このところ連日の試合を見ていると以前に
も増して強さが増してきますますおもしろくなってきました。バレーボールの面白さは野球やサッカーとは違い一球一球が緊
張場面の連続である点ではないでしょか。そのバレーボールですが、わたしは特にセッターの役割に注目しています。エース
アタッカーのような華々しさとは裏腹に地味な存在のセッターですがその役割はきわめて重要であることは誰もが認めるとこ
ろでしょう。竹下選手は身長が160cmに満たないにもかかわらず世界レベルの名セッターとして評価されており、エース
アタッカーがスパイクを決めるための絶妙なタイミングと位置に上げるトスで、チームの底力の発揮に貢献しています。
 企業経営の意思決定もこのエースアタッカーとセッターのコンビネーションが力を発揮するという点では共通点があります。
経営意思決定のためのお膳立てをすることで、セッターのような役割を果たすのが企業参謀です。とりわけ新規事業に関する
経営意思決定はトップ一人でできるものではなく、経営意思決定のための情報を収集し、加工し、プレゼンすることで経営ト
ップが漠然と考えていることをより具体化し、バランスを取れた論理的な思考を可能にし、自信を持った経営意思決定をおこ
なううえでのプロセスを裏方としてサポートするお膳立てが必要です。
 企業参謀であるはずの新規事業開発プロジェクトメンバーのなかには時々妙な意見が出ることがあります。「経営トップの
方針がないと戦略は立てられない」といった考え方です。経営意思決定の中でも新規事業開発のようにこれまで経験のない未
知の分野への船出となると経営トップでも企業参謀でも先行き見えないという状況は同じで、いろいろな情報を収集し分析し
経営判断していかなければならないわけで、試行錯誤の連続である点は変わりないのです。
経営トップが企業参謀と同じように情報収集を行い分析し経営意思決定をするための時間的余裕やエネルギーを注げるかとい
うとそうもいかないのが現実です。特に情報収集~加工分析はかなりの時間と労力、それに加えて経験・スキルを要する仕事
で、経営意思決定にためのお膳立てを行う専門スタッフが必要となるのが新規事業開発です。
 新規事業開発においては悪のサイクルというのがあります。新規事業候補テーマがあがってきても経営トップは先行きの不
透明な事業に対して人物金の経営資源投入をする経営意思決定がなかなかできません。仕方なくテスト的に兼業的にとりあえ
ずどこかの部署にやらせてみる。命を受けた担当者は現業の方で忙しく新規事業にあまりかまっていられないため片手間的な
対応をする、あるいは企業参謀としてのスキルが備わっていないために経営意思決定に役立つ働きをしていない。以前このブ
ログで「行商人のような新規事業開発」で述べたようなこととなり経営トップいつまでたってもめぼしい結果が出てこないた
め意思決定ができないまま時間が過ぎていく。こうした堂々巡りならなかなか抜け出せず新規事業開発が足踏み状態となる。
この悪のサイクルを断ち切ることが企業参謀の役割なのですが人材育成を含めなかなかこの点がうまくいかないのが実態です。
 あなたの会社では名セッターとなるべき企業参謀の人材育成をしていますか?
 
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