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2008/12/30

【月刊★医学と健康】~日常診療の現場から:008 心房細動について

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         【 月 刊 ★ 医 学 と 健 康 】

            〜 日常診療の現場から 〜

                              (2008.12.30)
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【008 心房細動について】



医療講演会で聞いた
心房細動の最近の知見について
今回はお届けしましょうね。


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心房細動(しんぼうさいどう)は
脳梗塞を起こす不整脈として知られています。

元巨人軍の長島さんや
元サッカー監督のオシムさんが
心房細動による脳梗塞を起こしたことで
この不整脈の名前を聞いたことがある人も多いかと思います。




ここで少し心臓の拍動について纏めてみましょう。
手首の内側、親指側を触れてみてください。
ここはとう骨動脈が通っているところで、
自分の脈が触れやすい場所の一つです。

ほとんどの人は、規則正しく等間隔で
そしてほぼ同じ強さで脈拍を感じることができると思います。




この心房細動という不整脈の特徴は
脈拍が規則正しくなくなる病気で、
脈を触れてみると
脈の強さもバラバラ、脈の間隔もバラバラです。




このバラバラな脈が起こる病気は珍しいのかといえば
そうでもないのですね。
心房細動は日本人の約0.6%、
特に80歳以上では約5%にみられるありふれた不整脈です。

そして、この心房細動があると年間5%の頻度で
脳梗塞を引き起こすと言われています。




この不整脈の原因は
高血圧、糖尿病、心不全、冠動脈疾患などがありますが、
健康に見える人でも
ストレスや過労、睡眠不足で発作的に起こることがあります。
つまり自律神経が関与して起こる場合もあるそうです。




一般に、
心房細動が持続している状態を慢性心房細動、
発作的に起こるものを発作性心房細動といいます。




この不整脈を放置すると脳梗塞を起こしやすいので
正常の心臓の拍動に戻すことに重点が置かれていました。
この正常の心臓の拍動のことを洞調律(どうちょうりつ)といいます。

この洞調律に戻す治療法をリズムを元に戻すという意味から
「リズムコントロール」といいます。




一方でこの不整脈は心房が早く不規則に収縮するので
動悸などの自覚症状が見られたり、
心臓の空打ちによって心不全が起こったりするので、
心拍数を抑える治療法も良く行われます。

この治療法のことを多い心拍数を少なくするという意味から
「レートコントロール」といいます。




ちょっと考えると、
脳梗塞や心不全などの合併症を予防するために
バラバラに打っている脈をきちんと整えてあげたほうが
良さそうな感じがしますね。

最近までは、このリズムコントロールに重点が置かれていました。
しかし、いくつかの大規模な臨床試験によって証明されたのは、
リズムコントロールとレートコントロールとでは
脳梗塞や心不全になる率や死亡率に差がないというものでした。




そしてさらに
不整脈そのものの治療以外に
心房細動による脳梗塞の予防には
抗凝固療法が大切であることもわかっています。

そして、心房細動が発生してまる2日経ってしまった場合は
抗凝固療法をすることなしに
元の正常心拍に戻してはいけないと言われています。

なぜか?
2日経つと心房に血栓(血の塊)ができて
心房心拍が開始された時に剥がれて脳の動脈に詰まって
脳梗塞を起こすからですね。




心房細動の診療では
脳梗塞予防のための抗凝固療法と
必要に応じて
レートコントロールや
リズムコントロールが
行われることになります。











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【TOSSYの近況報告】


◎ 認定看護師講座の講師依頼の件、続編。

プレゼン用のスライド作成のために、ネット上の参考資料を探していると、結
構使えそうなサイトがかなりの数ヒットした。よし、これを参考にして・・・
と思った途端、いやまてよ、という懸念が頭に浮かんだ。

在宅医療を解説しているサイトには、良く作り込まれたものが多い。各地で様
々な在宅医療が行われている様子が詳しく報告されている。それに今回の講義
テーマである在宅医療における各種制度・法律が明確な立論根拠で示されてい
るものも少なくない。

しかし、これらの解説は作成者によって一度咀嚼された上での見解ではないの
か。サイト作成者には著作権もある。

それに、これらコンテンツの作成者によって一度吟味された内容を伝達講義す
るというのはあまりにも安直すぎるし、そうだったら何も大学教諭がわざわざ
私に依頼した意味はない。

この地で在宅医療を実践している者の話をこの地の大学受講生に聞かせて欲し
いとの依頼である。そして全講義終了後、認定可否の試験問題の作成も頼まれ
ている。

そんなことを考えていたら、自分が不得手とするこの分野の講義を通じて結局
は私自身が試されているのだということに気がついたのである。

つまり自分自身に試されているのは、厚生労働省から発表されている膨大な量
の資料に目を通し、これを吟味し、受講生にとって理解しやすいよう系統立て
て纏めるという課題である。

学生の時に教授から与えられたレポート提出のようなものである。こさえたレ
ポートを皆の前で発表する試験。まさにアレである。

引用できるのは、厚労省の資料と自治体から発表されている通達だけ。ネット
上のすでに纏められたコンテンツは全く使用せず。

私に与えられたミッションは在宅医療の動向と制度・法律の解説であるので、
ネットからPDFでダウンロードした厚生労働省の資料を経年的に並べ、講義
に使えそうな図や表をパソコン上で切り抜き、画像ファイルに保存していくの
と平行して、資料を読み込んで講義のアウトラインを作るという作業が始まっ
たわけである。

自分に残された時間は多くない。講義までの日曜日3回がまともに落ち着いて
作業ができる時間である。

いざ作業を開始してみると、これらの資料に共通する性質が見えてきた。役所
から出される資料には抑揚がなく、事実が淡々と述べられているだけなので、
これらの資料を順番に読み上げても面白くも何ともなく、無味乾燥でノッペラ
ボウな講義となってしまう。

これらの一本調子の記述で書かれた内容を工夫を施して受講生の記憶に残さな
ければこの講義の意味がないのである。

さて、どうしたものか・・・これら資料は散漫で兎に角纏まりがない。

膨大な資料に目をやりながら、日曜日の貴重な時間が過ぎていく・・・



続きは次回に・・・

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【注意・免責事項】
●一般の方向けの内容なので、厳密な医学用語は使用していません。
●医学的な専門性から考えた場合に表現の異なる場合もあると思われますが、
 なるべく平易な表現を使用するようにしてあります。
●個別の健康相談を行うものではありません。
●体の状態は個人によって異なっています。現在治療中の方はかかりつけの
 主治医と相談をしてください。
●ご自分の責任の範囲でご利用ください。記載内容を利用し生じた結果につい
 て、当方では責任がとれませんのでご了承ください。
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 ■発行者                    tossy Koyanagi  
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(裏)
東京に帰省中。今日はこれから高校時代の仲間と渋谷で忘年会。
読者の皆様良いお年をお迎えください。

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