2009/05/04
石平(せきへい)のチャイナウォッチ No.042号
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2009.05.04 No.042号
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〜誰よりも中国を知る男が、日本人のために伝える中国人考〜
石平(せきへい)のチャイナウォッチ
http://www.seki-hei.com
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「カンフル剤」頼りの経済回復
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4月16日、中国国家統計局は2009年第1四半期(1〜3月)
の経済状況を示す一連の統計数字を発表した。
注目の成長率は、前年同期比6・1%増。
前四半期(6・8%増)からやや下がったが、下げ幅が縮まったため、
「景気後退は底を打ったのではないか」との観測も出ている。
中国当局の方はむしろ慎重である。
たとえば国家統計局スポークスマンの李暁超氏は記者会見で、
「中国経済は底を打ったと思うか」との質問にたいし、
「成長を鈍化させる圧力は依然として大きい」と述べるのにとどまった。
この認識はいたって正しい。
今の中国はむしろ、本格的な「成長鈍化」時代を迎えたのではないかと思う。
国家統計局発表の別の数字をまず見てみよう。
一つは、今年の第1四半期における全国の固定資産投資が、
「前年同期比28・8%の伸び」となったという数字だ。
同時期の経済全体の成長率より5倍近くも高いという、
あまりにも異常な伸び率である。
しかも、第1四半期で新しく着工された建設プロジェクトの投資総額は
前年同期比で何と「87%増」。
この時期において、すさまじい「建設ラッシュ」が起きたことが分かる。
最後にもう一つ、さらに驚きの数字を挙げる。
同じ今年の第1四半期、中国の各銀行による人民元建て融資総額は
「4兆5800億元」に達した。
それは、中国政府が自ら定めた全年度融資限度額
5兆元の9割以上を占めている。
つまり、今年の最初の3カ月だけで、
1年分の融資枠の9割以上がすでに使い果たされたのである。
ここまでくると、中国の「経済回復」の実態はもはや明々白々である。
要するに、「保八」(8%以上の成長率を達成する)という
中央政府の至上命令一つで、国有銀行は政府部門や企業に対して
なりふり構わずの資金供給を行い、
政府部門や企業はそれをもってやりたい放題の固定資産投資拡大を進めた。
その結果、「成長率6・1%」という実績がやっと達成された、
というのが今の中国経済の実態なのである。
だが、今まで中国経済を苦しめてきた一つの構造上の大問題は、
まさに需要の不足に対する投資の過剰化ではないのか。
インフラ投資や設備投資の継続的拡大で経済成長を引っぱってきたが、
伸び悩む個人消費がそれに追いつかず、
「産能過剰=供給過剰」の問題が深刻化してきた。
本来なら、このアンバランスの解消こそ中国経済にとっての急務だが、
今の中国政府はむしろ、「産能過剰」をさらに深刻化させるような方向で
「投資拡大」の暴走を始めたのである。
それは、「カンフル剤」の大量注射に頼っての「景気対策」というしかないが、
中国経済の長期的成長性は、むしろそれによって奪われたのではないか。
同じ国家統計局が発表した別の数字では、
2009年1〜3月、中国の社会消費財小売り総額は
前年同期比「15・0%増」となり、
伸び率は2008年通年の「21・6%増」を大きく下回っているという。
以前よりも低迷を深めた消費は、もはや経済回復の助けにはならないのであろう。
そうすると、中国政府は今後、
よりいっそうの投資拡大に頼って景気回復を図っていくしかないだろうが、
そのためには、放漫融資も過剰な固定資産投資も、
さらに大きな規模でやっていく以外に手はない。
言ってみれば、「カンフル剤」を「カンフル剤」と承知しながら
それを使っていくしかないところに、
今の中国政府の悲哀と中国経済の絶望がある。
( 石 平 )
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□■オバマ政権が求める最大課題。"日米安保"の再検討!???
2010年に日米安保条約締結50周年を迎える。
かつてモンデール駐日大使は、
「尖閣諸島に中国が攻めてきても、アメリカは日本のために戦わない」
ということを言った。それがアメリカ側の本音だ。
中国は核大国である。
アメリカがいくら世界一の核大国だからといって、
中国に軍事攻撃を加えれば、自国が核攻撃されるリスクを伴う。
アメリカが他国のために、国益を損なうようなことをするはずもない。
アメリカにとって、ソ連崩壊後に一番の軍事的な脅成になっていたのは中国だが、
オバマ政権では米中関係が緊密化する。
軍事面でもアメリカと中国が提携したら、
日米同盟を結ぶ意味も、日本に米軍基地を置く意味もなくなる。
北朝鮮の核保有も警戒してはいるものの、
北朝鮮の脆弱な軍事力ならアメリカまで核ミサイルが飛んでくることはないからだ。
日本は用済みになる・・・。
日米同盟の、不要論が台頭してくるだろう。
日本はアメリカから見放され、日米安保条約は破棄されるかもしれない。
封じ込めた後は、日本はどういう状況に置かれるか。
まだ日本に経済力があるうちは、生かさず殺さずでアメリカは利用するだろう。
しかし、日本のお金を吸い取り日本経済が破綻したら…。
金の切れ目が縁の切れ目だ。日本はアメリカに捨てられる。
●日本は、今、何をすべきなのか?
アメリカは第二次世界大戦で蒋介石をバックアップして日本を叩いたあと、
蒋介石をポイ捨てして毛沢東と組んだ。
蒋介石が逃げこんだ台湾は今でも国際政治の迷子国家だ。
ベトナム戦争でも南ベトナムをあっさり見捨てた。
北から攻められた難民が数万人もさまよった。
主権国家は自在に同盟国を選べるのです。
オバマ政権で日本がアメリカから放り投げ出されたら?…。
日本は中国に支配されたらどうなるか?…
派遣難民どころではない。どうやって国を守るべきか?
遅まきながらも、真剣に学ぶべきときがきたのです。
●地政学とは何か? 何のための地政学か?
すべての軍事学はマッカーサーから禁断の学問とされた。
結果日本には軍事学部がないので地政学だけでなく
軍事が学べない環境である。
地図を広げて「ここを押さえなくてはならない」とか、
「ここを取られたら負けだ」という議論をしてこなかった。
実は日本だけでなく、欧米でも地政学という言葉はあまり使わない。
なぜならそれほど、効果的で危険な学問
とされている面があるからである。
地政学は国家の成功戦略であるからだ。
世界をコントロールする支配者は
この特殊に加工された地図を毎日みて考察しているのだ。
欧米でもこの地政学という言葉そのものがでることは少ないが、
エリートの中では地政学用語、または、地政学的思考で話をする。
欧米のエリートたちはこの考え方が自然に刷り込まれているのだ。
これをビジネスの世界にも応用して成功し世界企業をつくっているのだ。
地政学という言葉も使われず、地図と政治、軍事を語ることはない。
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