2009/11/04
黄色いマフラー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■■
■■■ 大分・別府 模擬試験D判定からでも合格できる
■■ マッツンさん家(ち)の受験勉強術
■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ ブログで過去ログも読めます。のぞいてみてください。
http://ameblo.jp/mattsunsanchi/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ #091104 発行者;マッツン
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
4日間の短い休暇を終えて、大分から横浜に戻ってきました。
いま、パソコンを叩いているテーブルの上には黄色いマフラーが置かれています。
2年生になる三男のノリオが編んでくれたものです。
昨日、自宅の自分の部屋で本を読んでいると、ノリオが黄色い毛糸の玉と座布団を持って
私の部屋にやってきました。フロアリングになった床に座布団を敷いて、小さな指に毛糸
をかけ、編み物を始めたのです。指だけを使って編む指編みは幼稚園の頃に幼稚園の先生
か誰かに習ったもので、以前は私や妻によく編んでくれていました。でも、最近はやって
いなかったのか、しばらくあれやこれや指に絡めた毛糸を編みかけたりほぐしたりしてい
ました。やがて「思い出した」といったかと思うと、せっせと編み始めるノリオでした。
短い休暇も終わろうとする最後の日の昼下がりに、私のそばに座って黄色いマフラーを
編んでいくのです。過ぎていく時間をとどめようとするのかのように、マフラーを編み
こんでいく三男がかわいく思えて仕方がありませんでした。
「とうさんは、よう勉強するな」手元を見つめたまま、ノリオがそういいました。
「試験も終わったけんな。いまはそげん勉強しようわけやないんよ」
「もう、試験があったん?」驚くようにいうノリオでした。
「国家資格の2次試験がな」
「2回目の試験(2次試験)で終わりなん」
「・・・」
2次試験のあとには面接試験があるのですが、私は素直に言葉を続けることができません
でした。実は、その試験のために先週大分に戻ってきていたのですが、試験のできはよく
ありませんでした。終わった瞬間に「だめだ」とわかるできだったのです。
その試験でうまくいかなければ、ノリオとの約束が果たせなくなるのです。
4月に出向になり横浜に来ることが決まったとき、3人の子供たちの中で涙を流して止め
ようとしたのはノリオだけでした。
「1年したら帰ってくるけん」
それが、私がノリオにした約束だったのです。
ヨシオやテルオも気持ちは同じだったでしょうが、ふたりはもう大人の考え方もできるよう
になっていました。ただ、言葉にしなかっただけだと思います。
「うかるといいな」編み物の手を休めもせず、ぽつりとノリオがつぶやきました。
「ああ・・、そうやな」私は思わず自信なさげにそういっていました。
もくもくと編み物をするノリオを見ていられずに、小窓の外に目をやると、初雪をつもらせた
鶴見岳(つるみだけ)が、青い空にそびえたっているのでした。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000280243.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


