2009/07/06
≪千早振る≫
【前置き】
以前百人一首から崇徳院の詩を引用した作品≪崇徳院≫をご紹介しました。
本日も百人一首の一句を題材にした作品をお届けします。
千早ぶる
神代も聞かず竜田川
韓紅に
水くぐるとは
(作:在原業平朝臣)
《意味》不思議の多かった神代のような昔でも見られなかったに違いない、竜田川が韓紅色の紅葉を浮かべているのは。
さて、作品ではどう扱われてますやら…
業平さんもびっくり!?
≪千早振る≫
登場するのはお馴染み、甚兵衛さんと喜六。
甚兵衛さんは物知り、喜六はアホ、と相場が決まってます。
今日も喜六が甚兵衛さんに物を教わりに来ています。
喜六も人の親。
最近娘のマイブームが百人一首だとか。
父親としてエエカッコしなければなりません。
在原業平朝臣の句『千早振る』。
なにを詠んだ詩なのでしょう?
さぁ!娘に聞かれても答えられません。
喜六、ただただうろたえるだけ。
そこで困ったときの甚兵衛さん頼みです。
甚兵衛さんならたちどころに答えてくれるに違いありません。
なにしろ『つる』はなぜ『つる』と呼ばれるようになったかもわかろうというもの…。
喜六、まず便所に行ってから、とごまかして家を抜け出してきたのです。
すぐに意味を聞いて引き返さなければ父親の面目丸つぶれです。
まず『竜田川』とはどこの『川』なのでしょう?
甚兵衛さん、答えを渋っていたところ、喜六の方からついに「相撲取り?」と。
そう、相撲取り相撲取り。
江戸相撲で当時の最高位、大関にまで出世した強い男だ、と。
もちろん最初から強かったわけではありません。
人並み以上の努力をしました。
そればかりか、断ち物までして頑張りました。
昔願掛けをするのに、好きな物をしばらく遠ざけることをしました。
お茶が好きな人は『お茶断ち』など。
で、竜田川の場合何を断ったかというと、女性を断ったのです。
だから『たった…かわ(イイ女性)』というのか…
なんてバカな話はさておきとにかく一心不乱に相撲に打ち込みました。
その甲斐あって、わずか五年で押しも押されぬ大関取となったのです。
さて、ここまでくればもはや断ち物を解いても良かろうということに。
折しも遊郭の花魁(おいらん)道中で垣間見た千早大夫。
その当時一世を風靡した花魁です。
竜田川、一目惚れというやつでした。
そこでしかるべき筋を通して、千早大夫との会瀬が整うところまできました。
ところが、この千早大夫、竜田川を嫌がります。
なにしろ大名相手の浮かれ女(め)です。
相撲取りフゼイが…と思ったのでしょう。
しかしこのまま帰るわけにはいきませんでした。
それでは妹の神代はどうかと打診しました。
ところが、これもまたつれない返事。
「姉さんがいやなものはアチキも嫌でありんす」
竜田川の落胆は相当なものだったのでしょう。
あれだけ苦労してつかんだ関取の座を捨てて故郷に帰ってしまいました。
そして家業を継いで豆腐屋に。
あっさりしたものです。
それから三年の月日が流れました。
竜田川の店先に立った一人の女乞食。
しばらく食べ物を口にしておらず、恵みを乞います。
それを見た竜田川、かわいそうになって卯の花(おから)を大きな手にひとにぎり。
と、それを受け取ろうとした女乞食、竜田川の顔を見て思わず「あっ」と叫びました。
そうです、その女乞食こそあの千早大夫のなれの果てだったのです!
三年前にこの千早によって心に深い傷を負った竜田川です。
咄嗟に拒絶モードになってしまいました。
千早も相手が竜田川とわかったら、もうその場にはいられませんでした。
立ち去ろうとしたところ、体がふらついて豆腐屋の古井戸にドボ~ン…。
あえなく死んでしまいました、と。
長い話でしたが、これがあの詩とどう関係が?
それが、ちゃんと筋が通っているのです。
先ず、竜田川が千早にフラれましたね。
だから、千早ふる…。
妹の神代も同じく嫌ったから、神代もきかず、でいいですね。
次に、竜田川は千早にオカラをあげませんでした。
なので、からくれない…。
最後に千早が古井戸に落ちたから、水くぐる…。
なぁ~るほど!
ちゃんと説明になってる!
でも、最後の「とわ」はなんでしょう?
そう、「とわ」とは…。
「とわ」とは?
よくよく調べたら、千早の本名だったのです!
♪チャンチャン
ц<(_ξ_)>
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【後書き】
甚権衛さん、≪つる≫に引き続きまたまたやってしまいましたね!
しかしこんなこじつけや誤魔化し、落語の世界だけじゃなさそうですよ。
永田町では日常茶飯事!?
次の衆議院選挙前のあのごたごたはいったいなんですか!
国民を愚弄するにもほどがあるってもんです!
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ところで、しばらくご無沙汰してしまい、すみませんでした。
いろいろありまして、なかなかお届けできませんでした。
また頑張って配信しますので、よろしくお願いいたします <(_ξ_)>
♪♪♪♪♪♪♪


