2008/08/11
週刊フィロス 2008年34号(創刊号)
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 週刊フィロス 08/08/11発行 08/08/25日号 34号 創刊号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ ━━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ・ファンタジックな(KMY) ・次号予告 ・小説募集要項 ・このメルマガについて ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ---------------------------------------------------------------------- ━━━ファンタジックな━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 新連載2250字!フィロスの歴史を飾るファンタジーな物語、スタート・・ ─────────────────┬───────────────── │第1話 ランドセルがない! 「明けましておめでとうございます、│ 今年もよろしくお願いします」 │【作者】KMY 少女は、教室で、恭しく友達のケン│ 友達に頼まれて書いたはいいものの ジ(南原健二)に頭を下げる。 │ くだらない話になってしまいました 「フィル・・・、もう2月だけど?」│ ・・・。とにかくこれからよろしく ケンジがそう言うと、フィルと呼ば│ お願いします!前作に負けないくら れた少女は、にこっと言う。 │ い面白いのを書きたいです。 「だって、今日は元旦だもの」 └───────────────── 「はぁ?」 「だから、旧暦で」 フィルは、そう言うと白いワンピースのポケットから携帯電話を取り出す。 「新暦だと1月1日きっかりにおめでとうって言えないでしょ?だから、祝う には旧暦しかないんでしょ?」 「た、確かにそうだけど・・・」 ケンジの続きを無視して、フィルはその携帯電話のカレンダーを見ながら続 ける。 「同じく、エイプリルフールは春休みのために学校では出来ないんでしょ?だ からエイプリルフールをやりたければ、旧暦しかないのよ」 「だから、確かにそうだけど・・」 「学校は、楽しい日にはみんなを休ませることによって、子供たちから楽しみ を奪っているのよ。卑劣だと思わない?」 「思わないけど」 ケンジが即答すると、フィルは一気にかっかりした顔をして、ばたんと携帯 電話を閉じる。 「そうなの」 フィルはぼそりとそれだけ言うと、自分の制服のネクタイに触る。 「今日も三塁は真っ赤だわ」 ケンジは、それに対してあえてつっこまなかった。 某小学校6年生のフィル(冨川玲実)とケンジ(南原健二)。 「さあ、今日のグラブも終わったし」 フィルがにこっと言うと、ケンジもうなずく。 「うん」 二人は、廊下を歩いて、教室に戻った。 「えへへ、一番乗り」 フィルは、びょんと教室の中に入る。教室には、フィルとケンジを除き誰も いなかった。 「ひっさしぶりー、誰もいない教室」 フィルは、教室の中をあちこち走り回る。 「・・・あれ?」 ケンジが、教室の中を見回して言った。 「どうしたの?」 立ち止まったフィルが尋ねると、ケンジは教室の中を一通り歩き回ってから、 フィルに言う。 「俺のランドセルが無い」 「えっ?」 フィルは、教室の中を歩き回る。 「うーん、それじゃこのランドセルでいい?」 フィルは、そこの机にあった黒いランドセルを持ち上げる。 「それは人のだろ!僕のじゃないと駄目なんだよ!」 ケンジが言うと、フィルはそのランドセルを机の上に置き、ケンジに歩み寄 る。 「しょうがないから、中身を手で持って帰る?」 「無理だよ、恥ずかしいし」 ケンジがそう反論すると、フィルはにこにこして言う。 「中身をさらすのが恥ずかしいんだったら、新しくかばんを作ればいいんじゃ ない」 「・・・・・・はい?」 ケンジがそう言うのと同時に、フィルははじゃき出す。 「机に本を入れるところがあるでしょ?あれを机ごと持って帰れば・・・」 「お断りします」 「掃除道具箱に入れたら」 「お断りします」 「子宮に入れたら」 「お断りします」 ケンジはそう言って、ぶいと横を向いて教室を見回す。 「そっかぁ・・・、それじゃわたし、塾があるから先に帰る」 「そっか・・・、ありがとう、さよなら」 ケンジは、さびしそうな顔をして手を振る。フィルは、そんなケンジとは対 照的に、元気よく手を振っていた。 「それじゃ、まだ明日!ランドセル、見つかったらいいね!」 「う、うん」 フィルが行ってしまうと、ケンジは何度も何度も教室を一周する。その様子 を、ある少年は掃除道具箱に隠れてにやにやしながら隙間からケンジの様子を 覗いていた。その少年の足元には、ケンジのランドセルがあった。 女子トイレの個室の中で、かけていたランドセルを外して床に置いて、鍵を かけ、フィルは自分の両手を軽く組む。両手がふわっと光ってくる。フィルは 目を閉じた。 しばらくそうしていた後で両手をゆっくり離していくと、光は消えてゆく。 「あそこね」 フィルはそう言うと、個室の鍵を外して個室から出る。 ランドセルを背負って教室に戻ってきたフィルは、まだ教室中を探している ケンジを見ると、黙って掃除道具箱の前まで来る。 「フィル?」 フィルに気付いたケンジが振り向く。 「ちょっと、これじゃないかなあと思って」 フィルがそう答える。教室の中にはグラブを終えた10人程度が戻っていて、 半分くらいがケンジと同様に掃除道具箱のほうへ集まる。 フィルは、ゆっくりと掃除道具箱のドアを開ける。 「え・・・・・・」 掃除道具箱の中に隠れていた少年は、目を丸くしていた。その足元にあるラ ンドセルをフィルは拾い、ケンジの方へ差し出す。 「多分、ここかなあと思って」 フィルがにこっと言うと、ケンジは「ありがとう!」と言って、そのランド セルを受け取る。そして、掃除道具箱に隠れていた少年をにらむ。少年は、き まずそうに冷や汗をかいていた。 「・・・・・・お前が隠したのか?田村」 ケンジは、隠れていた田村という少年に怒鳴る。 「ほ・・・ほっとけよ!」 田村はそれだけ言って、駆け出して教室から出る。 「おい、待てよ!」 ケンジが走り出そうとすると、フィルはぎゅっとケンジの手を握る。 「何だよ、離せよ!」 「人を殴るケンジ君は、ケンジ君じゃない」 フィルは、じっとケンジを見ていた。 「え・・・・・・?」 ケンジは、フィルを見ていた。 「私の思っているケンジ君じゃない」 「・・・・・・」 ケンジは黙り込む。 「わ、分かったよ、やめればいいだろ、やめれば」 ケンジがそう言うと、フィルはにこっとした顔をする。 「さ、今日も一緒に帰ろ」 フィルがそう言っていきなりケンジの手を引っ張ると、ケンジは転びそうに なる。 「あわわ、ま、待てよ!」 フィルが走り出したので、ケンジも転ばないように走り出す。教室を出て行 ってしまった二人を見て、教室に残っ┌───────────────── た10数人の生徒たちはにやけた顔を│感想は作品名を添えてこのメールに返 していた。 │信してください。こちらから作者に転 │送いたします。 ─────────────────┴───────────────── 第2話、バレンタインデー(?)です。季節はずれですみません・・・。 ─────────────────────────────────── ファンタジックな(KMY)は面白かったですか? はい http://personal-dictionary.com/enq/in.asp?ans=321656871 いいえ http://personal-dictionary.com/enq/in.asp?ans=321656872 結果 http://personal-dictionary.com/enq/view/enq.asp?EID=56285 次号に続く ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ---------------------------------------------------------------------- ━━━次号予告━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 次号の巻頭:ファンタジックな(KMY) バレンタインデーですね。バレンタインデーにフィルはお約束のチョコを渡 しますが・・・。 ■ファンタジックな ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━小説募集要項━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 週刊フィロスでは、掲載する連載小説及び読み切りを募集しております。 募集詳細:http://w7.oroti.com/~philos/gather.html 連絡は philos_edit@live.jp へ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━このメルマガについて━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 週刊フィロスは、メールで送られてきた投稿小説を週刊で掲載するメルマガ です。フィロスは、ギリシャ語で「友達」(philos)という意味です。毎週月 曜日発行です。 このメルマガの購読解除は、以下のURLよりお願いします。 http://www.mag2.com/m/0000269815.html 公式サイト:http://w7.oroti.com/~philos/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



