2009/03/10
ヨーロッパの旅No.7
南国という名がふさわしい通り、真夏の太陽にヤシの木、日陰の涼しさコーラの うまさ。 バルセロナの目抜き通りラ・ランブラには大勢の人々でごった返していた。活気 に満ち溢れ、僕の心拍数はそれに応えるかのように上がっていった。 バルセロナに着いた僕は、とても浮かれていた。山から降りてきたので都会が恋 しかった。とりあえずホアンの家へ荷物を置き、僕はすぐに外へと飛び出した。 ラ・ランブラの終わりは海である。僕はとりあえず海を目指した。 この通りには何種類もの人間がいた。 大半が観光客である。そして働いている人、キオスクがあり、花屋があり、マー ケットがあり、そして何かをしている人。これが何種類もいる。 ジャグリングをしている人、音楽を演奏している人、缶・針金細工を売っている 人、髪を結ってる人、絵を書いてる人、シャボン玉を飛ばしている人、そしてヒ ューマンスタチューと呼ばれるパフォーマンスをしている人。 特にこのヒューマンスタチューの数が多い。 凝っているものが多く、種類が本当に様々だ。本当にユニークなものが多く、い かに人の目を惹き、面白いか、凄いかで彼らは競っている。 彼らは基本的に無言だ。お金を箱に入れると面白いことをしてくれるのだ。 あるヒューマンスタチューは、スーツで便器で用を足しながら新聞を読んでいる 紳士をいつもしていて、その人がバルセロナ紹介するポストカードとなって売ら れていたりもする。 本当に多彩で、僕は密かにここバルセロナはヒューマンスタチューのパフォーマ ー達にとって聖地ではないかと思っている。 僕は好奇心の塊だった。僕が色々と見ながらのんびり歩いていると、いきなり路 上賭博をしている人達に出くわした。男5人くらいが輪を作り下に置かれた箱の 上を見ていた。 3つの小さなカップで一つの玉を隠していき最後にどこだ、という単純なものだっ た。 僕は外から見ていた。目の速さには自信があった。見ている限り、僕の答えは100 発100中だった。 そんな時にタイミングよく、『お前もやるか?』と仕切っている人に言われた。 この人は、よく辺りを見渡して警察か何かを気にしていた。 一回50ユーロの掛け金で、勝ったら倍になって返ってくる。まけたらパー。 絶対に勝てる自信があり、楽しそうなのでやってみたくなった。 僕はあっさり50ユーロを出し、賭けに入った。 気が流れるまま僕は場を見つめていた。 3つの小さなカップが左右に入れ違い動く動く。玉が動くたびに僕の目は確実にそ れを捉えていた。何度か同じ動きがあった後、それは止まった。 僕は玉の行方に確信があり、この箱!!と手で押さえた。 実際に最後に玉が入るのが見えた!自信があった! しかしその数秒後、僕の顔は真っ青に絶望していた。 入っていないのだ。 玉は僕の指したカップに入っていない。その事実が何よりもショックだった。 どうしてだろう?どうして間違えたのだろう。それだけだった。 ここでやめればよかったのかも知れないが、悔しくって、取られたならば取り返 すという気持ちになり、再度50ユーロをだしリベンジをはかった。 次こそ見切ってやるという自信のもと。 結果は散々だった…。 100ユーロを一瞬にして失い目眩がした。 見切れなかった自分自身が悔しかった。 僕は呆然と立ち尽くした。 仕切っていた人は、警察のパトロールを見付けると、箱をたたんでさっと消えて しまった。後には何も残らなかった。 実は僕はお金を200ユーロしかこのスペインの旅へ持ってきていなかった。 カードなどは全部アムステルダムに置いてきていた。 そういう旅だ。 それはあっという間の出来事だった。 僕は気の調子が狂い、寝込んでしまったのだった。 続く


