2009/01/04
典落語の世界-日本人の笑いの原点≪御慶≫
★おすすめコーナー★
南欧家庭料理 Paper★Moon (ペーパームーン)
(電話) 03 3466 9522
小田急線東北沢駅徒歩1分 渋谷区上原3-31-16 (日曜定休)
笑顔のママと腕自慢のシェフの二人三脚。
味は絶品!オニオングラタンスープとイカ墨のパスタは一度味わう価値あり!!
でも、残念なことに2009年1月末で立ち退きにより一時閉店…。
その前に是非行ってみてください!!絶対損はしませんから。
【前置き】
明けましておめでとうございます(^o^)
本年もどうぞよろしくお願いいたします<(_ξ_)>
さて、今日はお正月にちなんだ演目です。
みなさん、初詣はもうお済みですか?
初詣の参り方。
その年の方位(恵方、えほう)にある神社に参るのです。
これを『恵方参り』といいます。
≪御慶≫
年も押し迫った長屋の貧乏夫婦。
旦那は富くじ狂い。
貧乏なのもこれも原因の一つかもしれません。
散々外して、かみさんは離縁も考えている模様。
しかし、今回、旦那は自信満々です。
昨夜の夢見が良かった、とのこと。
鶴がはしごの上に止まっている夢だったそうです。
鶴の寿命は千年、「はしご」は「八四五」。
で、当たり番号は「鶴の千八百四十五番」。
もう当たったも同然の勢いです。
お金がないのでかみさんが着ている親の形見の半纏(はんてん)を質入れして富くじを買おうという算段。
散々抵抗されましたが、まんまとはぎとって金を工面し富くじ売り場へ。
ところが、当たりくじであるはずの「鶴の千八百四十五番」は、両端を残してすでに売り切れ。
落胆して帰る旦那に八卦見(易者)が声をかけます。
訳を話すと、はしごは登るのに重要か、降るのに必要かと問います。
はしごはもっぱら登るために必要で、上から八四五ではなく、むしろ下から五四八が夢判断的に正しい。
従って、当たりくじは「鶴の千八百四十五番」ではなく、「鶴の千五百四十八番」である、と。
それを聞いて富くじ売り場へ引き返した旦那、今度は両袖が売れて残った「鶴の千五百四十八番」を買って帰ります。
さて、突き札当日、会場の湯島天神は黒だかりの人、人、人…。
次々と長いキリで当たり札が突かれ、いよいよ千両富です。
「鶴の千五百四十八番!鶴の千五百四十八番…。」
あた、あた、あた、あた、あたたた…。
そうです!旦那さんに千両富が当たったのです!
なんてついているのでしょう!
夢判断もバカにできないものです。
旦那さん、地に足がつかない心地でお金を受け取り、急いで家に帰ります。
そこへおかみさんが待ち構えていて、今度こそ離縁だと騒ぎます。
が、旦那さんが切り餅(小判をまとめて包んだもの)を床に並べるや、態度が一変!
おかみさん、喜び泣きしながら、だから富くじはやるもんだといつも言ってたんだよ、と調子のいい変貌ぶりです。
さぁ〜、この貧乏夫婦、富くじのお陰で一転してセレブに!
さっそくたまった借金やつけを返済し、お正月の準備です。
大家さんにもたまった家賃を納めに行き、大家さんのおかみさんにまで祝儀をはずみます。
お正月の年始回りに相応しい裃や袴、脇差しなどの正装で、元日早くから先ず大家さんに挨拶に行きます。
ところが、身なりに合った年始の挨拶が思い浮かびません。
長い挨拶だと覚えられないので、年始回りの立派な挨拶を大家さんから教わります。
『御慶(ぎょけい)』ではどうかな?
新年の賀詞を述べる簡単で格調高い言葉です。
「長松が親の名で来る御慶かな」に由来します。
たくさん回らなければなりません。
なので、上がるように勧められたときには『永日(えいじつ)』、またいずれ、と答えるよう教わります。
二つ合わせて、身なりに応じた貫禄豊かな年始の挨拶になります。
旦那さん、さっそく年始回りに「御慶」と「永日」を声高に連発します。
立派な身なりにみんな感心するのですが、大声で「ぎょけい!」とやられると誰しも「ぎょ」っと目を白黒させます。
そこへ友達三人と出くわします。
三人まとめて挨拶です。
「ぎょけい!ぎょけい!ぎょけい!」
ところが相手はなんのことかさっぱり。
鶏が卵でも生んだみたいな声だ、と言う始末。
「なんて言ったんだい?」と友達の一人。
「ぎょけいって言ったんだぃ。」と旦那さん。
「え?どけえ(どこへ)だって?それなら、恵方(えほう)参りに行ってきたんだよ。」
ц<(_ξ_)>
【後書き】
この作品の落ちは、「『御慶』といったんだ」を「何処《どこ》へ行ってたんだ」と聞き違えたことによって構成されています。
ですので、文章では表現しにくいので、是非高座やCDで実際に聴いて味わって欲しいと思います。
この作品は、落ちの部分よりも、目出度いときの演目として全体の完成度を鑑賞することが重要です。
柳谷小さん師匠や古今亭志ん朝師匠の≪御慶≫は絶品でおすすめです。
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