2009/04/25
ビジネスチャンスを読む洞察力
新規事業というとなにやらIT技術やインターネットやハイテクを使った新しい事 業、アメリカから上陸したニュービジネスなどをイメージしがちですが、必ずしも そうでは無いのが現実です。スーパーが世に出る以前は地域の商店街はにぎわいの 場所でした。米や炭俵、氷、酒類など重たいものは家まで届けてくれるのが当たり 前です。そうしたサービス小売業は今でも健在なものが少なからずあります。自転 車に乗ってラッパを鳴らす豆腐屋は私の住む練馬区は今でも実際に見かけますが、 確実なニーズが今も50年前も同じようにあるということです。 新規事業は、既存事業から見た場合に「新」なので、ITやハイテクを使わない従 来型でアナログの世界でも今風にアレンジして消費者の支持を集めれば十分新規事 業になりうるのです。新規事業の「新規」は大した意味はなく、むしろ重要な点は 今後事業として成り立つかどうか、存続していくかどうか、言い換えると対価を払 ってくれる顧客が安定しているかどうかという点です。 経営環境が変わればビジネスの存在意義がなくなり消滅していくのは自然の成り行 きですが、ロードサイドビジネスは団塊世代がニューファミリーとして郊外に住居 を構えるようになり郊外人口が増えるといった背景の下にいろいろな業種業態が郊 外に新規開店して一世を風靡した言葉ですが、最近はその華やかさにも変化が見ら れるようになり、郊外型紳士服店やファミリーレストランも都心に積極的に出店す るようになって来ました。このように経営環境の変化により、事業のあり方も変化 し環境に順応していく必要に駆られるわけです。 近年高齢化社会の進展で、地方では過疎化が進み限界集落などといったことが社会 問題化してきています。そうした中でもビジネスチャンスが生まれているという点 は注目すべきです。牛乳配達を業としていた事業者が、地域の高齢者のために買い 物代行サービスをするとか、あらかじめ受けた注文の品々を過疎地のお年寄りの住 宅まで運ぶ移動スーパーが繁盛しているといった報道がなされていました。同じよ うな移動型店舗は何十年も前にもあったのですが高齢化社会という新たな経営環境 変化の下で再度浮上しているわけです。 そのような点に気づくか否かが新規事業開発行方を左右する分かれ目になるわけで、 このように考えてくると、環境変化に対応して生じてくるはずの潜在的ビジネスチ ャンスを読む洞察力がいかに重要かがわかります。


