2009/11/08
遺産の分割について
今回は遺産分割についてとりあげます。遺産分割の方法については、 以前とりあげましたので、今回は法的な点を中心に解説します。 遺産分割は遺言による場合と相続人間の協議による場合とがありま す。遺言では、被相続人は、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれ を定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から五年を超えな い期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができます。 次に相続人は、被相続人が遺言で遺産分割を禁止した場合を除き、 その協議により遺産の分割をすることができます。ここで、遺産の分 割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職 業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮して行うこと になります。 遺産の分割について、相続人間の協議が調わないとき、又は協議を することができないときは、各相続人は、その分割を家庭裁判所に請 求することができます。 この場合、家庭裁判所は特別の事由があるときは、期間を定めて、 遺産の全部又は一部について、その分割を禁ずることができます。他 の相続人が勝手に遺産を分割することを防止する趣旨です。 家庭裁判所の調停や審判でも、相続人間の協議がまとまらなかった り、他の相続人が不服である場合には、裁判ということになります。 相続税の申告では、配偶者控除や小規模宅地等の特例などを適用す るために、分割協議書の添付が必要な場合がありますので、修正申告 をしたくない場合には、申告期限までに遺産分割をしておく必要があ ります。 なお、遺産分割協議の結果は分割協議書に記載した上で、各相続人 が押印しますが、民法や税法では協議書の書式は定めていません。任 意の書式で結構ですが、税務申告では分割協議書に押印したものの印 鑑証明書を必要としますので、協議書への押印は印鑑証明書の印鑑で 行うことになります。 最後に、遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生 じます。しかし、それでは分割前に他の相続人が財産を譲渡した場合 など、第三者に不測の損害を生じさせる可能性がありますので、第三 者の権利を害することはできないと民法で定めています。 以 上 税理士 齋藤 忠志[相続税専門サイト http://www.saito888.com] [齋藤税理士事務所サイト http://www.saito777.com]


