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2008/09/15

週刊フィロス 2008年39号

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              週刊フィロス

08/09/15発行
08/09/29日号                           39号
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━━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ・運命づけられた幻覚(KMY)

 ・小説募集要項
 ・このメルマガについて

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━━━運命づけられた幻覚━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1500字のなんたか怖い話です。
─────────────────┬─────────────────
                 │1441字
 一人の少女は、天を仰いでいた。 │【作者】KMY
「まだかなぁ・・・」       │ これを書いた人が実はあれを書いて
 草原にぼつりと立っている少女は、│ いる・・・と聞いてびっくりする人
天を仰いで、真っ青な空を見上げて、│ は何人いるのでしょうか。魔法抜き
何かを待っていた。        │ を書くのは久しぶりです。
「早く、来ないかな・・・」    └─────────────────
「来ないさ」
 突然、少女の後ろでしわがれた声がした。少女はびくっとして、振り向く。
そこには、杖をついた老婆が立っていた。例によって、亡くなった祖母の顔。
亡くなった、とても厳格で近所でも非常に有名な祖母。
「あなたは・・・誰ですか?」
 少女は、おびえた顔をしていた。
「なぜおびえるのじゃ?」
 老婆はそう言い、少女へ歩み寄る。
「や・・・やめて、近づかないで!」
 少女は退った。しかし、老婆は少女の退るのと同じスピードで、少女を追い
かけていく。
「ちなみに何を待っているのじゃ?」
「こ・・・来ないで!!」
 少女は懸命に走った。だが、老婆との距離は変わらない。いや、逆に言えば
短くはならない。少女はちらちらと後ろを見ながら走っていたが、走る足を緩
めると老婆も足を緩めているのに気づき、少女は立ち止る。老婆も立ち止った
ので、少女は老婆のほうへ歩いていく。老婆は、少女が歩いてくるのと同じ速
さで退った。その、奇妙な老婆を見て、少女は不審そうな顔をしていた。やが
て何かを言おうと思ったとき、老婆が先手を取った。
「君は、なぜここにいるのかね?」
「なんで、って・・・・・・」
 少女は、何も答えられないまま、老婆の顔をじっと見つめていた。老婆は続
けた。
「君の母、父、兄・・・。君の家族はどうなった?常に君を見守ってくれるで
はないか・・・・・・」
 その時、少女ははっと気づいた。
「はぁ、はぁ・・・」
 その少女は、自分の家の自分の部屋のベッドで横になっていた。少女は上半
身を起こすと、窓の外を眺める。あの夢だ。まだ、あの夢だ。最近、よく見る
。家族が大事?そんなこと、分かっている・・・。それより・・・。少女は、
ベッドから立ち上がると、机の一番上の引き出しを上げる。その引き出しの奥
の鍵を震えた手で持って、それから一番下の引き出しの鍵穴に差し込む。開け
る。そうして、本をたくさんつめている引き出しの一番奥から取り出したのは
、白い錠剤のたくさん入った袋。少女は、その袋を開け、錠剤を3つ取り出す
と、口の中へ放り込む。
「ふう・・・・・・」
 快感。落ち着いた感じ。そうして、少女はその袋を引き出しの奥にしまうと
鍵を閉め、鍵もしまう。
 今までは1つだけだったが、最近は2つでないと落ち着かないようになり、
やがて2つでも落ち着かないようになって来た。今日から1回3つ。毎朝と晩
御飯の前。少女は、呆けた顔で窓のほうへ歩いていく。暑いな。そうして、ふ
らりと窓を開ける。涼しいな。はぁ・・・・・・。
 なんか、あれを飲んでいると、毎晩あの夢を見る。だからといってやめられ
ない・・・。だって、飲むといい気持ちになるから。
 そうして、少女は、窓から顔を出して、青い空を見上げる。夢の中の私は、
一体何を待っていたんだろう・・・。その時、少女は、青い空の奥に、なにか
黒い点を視認した。その点は少しずつ大きくなってきた。
「何?」
 その点が窓の真上程度の位置にあったので、少女は窓に身を乗り出し、それ
がなにかをじっと見つめようと思ったとき。

 マンションの8階の角部屋に家族とともに住んでいたその少女は、窓から転
落し、死亡した。机の引き出しからは、覚醒剤と見られる錠剤が大量に発見さ
れた。少女は、空から、死を待っていたのである。ちなみにあの黒い点は・・
・いや、ただの幻覚だとは言えまい。運命つけられた幻覚である。

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感想は作品名を添えてこのメールに返信してください。こちらから作者に転送
いたします。
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ここまで読んでいただきありがとうございました。今年末より短期集中連載す
る「電波少女」もよろしくお願いします。
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はい  http://personal-dictionary.com/enq/in.asp?ans=321658126
いいえ http://personal-dictionary.com/enq/in.asp?ans=321658127
結果  http://personal-dictionary.com/enq/view/enq.asp?EID=56484

                               おしまい
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━━━次号予告━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ○来週は特に掲載小説はございません。次回予告がある場合40号を発行し、
  ない場合は臨時号を発行させていただきます。

                          40号 08/09/22発行

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