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日流Eコマース等での連載でもおなじみの株式会社グリーゼこみやまたみこ&ふくだたみこが、EC業界での10年以上の実績と経験をもとに「ネットマーケティングのいま」について深く考察します。

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2009/10/22

選ばれる理由を見つける「ポジショニングマップ」【グリーゼ!な日々】

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  【グリーゼ!な日々】            2009年10月22日 vol.25
  http://gliese.co.jp/             
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 こんにちは。グリーゼの こみやまたみこ です。
  http://gliese.co.jp/company.html#komiyama

 ある商工会議所の指導員さんの

 「どのコンサルタントの先生の話を聞いても、要は、
  ターゲットとコンセプトが大事だということをおっしゃってるようなんで、
  今年はそこを重点的にやりたいと思ってます」

 という言葉から始まった「ターゲットとコンセプトの決め方」の6回目です。

 1回~5回目の復習をしたい方は、こちらからどうぞ(^^)
 http://www.gliese.co.jp/mail_backno.html

 前回は、

 ===================================================================
 【コンセプトとは】

 「他の類似のものとの違いをひとことで言い表したもの」であり、
 「コンセプト」を伝える目的は、他ではなくうちで買ってもらうことである。


 【他とは】

  他とは、競合のことであり、競合は同業者だけとは限らない。

 「競合」を狭く捉えれば捉えるほど、
  コンセプトを定義するのは簡単になるが、市場は狭くなる。

 「違いをひとことで」言うためには、競合のことをよく知る必要がある。


 【競合調査の手順】

  1)調査の前提となる「お客様は誰なのか」(=ペルソナ)を決める
  ↓
  2)ペルソナにヒアリングして、ペルソナの購買行動を知る
  ↓
  3)ペルソナと同じように行動してみる(検索など)
  ↓
  4)ペルソナが比較検討の対象とするであろうお店を、
    漏れなくピックアップする。

 ===================================================================

 というところまで進みましたよね。


 ペルソナにヒアリングした結果、
 林檎屋のNさんのインターネット上の競合は、

 <<楽天市場で“りんご ランキング”と検索した時に、
  上位表示されるショップと、

  Yahoo!で“りんご 通販”と検索した時に、
  上位表示されるショップ>>

 ということもわかりました。


 さてNさん、競合サイトを調べて来てくれましたか?

 Nさ・・・あれ?
 なんで今日は、そんなにドンヨリしてるんですか?



 ────────────────────────────
  林檎屋のNさん、落ち込むの巻
 ────────────────────────────

 「だってよぉ、競合サイトを見たら、
  みんないいもの一生懸命作って売ってるし、
  値段も頑張って安くしてるし、
  送料も頑張って安くしてるし、

  ページもキレイだし、写真もキレイだし、
  カーチャンもキレイだし・・・」

 ドサクサに紛れて、なにを関係ないことまで言ってるんですか(笑)

 つまり、競合サイトが、あまりにすごいところばっかりで
 落ち込んでるわけですね?

 「他ではなくうちで買ってもらう理由なんか、
  いっこもないと、オレは思ったね!」

 まぁまぁ、そう開き直らないで(^^;;;

 私が講師を務めている連続セミナーでも、
 この「競合調査」あたりで、モチベーションの下がる方が多いんです。

 実店舗では、「商圏」という概念がありますから、
 それほどたくさんの競合とバッティングすることは、ないですものね。

 競合がいくつかあったとしても、
 それぞれのお客様を大切にしていれば、
 それぞれが生きていけるという環境だと思います。

 ところが、インターネットはそうではありません。

 ペルソナは、パソコンの前に座って、ちょこっとマウスを動かすだけで、
 日本中にある数えきれないほどの競合と、アナタの、

 商品のクオリティ、サービスのクオリティ、価格、送料、
 ページデザインのクオリティ、写真のクオリティ、
 オクサンのクオリティ(???)などを

 比較検討することができるのです。

 それが、
 買う側からいうと、インターネットショッピングの素晴らしいところであり、
 売る側からいうと、最も恐ろしいところでもあります。

 「なんか、オレ自信なくなってきちゃったよ(涙目)」

 じゃあ、Nさん、ターゲットとコンセプトの話、
 このへんでやめちゃいましょうか?

 「えっ? やめちゃう? それもいいかも・・・♪

  いやいや、ちょっと待ってよ!

  うちは、店の近くに大手スーパーができて、
  実店舗の売り上げがガタ落ちしてるんだよ。

  まだ、息子も高校生だし、娘は中学生だし、
  これからは、なんとかネットで売っていかないと、ホント困るんだよ!」

 そうでしたよね(^^)

 皆さん、経営上の理由があって、
 インターネット市場に進出しようとされているわけですから、
 競合がいっぱいいるからって、簡単にあきらめるわけにはいきませんよね?

 「う・・・まあ、そういうことだ」

 じゃあ、落ち込んでないで、頑張りましょう。

 この「競合ではなく、うちが選ばれるための理由探し」は、
 本当に苦しいフェーズです。

 でも、この苦しさを乗り越えたところにしか、
 甘い果実は実っていないわけです。

 みんなが簡単に儲けられるビジネスなんて、あるわけないですよね?

 「そうだな! がんばって、息子と娘を大学に行かせてやらないとな!」

 そうそう(^^) それでは、続きをやりますよ。



 ────────────────────────────
  ペルソナの購買基準を知る
 ────────────────────────────
 
 並みいる競合の中から、Nさんが「選ばれる理由」を見つけるためには、
 ペルソナが、どんな基準で商品を選ぶのか、ということを
 知る必要があります。

 「また、ペルソナかいっ!」

 そうです、いつもペルソナに戻ってきます。

 なぜ、ここでもペルソナが大事なのか、例を挙げて説明しましょう。

 私の実家がある熊本に行く航空会社は、
 「日本航空」「全日空」「スカイネットアジア」の3社です。

 Nさんが熊本に行くとしたら、どの航空会社の飛行機で行きますか?

 「そりゃ、スカイネットアジアだよ。だって、安いもん」

 そうですか(^^) 私は、必ず「日本航空」を選びます。
 なぜだか、わかりますか?

 「キャビンアテンダントのオネエちゃんがキレイだからとか?」

 なんで、私がそんなことで航空会社を選ばなきゃいけないんですか(^^;;;

 まず、「スカイネットアジア」を選ばない理由ですが、
 「スカイネットアジア」は、欠航・遅航が多いんです。

 スケジュールが読めない、空港で待たされる・・・つまり、
 時間的なロスがあるのでNGです。

 次に、「全日空」を選ばない理由ですが、
 「全日空」は、第二ターミナルから飛ぶため、
 私の住んでいる横浜からだと、
 ターミナルへの移動時間が、少し余計にかかります。

 また、第二ターミナルは、
 手荷物検査場を通ったあとの移動距離が長いため、
 その分の時間も考慮して、早めに家を出る必要があります。

 つまり、「全日空」の方が「日本航空」よりも時間的なロスが大きいため、
 「時間」に対する価値を最優先にする私は、
 たとえ3社の中で「日本航空」がいちばん高くても、
 それほど大きな価格差でなければ、「日本航空」を選びます。

 また、私の知人には、「日本航空」の経営方針がキライだから(笑)、
 絶対「日本航空」には乗らないという人もいます。
 この人にとっては、決め手になる購買基準は、
 「経営方針」だということになりますね。

 このように同じ「航空会社」を選ぶにしても、
 「誰が」選ぶのかによって、
 「何に」価値を見出すかは、違ってくるのです。

 「なるほどね~」

 さて、それでは、Nさんのペルソナが林檎を買う時に、
 優先順位の高い購買基準としてはどんなものがあるのでしょうか?

 「わかった、わかった。聞いてくりゃいいんだろ?
  電話してくるから、ちょっと待っててよ」

 Nさんも、だんだん先読みできるようになってきましたね~(^^)。

 「わかったよ。

  え~っと、値段だろ。送料だろ。それから、お客様の声。
  熨斗(のし)がつけられるかどうか。クレジットカードが使えるかどうか。
  ちゃんと美味しいものを送ってもらえるかどうか。
  虫食いが混ざったりしてないか・・・

  いろいろあるなあ」

 人様にお贈りするわけですから、そりゃ慎重になりますよね。

 それでは、ペルソナさんが挙げてくださった「商品の選定基準」に従って、
 Nさんと競合を比較していきましょう。



 ────────────────────────────
  選ばれる理由を見つける「ポジショニングマップ」
 ────────────────────────────

 「うう、お腹が痛くなってきたよ」

 Nさん、大丈夫ですか?
 ここからは、「ポジショニングマップ」という「考える道具」を使いますよ。

 「あ~またカタカナですか。カタカナ多すぎ。
  ここは、日本だっつーの!」

 すみません(^^;;;

 「ポジショニングマップ」というのは、

 「自社(商品・サービス)が、
  競合に対してどういうポジションにあるか」

 を、表した図のことです。

 「野球のポジション図みたいなものかい?」

 う~ん、ちょっと違いますね。
 実物を見ていただきましょう。

 http://www.itmedia.co.jp/survey/0402/25/svn01.html

 例えば、上記サイトの中ほどに載っているのは、
 「SMAP」のメンバーのポジショニングマップです。

 「へ~なるほどねぇ。
  オレは、ゴローには別に憧れないけどね」

 いや、そこを見てほしいんじゃなくて(^^;;;

 縦軸に「動的←→静的」、
 横軸に「憧れ←→身近」という軸を置いてみると、

 「SMAP」のメンバーが、
 それぞれ「他とかぶらない」位置に立っているということが、
 一目でわかりますよね。

 だからこそ、それぞれがファンを獲得しているわけです。

 このように、縦軸と横軸を使って、
 あるものの「ポジション」を明確にするための道具を、
 「ポジショニングマップ」と言います。

 「ふ~ん、それと林檎とどういう関係があるの?」

 例えば、この「SMAP」のポジショニングマップを見れば、
 「親しみやすくて、静かなタイプの男性が好きな人」は、
 キムタクでもなく、中居君でもなく、慎吾ちゃんでもゴローちゃんでもなく、
 草なぎ君を選ぶということがわかりますよね?

 「あいつは、中々いい奴そうだからな」

 そうですね(^^)

 このようなポジショニングマップを、
 「林檎」を題材にして作ることによって、
  Nさんの林檎が、「どんな人に」「どんな理由で」選ばれるのかを
 見つけることができるのです。

 「はぁ~」

 ピンと来ていないようですね(汗)

 では、林檎の前に、Nさんのよく知っている別のもので、
 ポジショニングマップを作る練習をしてみましょう。
 何がいいですか?

 「ビール!」

 即答でしたね(笑)

 では、以下のビールのポジショニングマップを作ってみてください。

 A:サッポロ黒ラベル
 B:サッポロ エビス
 C:キリンラガー
 D:キリン一番搾り
 E:サントリー モルツ
 F:サントリー プレミアムモルツ
 G:アサヒスーパードライ

 読者の皆さんも、次回までにやってみてくださいね。

 ポイントは、「購買基準を、縦軸・横軸にする」ということです。

 例えば、どんな基準がありますか?

 「うまいか、まずいかだろ」

 うまい、まずいをもう少し具体的にいうと?

 「コクがあるか、キレがあるか、中途半端かってとこか」

 さすが、お好きなだけあって、すっと出てきましたね。

 「重いか軽いかっていうのもあるね。」

 そうですね。

 値段で選ぶ人もいるでしょうし、
 私なんか、意外と、パッケージデザインとか、
 CMで選んじゃったりもしますね。

 「確かに、金麦と待ってるぅ~♪って言われると、
  今すぐ帰るよぉ~♪って言いたくなるもんな」

 そうですか(^^;;;
 でも、金麦は、ビールじゃなくて「リキュール」ですから、
 今回は、対象外ですよ。

 「あ~、よーく冷えたビールが飲みたくなってきた!」

 私もです(笑)



 ────────────────────────────
  選ばれる理由の見つけ方(まとめ)
 ────────────────────────────

 それでは、今日わかったことを整理しておきましょう!

  >>>>>----------------------------------------------------------

 【選ばれる理由を見つけるための手順】

  1)ペルソナの購買基準をヒアリングする
  ↓
  2)ペルソナの購買基準を縦軸と横軸にして、
    自社と競合が、ポジショニングマップの
    どの位置にあるのかを分析する
  ↓
  3)ポジショニングマップで競合と「かぶらない」場所が見つかれば
    それが「選ばれる理由」となる

  >>>>>-----------------------------------------------------------


 「そんなにうまくいくのかね?」

 う~ん、いかない場合も多々ありますね(笑)

 「(がくっ)なんじゃそりゃ!」

 だって、そんなに簡単に、
 日本中の競合と「かぶらない」位置が見つけられるのなら、
 今ごろ、既にがっぽり儲かっているはずじゃありませんか?

 「そりゃそうだな・・・って、
  じゃあ、なんでポジショニングマップなんかやらせるんだよ!」

 ポジショニングマップを作ることによって、
 自分でも気づいていなかった(=言語化できていなかった)
 「選ばれる理由」に気づくショップさんも、たくさんあるからです。

 こういうショップさんは、ポジショニングマップで見つけた
 「オンリーワンの立ち位置」をしっかり言語化していったり、
 それに合わせてサイトや品揃え、サービスなどを見直していくことによって、
 一気に売り上げが上がることもあるんですよ(^^)

 「へぇ~、そりゃ楽しみだね!」

 そうですね(^^)それでは、今日は、
 Nさんの「オンリーワンの立ち位置」が見つかる前祝いってことで、
 奥さんも誘って、ビール飲みに行きましょう~♪



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  ■編集後記 
 ────────

 「ポジショニングマップ」という言葉は知らないにしても、

 「ポジショニングマップ」の概念を、
 いつの間にか身につけてしまっている方は、
 結構いらっしゃるものです。

 こういう方は、起業する時にも、無意識のうちに
 「他とかぶらない」「自分がオンリーワンになれる」
 場所を見つけて起業をするので、
 あまり苦労せずに、事業を軌道に乗せることができるようです。

 ある時、ある人と、

 どんな人が、無意識に「ポジショニングマップ」の
 概念を身につけている人なのか

 という議論をしたことがあるのですが、

 結論は、「モテる人」ということになりました!

 何故かというと・・・

 世の中には、特に美男美女というわけではないのに、
 なぜか「モテる人」って、結構いますよね。

 こういう人は、無意識のうちに、他の美男美女や、
 他の「モテる人」とかぶらないように、
 「キャラ」を分けて勝負しているから「モテる」のではないか、

 どのポジションに立てば、一番自分が引き立つのかを、
 いつも冷静に計算しているから「モテる」のではないか、
 という結論になったのです(笑)

 そういわれてみると、人気ネットショップの店長さんで、
 「モテる」オーラを出してる方って、結構多いと思いませんか?

 身に覚えのある方は、「実は、私も(オレも)そのタイプかも」と
 こっそり、私に教えてくださいね(^^)

 それでは、今日はこのへんで。
 次回は、ふくだたみこがお届けします。



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