2009/06/23
CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.27
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ♪♪ CHOKO−CHOKO 〜本の森からお手紙を〜 ♪♪ No.27 2009.6.23 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 皆さんにとって、ステキな日々が続きますように… “本は読者がだれであるかも、 人がそれを読むかどうかも気にしない。” アラン・ベネット『やんごとなき読者』(白水社)の中の一節です。 「本は、ただ本である」ということ。 読書とは、その一部分を そっと垣間見るだけのものであるということ。 読書だけでは 決して、その本の全てを窺い知ることは出来ないということ。 本は、ただ本であるだけで 読者を、創り手さえをも凌駕し、存在し続けている… …近頃、そんな風に思います。 +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ★・・・今日のお届けもの・・・★ +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 今日お届けするのは、6月9日以後の新刊です。 ☆『賤民の異神と芸能』(谷川健一 著/河出書房新社) 海の民や山の民、放浪者がカミと出会い、芸能を生む… 著者は詩人谷川雁の兄でもある、民俗学者です。文化功労者。 ☆『日本の殺人』(河合幹雄 著/筑摩書房) 著者は法社会学の専門家。 犯行理由から刑罰、出所後の生活まで。 殺人者の実像を追いかけたものです。 ☆『キャラ化する/される子どもたち』(土井隆義 著/岩波書店) 子ども達の拠り所、「キャラ」。 この言葉をキーワードに現代を読み解くもの。 …でも、実際には、これは子どもに限らないでしょうね。 ☆『團菊以後』(伊原青々園 著/青蛙房) 明治歌舞伎が終わった後、演劇界は新しい時代を模索し始める… 同じ出版社から1973年に出ていたものの復刊です。 ☆『脳と疲労』(大村裕 ほか著/共立出版) ブレインサイエンス・シリーズも、25巻になるんですね! 国際疲労学会等を何度も主催している 疲労研究の第一人者渡辺恭良との共著。 ☆『鳥の骨探』(エヌ・ティー・エス) NTSさんは専門書が多い中で 一般読者にも興味のある本を、時々出されていますね。 全身骨格標本と、各骨を分解したカラー写真が一杯☆ 中身はぜひ、HP( → http://www.nts-book.co.jp/item/detail/summary/bio/20090601_70.html )で、どうぞ。 ☆『市場のための紙上美術館』(陳岡めぐみ 著/三元社) “偽名・筆名を使い分け、複製エッチングを駆使”する画商による、 蒐集・取引の内幕とは。 ☆『聖遺物崇敬の心性史』(秋山聰 著/講談社) 聖遺物をアピールする手段であった造形物が やがて聖性を帯び、芸術へと昇華していく…その過程を追ったもの。 ☆『バチカンの素顔』(バート・マクダウェ 著/日経BP出版センター) 出版は日経ナショナルジオグラフィック社ですから 勿論、写真が一杯です☆ ☆『マン・オン・ワイヤー』(フィリップ・プティ 著/白揚社) 2008年度のアカデミー賞最優秀長編ドキュメンタリー賞 受賞作の原作です。 6月公開の映画のサイトはこちら( → http://www.espace-sarou.co.jp/manonwire/ )。 1974年、ワールド・トレード・センターを綱渡りした男のお話☆ ☆『キシレン』(中西準子 著/丸善) 詳細リスク評価書シリーズも25巻目です。 このシリーズは、HPに “化学物質のリスク評価結果をまとめたシリーズ。 化学物質管理の方策を考える際に必要な 科学的な基礎情報を豊富に呈示。” とあるように リスクの定量化と、その削減・管理を考える為の基礎資料です。 ☆『パロール・ドネ』(クロード・レヴィ・ストロース 著/講談社) 32年にわたる名講義を初邦訳。 “レヴィ=ストロースの思想の全容がここに!”とは帯の言葉。 ☆『魔法昔話の研究』(ウラジーミル・プロップ 著/講談社) 同じ講談社さんから、こちらは先のレヴィ=ストロースへの反論です。 かつて三弥井書店さんから『口承文芸と現実』と題されていたものの 改題・文庫化。 ☆『父の法廷』(アイザック・バシェヴィス・シンガー 著/未知谷) I.B.シンガーと言えば 岩波少年文庫の『まぬけなワルシャワ旅行』や センダック描く『やぎと少年』でも知られるノーベル文学賞受賞者です。 短篇集。 ☆『写真花嫁・戦争花嫁のたどった道』(島田法子 編著/明石書店) 「花嫁」として海を渡った、女性移民の歴史。 ☆『海の向こうの被爆者たち』(平野伸人 編著/八月書館) 在韓・在朝、在アメリカ、在ブラジルほかの被爆者年表を掲載。 著者は元小学校教諭で、各種団体の代表を務める被爆2世。 ☆『BとIとRとD』(酒井駒子 著/白泉社) 『MOE』から生まれた、8つのショートストーリー☆ こちら( → http://www.hakusensha.co.jp/moe/book/com/index_bird.html )で少しだけ、中を読むことが出来ます。 ☆『タバコ狩り』(室井尚 著/平凡社) …まぁ、こんな立場の本も、図書館には必要なのでしょう(苦笑) 喫煙者への迫害、タバコ絶滅への動きは本当に正しいのか? ☆『錦とボロの話 増補版』(龍村平蔵 著/学生社) 正倉院や法隆寺の古代の錦。その一片から復原していく織物の美の世界。 ☆『いわゆる嗜好品』(逸見謙三 著/筑波書房) お酒、タバコ、お茶、コーヒー… 嗜好品の好ましい・好ましくない副作用について、比較検討したもの。 ☆『アメリカ服飾社会史』(濱田雅子 著/東京堂出版) アメリカン・カジュアルの源は? その変遷は? ☆『ホルトの木の下で 新装版』(堀文子 著/幻戯書房) 2007年に出版したものの新装版。可愛らしい装丁ですね。 “全財産をなげうって救った古木の下で、いま思い起こす青春の自画像” とは、幻戯書房HPの言葉。 ☆『馬車が買いたい! 新版』(鹿島茂 著/白水社) こちらは原稿を加えた新版。 本書は、サントリー学芸賞受賞作ですが…「鹿島茂」の名前は 今年だけでも(いえ、今年だけではないかも(笑)) 随分と目に留まりますね。 『妖人白山伯』『モンマルトル風俗事典』『吉本隆明1968』 『歴史の風書物の帆』等々… よくよく見直せば、やはりどれもが気になるものばかり! スゴイですねぇ〜 ☆『日本古代の文字と表記』(沖森卓也 著/吉川弘文館) 高いんです(苦笑)税込みで10,500円。 以下は、吉川弘文館のHPから。 “日本古代において、本来中国語を書き表す文字が、 どのように日本語を記述しえたのか。 漢字の受容と伝来を、稲荷山鉄剣銘、木簡、新羅の金石文など 東アジアの漢字文化の足跡から考察。 さらに上代の文字法や、万葉仮名、人麻呂歌集、風土記等、 様々な文字資料の表記を丹念にたどり、 漢字用法の実態を明らかにし、古代日本語の姿を浮かび上がらせる。” …興味深い内容ですよね。図書館にはあって欲しいな☆ ☆『風にのっていったダニーナ』 (ジェイン・ヨーレン 著/冨山房インターナショナル) ジェイン・ヨーレンと言えば、『月夜のみみずく』。 エド・ヤングと言えば、『ロンポポ』や『七ひきのねずみ』。 そんな二人のコンビとなれば…きっとステキな絵本でしょう☆ ☆『ぼくを創るすべての要素のほんの一部』 (スティーヴ・トルツ 著/ランダムハウス講談社) ブッカー賞とガーディアン賞の最終候補作だそうです。 “ナンセンスにして哲学的、悲惨にしてユーモラス、 荒唐無稽にして綿密な世にも奇妙な父子の壮大なる物語” とはHPでの紹介文。 ☆『本とわたしと筑摩書房』(柏原成光 著/パロル舎) 筑摩書房の元社長、ちくま文庫創刊時の中心人物、よく知られた編集者… 著者は、そんなキーワードがぽろぽろと零れてくる方です。 ☆『ナノ・ハイプ狂騒 上』(デイヴィッドM.ベルーベ 著/みすず書房) アメリカのナノテク・ブームと、その「錬金術」の実態とは。 ☆『尾崎翠』(河出書房新社) …彼女の作品は、まだまだ色褪せてはいないでしょう。 ☆『新訳大転換』(カール・ポラニー 著/東洋経済新報社) 25年ぶりの新訳。 “リーマン・ショック以降急激に再注目される古典的名著” とは東洋経済新報社HPの言葉。 ☆『経済文化の闘争』(ヴェルナー・アーベルスハウザー 著/東京大学出版会) アメリカだけが経済の中心ではありません。 ライン資本主義(ドイツ型団体調整的市場経済)の特質を アメリカ型資本主義と比較しながら紹介。 ☆『ブラック・スワン 上』 (ナシーム・ニコラス・タレブ 著/ダイヤモンド社) HPによれば “今回の世界金融恐慌を原理的に予言した書として、 全米でミリオンセラーを記録” したそうです。 帯がまたいいですね。 “「ありえない」なんてありえない” ☆『「政治思想」の現在』(原武史 編集/河出書房新社) 明治学院大学国際学部付属研究所における 2008年度の公開セミナーの書籍化です。 当時のテーマ等はこちらのHPから。 ( → http://www.meijigakuin.ac.jp/~iism/openseminar08.htm ) +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ★・・・気になる1冊・・・★ +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 『キシレン』(中西準子 著/丸善/6月発売) 本書の責任表示は、正確には “新エネルギー・産業技術総合開発機構 産総研 化学物質リスク管理研究センター[共編] プロジェクトリーダー 中西準子 産総研 牧野良次” となっています。 この詳細リスク評価書シリーズ。 かつては(2008年3月末日までは) 化学物質リスク管理研究センター(CRM)で公開されていました。 現在は産業技術総合研究所(AIST)の 安全科学研究部門(RISS)で策定されています。 CRMの旧HP上で (こちら → http://unit.aist.go.jp/riss/crm/mainmenu/1.html ) 本書のシリーズの詳細を今でも見ることが出来ます。 (要約もPDFファイルでダウンロード出来ます) なお、RISSのHPは こちら( → http://www.aist-riss.jp/contents/index.html ) 日本独自の詳細な化学物質のリスク評価。 そのこと自体が、とても素晴らしいことなのですが… …残念ながら、あまり知られているとは言えないでしょうね。 このシリーズは “まず、行政や事業者でリスク管理に携わる方に読んで頂きたい。” とCRMの「詳細リスク評価書シリーズ刊行に際して」にあるように 実際のリスク管理の現場で直ぐにも役立つものです。 RISSのHPでは 「製品・サービス」メニューの「ソフトウェア」において 様々な解析モデルや評価モデルも公開されています。 中には「損失余命の尺度に基づくリスク計算機」なんてものも。 …学生は勿論、化学物質(を含む物資)を取り扱う行政・事業者は このシリーズやHPをぜひ覗いてみてください。 知らないことは、損失かも知れませんよ? +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ★・・・今日のひとこと・・・★ +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 『農場にくらして』(アリソン・アトリー 作/岩波少年文庫) 人生というものは不安定で、不思議で、不確かなものでしたが、 スーザンにはたくさんの秘密の友だちがいましたから、 淋しいはずはありませんでした。 家の中では、時計や戸棚が スーザンの喜びの多くを分かちあってくれました。 部屋の隅の、高い背もたれの裏側に顔が彫ってある長椅子は、 白と青の格子柄のクッションが置いてあって、 スーザンがすわると喜びました。 昔から何代も何代も、召使いの男の子たちがちょこんとすわり、 たくさんのコールテンのズボンにこすられて、 座面の木が擦り減った四本脚の腰掛け。 大きなオークの食器戸棚。 中国製の水差し、てっぺんにおばあさんがついているティーポット。 それに、床の穴までがスーザンをおぼえていて、 喜んではなしかけました。 +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて 本当にありがとうございました。 少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので 何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪ それでは… これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように… ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 『CHOKO−CHOKO 〜本の森からお手紙を〜』 ○編集 ・ 発行 チョコちょこ ○メインブログ 『チョコちょこ読書雑記』 http://mys-bird.blog.eonet.jp/ ○ご意見・ご感想をお待ちしています♪ choko2_mag@yahoo.co.jp ○このメールマガジンは『まぐまぐ!』を利用して発行しています♪ 『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 登録・解除はこちら → http://www.mag2.com/m/0000266759.html


