2009/02/07
ある中国美人の波乱の半生(ふるさとを離れ深センへ)(その9)
---------------------------------------------------------------------- ある中国美人の波乱の半生では、したたかとも思える「王」という女性(仮名) の波乱に満ちた生き方にスポットを当てています。この記事は中国人少女が内陸 部の村から都会に移り住み、家族を想いながら必死に生きる姿を描いた、リアリ ティーに富んだ内容のフィクションです。 ---------------------------------------------------------------------- 祐二と王の2人はタクシーに乗り深セン市の郊外に向かって高速道を走っていた。 まだ出来て間もないらしいきれいに舗装された高速道を30分ほど走り、あるイ ンターを下りた。数分後、車は「進栄電子(深セン)有限公司」という看板が掛 かった大きな門をくぐり、緩やかな半円形のスロープを上って玄関正前で停止し た。 祐二は、王がこれから籍を置く会社に始めて連れて来たのだった。王は祐二に促 されて車を降りた。回りを見渡すと工場と思われる新しいビルがいくつも並び建 設が進む新興の工場団地だった。深セン市の中心部では最近下火になって来たが、 市の郊外から東ガン市に掛けては高速道の整備と平行して、工場団地や高層住宅 の新築ラッシュが続いていた。王はかつて工場団地で仕事をしていた頃のことを 思い出していた。玄関の入り口を奥に進み、祐二は受付嬢になにやら話しかけて いたが、そのうち彼女はうなづきながら電話で誰かを呼びだしているようだった。 電話が終わると2人は応接室に案内された。ソファーに掛け、正面の壁の大きな 「穆王八駿(ぼくおうはっしゅん)」 という8頭の馬が走る姿を描いた額を見ると もなく眺めていると、ドアの外で大きな声が聞こえ、そのうち一人の男が勢いよ く入ってきた。王に渡された名刺には総経理「崔国峰」と描かれていた。祐二と は親しそうに日本語で仕事のことらしき話をしていたが、王には内容は理解でき なかった。 しばらく話した後、祐二は突然「王」を紹介し始めた。王は思わず「こんにちは。 よろしくおねがいします!」と、日本語で挨拶した。崔は祐二からいろいろ事前 に聞いていると見えて、王には会釈しただけで言葉を掛けることはなかった。一 通り話が済むと崔は祐二と王を連れて工場を案内した。大きなフロアには何列も の作業台が並びそこに、何人もの人が向かい合って椅子に掛け、全員がわき目も ふらず忙しく手を動かしていた。王が見たこともないなにやら小さな製品を道具 を使って組立ているようだった。製品は最後に大きな箱にいくつも詰められて、 外に運び出されて行った。 王は帰りのタクシーの中でさっきのことを思い出しながら考えていた。「進栄電 子」の営業の仕事をすると聞いているだけで、なぜ営業の経験もなく、仕事の知 識も乏しい自分を祐二の推薦で崔は快く受け入れたのか理解が出来なかった。 「私のこれからの仕事は何をするの?どうやって仕事を覚えればいいの?」と不 安げに祐二に尋ねた。祐二は言葉少なに答えた。「そのうちだんだんやり方を教 えるから。今はまだ判らなくても心配いらないよ!」 タクシーを降り、深センの繁華街の日本料理屋で簡単に食事を済ませ、2人は祐 二の滞在するホテルに戻った。王は気疲れしたせいか、服も脱がずにベッドに横 になると、すぐに眠気が襲ってきた。祐二は王の寝顔を見ながら椅子に腰掛け静 かにワインを開けていた。王は祐二を信じ運命を任せたかのような、安らかな寝 顔に見えた。グラスを2,3杯あおったあと祐二は、明かりを絞り、そっと王の Gパンとブラウスを脱がせ毛布を掛けた。自分も下着一枚になって王の毛布の中 に滑り込み眠りについた。 王はこのあと数ヶ月後、とんでもない事実を祐二から聞かされることになるとは 夢にも考えていなかった。 続く>>> ---------------------------------------------------------------------- 中国の工場管理はこうする! http://bintain1949.blog29.fc2.com/ 発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000272980.html ----------------------------------------------------------------------


