2009/08/15
「7世代に思いをはせて」【第48号】ぼうさまになったからす
「どんなことも7世代先まで考えて決めなくてはならない」 ネイティブ・アメリカン(イロコイ族)の格言。 100年に1度と言われる経済危機に翻弄される現在。 その不況を越えた先に、あなたはどんな世界を思い描きますか? 競争ではなく、分かちあい支えあう世界を願いながら、 1週間のニュースを7世代先に思いをはせて読み解きます。 先祖から受け継いだこの美しい星を、7世代先の子孫に残すために。 ゜★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★ 「むかしむかし、からすがたくさんいる村があった。 山にも、たんぼにも、りんごえんにも、 そりゃいっぱい、からすがいた。 ある年、戦争がおこった。 戦争は何年もつづき、村の男たちは戦いに出ていった。 出ていった男たちは、つぎつぎと死んでいった。 海のむこうの大陸で、南の島で。 ある日、村のひとがふと気がついたら、あれほどいたからすが、いない。 りんごえんにもたんぼにも一羽もいない。 どこへいっちまっただ、からすは---。 すると、ひとりのばあさまがいうた。 おらぁ、しってるだ。 からすはおとむらいにいっただよ、海をこえてなぁ。 え、おとむらいに? ああよ。からすはぼうさまになって、おとむらいにいっただよ。 おらのむすこのところへ、たしかにいっただよ。 おまえのていしゅのところへも。おまえのあにさのところへも。 むすこが死んでも、なみだぁだせねえ、 ていしゅが死んでも、なみだぁだせねえ、 おらたちのかわりに、からすはいってくれただよ。 ひとつひとつのおはかに、おきょうをあげてくれただよ。 いま、その村のりんごえんに、たんぼに、 からすはむかしのように、むれている。 戦争が、おわったから---。 からすよ、二度と、海をこえるな。」 「ぼうさまになったからす」 松谷みよ子著『現代の民話』より引用。 ゜★。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★ 一週間の気になるニュースを題材に、毎週土曜日の発行を予定しています。 小橋かおるの「誰にでもできる」平和活動・「花と爆弾」や アフガニスタン、イラク関連イベントも随時紹介させていただきます。 ☆ ドキュメンタリー映画「花と兵隊」 終戦から64年。この長い年月をもってしても、 戦争の傷跡を消すことはできないのでしょう。 戦後、ビルマやタイに残った旧日本兵、「未帰還兵」の思いを、 30代の青年監督のカメラを通して感じてください。 「花と兵隊」 8月15日(日)、大阪第七藝術劇場にて。 東京公開中、ほか順次公開。 公式サイト http://www.hanatoheitai.jp/ 松林監督のブログ http://d.hatena.ne.jp/motokiM/ 余談になりますが、 以前、松林監督から「花と兵隊」という映画を撮っているとの メッセージをいただいたことがあります。 タイトルが「花と爆弾」に似ているから、 わたしの活動にも興味を持ってくださったみたいでした。 先日、ニュースの特集でインタビューにこたえる松林監督を拝見しましたが、 ほんとうに若い方で、旧日本兵を「同じ日本の若者」という視点で捉えていらしたのが、 とても新鮮でした。 わたしもぜひ、劇場に足を運びたいと思います。 ☆ エフエム宝塚http://835.jp/に小橋かおるがゲスト出演させてもらっています。 8月13日の放送は、宝塚アフガニスタン友好協会の西垣敬子さんとのトーク。 終戦の頃の西垣さんのご体験と、アフガニスタン支援への思いについて、お話をうかがいました。 来週8月20日の放送では、「花と爆弾」を出版することになったきっかけをお話させていただきます。 詳しくは、拙ブログにまとめましたので、ごらんください。 http://flowersandbombs.blogspot.com/2009_08_01_archive.html ♪ 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 ♪ ♪♪ 発行者プロフィール ♪♪ 小橋かおる 「花と爆弾-もう、戦争の暴力はやめようよ-」著者。 2004年の出版以来、アフガニスタンとイラクの子どもたちの支援と、 戦争で泣く子どもたちのいない世界を築くために、 「誰にでもできる」平和活動をさまざまな形で推進中。 「花と爆弾」HP:http://www1.plala.or.jp/cheko/kaoru/


