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新規事業開発コンサルティングに長年携わってきた経験をもとに、独自の新規事業プロセスマネジメント論の視点から実践に役立つ持論を展開。

  • 発行周期 不定期
  • 最新号 2009/12/13
  • 部数 37部
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2009/01/27

新規事業の誤解と偏見

今回は新規事業について一般に言われている誤解と偏見について述べましょう。
新規事業でしばしばいわれる事柄の一つに功確率があります。
いわく。新規事業は成功確率がきわめて低く、千三つ(せんみつ、つまり千に三つぐらいしか成功しないと)と。
しかしよく考えてみましょう。私たちの身近にあるラーメン屋にしても本屋にしてもクリーニング屋にしても江
戸時代にはなかったビジネスですね。今営業している事業ははじめは新規事業としてスタートしたものがほとん
どと言いっていいでしょう。インターネット関連のビジネスも、この10年で数えきれないほどのビジネスが成
り立っています。もちろん栄枯盛衰、時間とともに消えていくビジネスもまた数えきれないくらいあります。
何をもって成功とするかは人によってまちまちですが、タンクロつまり単年度黒字が出るというのが大方の目安
ではないでしょうか。では先にあげた先にあげた私たちの身の回りにあるビジネスは、千のうちの3つなのでし
ょうか。多くのビジネスが生き残っていますがすれらが0.3%の確率で生き残ってきたとは思われませんね。
どうやら確率論は分母に問題があるようです。アイデアベースの新規事業テーマを1000ぐらい並べて、その
うちがものになるというのが実態ではないでしょうか。1000件のアイデアが企画書ベースまですべて検討さ
れるなどという会社はあるわけありません。せいぜい10とか20でしょう。さらに本格参入の議論をするため
に調査をしたり事業戦略計画を立てたりするのは数テーマでしょう。それからゴーサインが出て先に進むのは1
〜2テーマ。それが途中で撤退となればゼロ。こうしてみてくると確かに確率は低い。しかし世の中には何万何
十万というビジネスが売上利益を確保して何年も変わらず成り立っているという現実があります。  おそらく
事業計画ベースできちんと検討された事業を分母として計算すれば成功確率は何十%ということになるのではな
いでしょうか。ことは経営ですからいろんな要素が左右します。難易度の高い事業も多々あります。しかし、本
腰を入れて取り組めばなんとか事業として離陸していくケースが多々あるのも事実です。箸にも棒にもかからな
いような思いつきのアイデアの域を出ない事業テーマ、本格的に取り組んでいない片手間な新規事業は、新規事
業を論じる以前の問題で、新規事業確率を問題にする対象ではないのです。
確かに新規事業は経営課題の中でも難しい部類に属します。それが千三つのような議論が語られ、本筋の議論が
どこかへ飛んでしまうようなことは避けるべきで新規事業の誤解と偏見に惑わされずないことが重要です。
「成せばなる、為さねばならぬ何事も・・・・」上杉陽山のこの言葉こそ新規事業の座右の銘とすべきではない
でしょうか。
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