【長期投資デイズvol.2】 いい会社とはどんな会社なのか?
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(バフェット式)長期投資デイズ
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このメルマガではウォーレン・バフェットを研究しつつ、長期投
資を実践していくための哲学や方法を語ります。
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いい会社とはどんな会社なのか?
ウォーレン・バフェットは、「いい会社を安く買って、長く持つ」という戦略で
世界最大の金持ちになりましたが、長期戦略で株を持つには、「いい会社」とは
どういう会社なのか、その具体的な定義を知る必要があります。
『億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術』は、ここで言う「いい会社」とい
うのを「消費者独占企業」という言葉で表しています。「消費者独占企業」は、
バフェット式の投資の核となるものです。
前にも書きましたが、重要なところなので、何度も繰り返して紹介したいと思い
ます。消費者独占企業の定義として、バフェットはこう説明しています。
もしあなたが泳いだり舟を漕いで川を渡りたくなければ、料金を払って橋を渡る
しかないだろう。したがって、この橋を所有している人は、一種の独占的地位に
あると考えていい。
これは、バフェットが新聞社(バッファロー・イブニング・ニュース)を買収し
た理由として説明された言葉です。地方の新聞社は、バフェットに言わせれば
「消費者独占企業」の特徴をすべて兼ね備えた存在でした(でした、と過去形な
のは、現在はインターネットが新聞社の情報独占を切り崩したので、それが当て
はまらなくなってしまったからです)。
2008年4月、バフェットはM&M'sで有名なアメリカ製菓大手マーズと組ん
で、世界最大のチューイングガムメーカー「ウィリアム・リグレー・ジュニア
(WWY)」を約230億ドルで買収することを発表しました。
このリグレー社もまた、バフェットやチャーリー・マンガー、そして多くのバ
リュー投資家が、「消費者独占企業」として以前からよく指摘していた銘柄です。
ガムを作るメーカはいろいろあっても、アメリカ人にとってはガムと言えばもう
「リグレーしかない」のです。コークを作る会社はいろいろあっても、コークは
コカコーラ(KO)社とペプシ社しかないようなものだということは、この2社も
また「消費者独占企業」であると言えます。
また、『麗しのバフェット銘柄』という本では、このように具体的に書かれてい
ます。
バフェットはよく、城とそのまわりの濠(ほり)にたとえて企業の競争力を説明
していた。彼によれば、企業は城、そのまわりに城を守る濠(競争力)がある。
濠に相当する競争力にはその企業の主力ブランド商品も含まれ、たとえばタコベ
ルのチャルパ(メキシコ料理)、KFCのケンタッキーフライドチキン、H&R
ブロックの税務サービス、アンハイザー・ブッシュのバドワイザー、ウィリア
ム・リグレーのチューインガム、ハーシー・フーズのチョコレート、コカコーラ
(KO)のコーク、フィリップ・モリス(PM)のマルボロなどがこれに当たる。そ
うしたブランド商品はその会社からしか買えない。またある地域にひとつしかな
い新聞もそうした独占的な商品であり、その地域に広告を入れたいときはその新
聞が設定した料金で掲載するしかない。こうしたブランド力や地域的な独占力が
競争力と言われるもので、そうした企業は比較的自由に料金を設定できるので利
益率も高く、参入障壁もかなり強固である。
ちなみに、この『麗しのバフェット銘柄』では、タバコの例としてフィリップ・
モリス(PM)社を挙げていますが、この会社は投資家に史上最高のリターンをも
たらした会社であることをジェレミー・シーゲルも指摘しています。
(実際には、バフェットが実際に買っていたタバコ会社はフィリップ・モリス
(PM)ではなく、「キャメル」で有名な R.J.Reynolds です)
タバコに対する消費者のブランド忠誠力は非常に強いものがあるというのはよく
言われていることで、タバコを吸う人は、何年も何十年も同じ銘柄だけを延々と
吸い続ける習性があります。それを強烈な忠誠力と言わずして何と言えばいいの
か私には分かりません。
消費者独占企業かどうかのチェック項目
『麗しのバフェット銘柄』には、「持続的な競争力を持つ企業」であることを立
証するチェック項目をいくつか挙げているので、ここでも紹介します。
1.持続的な競争力を持つブランドを持っていること
2.ROE(株主資本利益率)が高いこと
3.総資本利益率も高く安定していること
4.利益(EPS)のトレンドが上向きであること
5.過大な長期負債を抱えていないこと
6.強い労働組合がないこと
7.インフレを商品に転化できること
8.内部留保利益を蓄積している(できる)こと
9.自社株買いを実施していること
10.内部留保利益が企業価値を向上させていること
上記の10点を見れば、バフェットが好んで選択する企業の定義はそれほど難しい
ものではないことが分かります。上記の書籍は投資家に対する銘柄選択法を細か
く指南するものなので無理に10項目挙げているような印象がありますが、上記の
コアの部分をまとめるとこのようになるのではないでしょうか。
1.持続的な競争力を持つブランドを持っていること
2.ROE(株主資本利益率)が高いこと
3.EPS(利益)が増えていること
4.過大な長期負債を抱えていないこと
この4点を基本にした投資家が銘柄を捜したとすると、基本はこうなると思います。
1.ブランド力のある会社を見つける。
2.ROE・EPS・借金を確認。
3.問題なければ購入。
実際にこれを繰り返して資産を「スノーボール(雪だるま)式」に増やしていっ
たのがバフェットだと言えます。
消費者独占企業の重視は「収益性」重視の投資
企業分析は様々な方法があり、「収益性」「安全性」「生産性」「成長性」「効
率性」と大きく分類され、それぞれどの部分を重視するかで投資家としての方向
性が決まります。
たとえば、IPO・新興企業・ハイテク産業にしか興味がない投資家がいます。
比率で言えば、非常に多いはずです。
1990年代のアメリカのITバブル時代、あるいは2005年前後の日本の新興企業
ブーム時代の投資家は、ほとんどがこのジャンルの投資家だったのではないで
しょうか。
このような投資家は「成長性」を非常に重視する投資家であると言えます。現
在、ほとんど収益がなくても、成長が膨張していけば、やがて大企業へと変貌し
て大きなリターンが望めると考える傾向があります。
このような企業は、持続的な競争力を持つブランドもなければ、ROEに低く、
EPSは不安定で、しかも過大な長期負債を抱えていることも多いわけで、バ
フェットとは真逆の投資家と言えるでしょう。
かと思えば電力株のような低成長だけれども安全で配当が途切れないことを重視
する「安全性」第一の投資家もいます。ROEは低く、EPSは停滞しているけ
れども、事業の性格上、決してなくなることはない独占性がある企業です。
収益性のある超カリスマのブランド企業は、数が少ない上に安く買えないので、
そんなときは、このような「安全性」が売り物になるディフェンシブな企業もバ
フェットの選択肢に入りますが、それほど重点的に投資されているわけではあり
ません。
ウォーレン・バフェットを世界最大の投資家に押し上げたのは、「収益性」のあ
る企業です。
バフェットはROEを非常に重視していることからもわかるように「収益性」第
一の投資をしています。
投資家というのは、投資した結果、いくらリターンがあったかを常に自分に問い
かける必要のある「職業」であると言えます。いくらリターンがあったのかとい
うのは、つまるところ「収益はどうなのか」を問うことであり、収益性が第一に
なるのは自然の摂理です。
そう言った意味で、収益性重視=ROE重視のバフェットは、徹底的に「投資家
人間」であると言えるのではないでしょうか。
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(バフェット式)長期投資デイズ
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発行 : j.suzuki
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