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新規事業開発コンサルティングに長年携わってきた経験をもとに、独自の新規事業プロセスマネジメント論の視点から実践に役立つ持論を展開。

  • 発行周期 不定期
  • 最新号 2009/12/13
  • 部数 37部
  • メルマガID 0000280358
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2009/01/07

新規事業成功確率のウソ

 新規事業開発の知恵袋のメールマガジン第1号をスタートいたします。
 新規事業でしばしばいわれる事柄の一つに功確率があります。いわく。新規事業は成功確率がきわめて低く、千三つ(せんみつ、
つまり千に三つぐらいしか成功しないと)と。  しかしよく考えてみましょう。私たちの身近にあるラーメン屋にしても本屋に
してもクリーニング屋にしても江戸時代にはなかったビジネスですね。今営業している事業ははじめは新規事業としてスタートし
たものがほとんどと言いっていいでしょう。インターネット関連のビジネスも、この10年で数えきれないほどのビジネスが成り
立っています。もちろん栄枯盛衰、時間とともに消えていくビジネスもまた数えきれないくらいあります。何をもって成功とする
かは人によってまちまちですが、タンクロつまり単年度黒字が出るというのが大方の目安ではないでしょうか。では先にあげた先
にあげた私たちの身の回りにあるビジネスは、千のうちの3つなのでしょうか。多くのビジネスが生き残っていますがすれらが
0.3%の確率で生き残ってきたとは思われませんね。  どうやら確率論は分母に問題があるようです。アイデアベースの新規
事業テーマを1000ぐらい並べて、そのうちがものになるというのが実態ではないでしょうか。1000件のアイデアが企画書
ベースまですべて検討されるなどという会社はあるわけありません。せいぜい10とか20でしょう。さらに本格参入の議論をす
るために調査をしたり事業戦略計画を立てたりするのは数テーマでしょう。それからゴーサインが出て先に進むのは1〜2テーマ。
それが途中で撤退となればゼロ。こうしてみてくると確かに確率は低い。しかし世の中には何万何十万というビジネスが売上利益
を確保して何年も変わらず成り立っているという現実があります。  おそらく事業計画ベースできちんと検討された事業を分母
として計算すれば成功確率は何十%ということになるのではないでしょうか。ことは経営ですからいろんな要素が左右します。難
易度の高い事業も多々あります。しかし、本腰を入れて取り組めばなんとか事業として離陸していくケースが多々あるのも事実で
す。箸にも棒にもかからないような思いつきのアイデアの域を出ない事業テーマ、本格的に取り組んでいない片手間な新規事業は、
新規事業を論じる以前の問題で、新規事業確率を問題にする対象ではないのです。
 以上のように成功確率の議論をいくらしても、新規事業はやはり難しいという方向に議論が向かうだけで、余り建設的とは言え
ません。むしろ問題とすべきは、会社が本腰を入れて取り組むべきテーマか、人や組織や経営資源を注ぎ込む可能性があるかどう
か、マーケティング検証は十分かといった新規事業戦略そのものが重要で、それこそが新規事業の成否を左右することこそ肝に銘
ずべきなのです。
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