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2009/05/26

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.25

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   ♪♪ CHOKO−CHOKO
           〜本の森からお手紙を〜 ♪♪  No.25  2009.5.26

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…



    雨が大地を湿らせたり

    見上げる陽光が眩しかったり


    朝夕は肌寒かったり

    汗ばむくらいの陽気だったり


    …本当に、忙しい季節です(笑)


    新型インフルエンザの話題ばかりですが
    普通の風邪であっても
    やっぱり気を付けなくてはいけませんよね。

    長雨の季節に向かっての
    季候の変わり目です。

    どうぞ、皆さん、お身体を大切に……


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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、5月11日以後の新刊です。


 ☆『香りの科学と美学』(藤森嶺 編著/東京農業大学出版会)
    豊かな香りの「美学」とは☆

 ☆『雨月物語の世界』(井上泰至 著/角川学芸出版)
    夏に向かって増えるのでしょうか(笑)
    怪異小説「雨月物語」各編を味わいながら、
    そこに映し出される上田秋成の実像に迫ります。

 ☆『西洋中世奇譚集成東方の驚異』(池上俊一 訳/講談社)
    プレスター・ジョンから、西方の皇帝に宛てた書簡ですか…
    面白そうな内容ですね!

 ☆『新物理の散歩道 第1集』(ロゲルギスト 著/筑摩書房)
    ロゲルギスト登場50年!
    …ちなみに、海外の人ではありませんし、
    一人の人間の名前でもありません(笑)

 ☆『任天堂“驚き”を生む方程式』(井上理 著/日本経済新聞出版社)
    …いいタイミングで出ましたよね(笑)
    任天堂について書かれた本は少なかったと思いますので、
    本書に興味惹かれる方は多いのでは。

 ☆『プルードン・セレクション』(プルードン 著/平凡社)
    『世界の思想家 13 プルードン』(1977年刊)の改題☆
    良いものが装いも新しく生まれ変わり、
    生き続けていくのは嬉しいものです。

 ☆『素白随筆遺珠・学芸文集』(岩本素白 著/平凡社)
    収録は、随筆34篇、論文7篇、講演1本…ですが、
    論文や講演はどうでしょう?
    エッセイとしては、同じ平凡社ライブラリーの『素白随筆集』の方が
    オススメでしょうか。

 ☆『京都百景』(井堂雅夫 著/京都新聞社)
    京版画(木版画)で描く、京都の四季。
    サブタイトルは“平成版浮世絵”…6色印刷です☆

 ☆『色彩の紋章』(シシル 著/悠書館)
    原書は、ヨーロッパ中世の色彩論について、
    基礎となる15世紀の史料です。

 ☆『ムガル皇帝歴代誌』(フランシス・ロビンソン 著/創元社)
    700年に及ぶ、ムガル帝国の101人の皇帝たちの生涯。

 ☆『ドイツの小さな手仕事』(山田庸子 著/ピエ・ブックス)
    鳩時計やイースターエッグなどの小さな手仕事☆
    “昔ながらのものがつくられている現場、のどかな風景、
    その土地の暮らしぶりが伝わる、
    あたたかな空気感をお楽しみください。”
    とはピエ・ブックスHPにある言葉。

 ☆『大正・昭和の乙女デザイン』(山田俊幸 編著/ピエ・ブックス)
    杉浦非水・小林かいち・竹久夢二といった
    知られた作家から、無名の作家まで。
    抒情的で美しい絵はがきを作家やそのモチーフごとに紹介しています♪

 ☆『売春とヴィクトリア朝社会』
   (ジュディス・R.ウォーコウィッツ 著
     /Sophia University Press上智大学出版)
    19世紀イギリス売春婦の実像を描いたものです。
    著者は歴史学者。
    SUPモダン・クラシックス叢書の第4弾ですが、
    本シリーズは欧米の優れた著作を日本で初めて紹介することを
    そのコンセプトにしています。

 ☆『ジョルジュ・ブラック』(ベルナール・ジュルシェ 著/未知谷)
    ジョルジュ・ブラックは、ピカソと共に、
    キュビスムを始めた画家の一人です。

 ☆『ガラスのなかの古代ローマ』(藤井慈子 著/春風社)
    金箔ガラスや、ランドマークを描く景観カット付球状瓶が語る、
    古代ローマ人の生活とは。

 ☆『ベトナム戦争』(吉沢南 著/吉川弘文館)
    1999年刊の本書が、
    歴史文化セレクション第3期の1冊として再刊されましたね。
    この歴史文化セレクションについては、HPにこう記されています。
    “いつでも購入できるのが望ましいことは他言を要しませんが、
    おびただしい書籍が濫溢する現在、
    その全てを在庫することは容易ではなく、
    まことに不本意な状況が続いておりました。
    このような現況を打破すべく、ここに小社は、
    書物は文化、良書を読者への信念のもとに、
    新たに『歴史文化セレクション』を発刊することにいたしました。
    このシリーズは主として戦後における小社の刊行書のなかから
    名著を精選のうえ、順次復刊いたします。”
    …ぜひぜひ、頑張って守って欲しい姿勢です。

 ☆『差別感情の哲学』(中島義道 著/講談社)
    講談社創業100周年記念出版の一つ。
    帯にはこうあります。
    “差別とは一体いかなる人間的事態なのか?
    ある人に対して
    (ゆえなく)不快を覚え
    (ゆえなく)嫌悪し軽蔑し
    (ゆえなく)恐怖を覚え
    自分を誇り、帰属集団を誇り優越感に浸る―”
    …本書にある通り、考え続け、語り続けなくてはならないものですよね。

 ☆『貿易の嫉妬』(イシュトファン・ホント 著/昭和堂)
    政治思想史の観点から抉り出す、
    経済と政治における国際間の「嫉妬」…
    2007年のアメリカ政治学会のグリーンストーン賞と、
    同じくアメリカの経済学史学会シュペングラー賞を
    受賞したそうです。スゴイですね!

 ☆『フランスにおける脱宗教性の歴史』(ジャン・ボベロ 著/白水社)
    「脱宗教性」のルビは、ライシテ(政教分離)。
    公共空間から始まった宗教の中立性を、
    フランス革命期から現代まで俯瞰する1冊。

 ☆『詩が生まれるとき』(新川和江 著/みすず書房)
    戦後日本を代表する女性詩人による、55編のエッセイ集☆

 ☆『ミラーニューロン』(ジャコモ・リゾラッティ 著/紀伊國屋書店)
    早川書房からも類書が出るのですが…
    ただ、監修者「茂木 健一郎」の名前は、
    読者には魅力的に映るのでしょうね。
    他者の行動を真似ることから
    “ミラーニューロン”と名付けられた神経細胞のこと。

 ☆『養液栽培の病害と対策』(草刈眞一 著/農山漁村文化協会)
    最新の防除機器についても解説された、養液栽培の実用書。

 ☆『音のない記憶』(黒岩比佐子 著/角川学芸出版)
    聴覚と言葉を失った写真家、井上孝治の生涯について。
    本書については、著者黒岩比佐子のブログ(こちら→ http://blog.livedoor.jp/hisako9618/archives/51636349.html )
    に詳しくあります。

 ☆『合本日本伝統音楽の研究』(小泉文夫 著/音楽之友社)
    例え高額であっても、
    日本の伝統音楽を語る上で、これは欠かせない本でしょう。
    亡くなられたことが、本当に惜しまれる方です。

 ☆『ゲームと犯罪と子どもたち』
   (ローレンス・カトナー 著/インプレスジャパン)
    “米国政府から150万ドルの予算を受けて、
    ハーバード大学医学部の研究者たちが”調査した…ことよりも、
    インプレスジャパンの出版だということで、内容が分かりそうな本。
    ただ図書館では、どちらの視点も公平に受け入れる必要があるのは、
    言うまでもないことですよね。

 ☆『男はつらいよ推敲の謎』(杉下元明 著/新典社)
    映画「男はつらいよ」シリーズに関連する、
    決定稿以外の脚本を比較していくもの。

 ☆『天体観測の教科書 変光星観測編』
   (日本変光星研究会 編集/誠文堂新光社)
    天体観測の教科書シリーズは、
    「天文アマチュアのための」とあるように、
    専門的な知識を交えながら観測のノウハウを
    天文ファン向けに解説したもの。
    誠文堂新光社らしいシリーズですよね!

 ☆『フランス音楽史 新装』(ノルベール・デュフルク 著/白水社)
    30年以上前のものが、「書物復権」で新装版に☆
    フランス音楽の全貌を紹介する大著であり、
    高額ではあっても基本的な資料です。

 ☆『作家は何を嗅いできたか』(三橋修 著/現代書館)
    江戸時代から平成まで。
    「におい」にまつわる記述を、文学作品からアニメにまで辿る
    “におい、あるいは感性の歴史”(サブタイトル)。

 ☆『FBIの歴史』(ロードリ・ジェフリーズ・ジョーンズ 著/東洋書林)
    南北戦争から現代に至るまでのFBI通史。
    著者はアメリカ史の教授。

 ☆『メタン発酵』(野池達也 編著/技報堂出版)
    循環型社会の形成と、地球温暖化防止の役割と。
    今後、普及するかどうかはともかく、
    最近の動向は本書のような良書で抑えておかなくてはならないでしょうね。

 ☆『航空図のはなし 改訂版』(太田弘 編著/交通研究協会)
    鉄道ばかりが目立つ昨今ですが、
    興味を持っている潜在的な読者はおられるのでは。

 ☆『神と人のはざまに生きる』(アンヌ・ブッシイ 著/東京大学出版会)
    20世紀の大阪は天王寺。
    そこで神と人との仲立ちとなった、巫者中井シゲノを取り上げ、
    近代日本の民間信仰について考察していきます。

 ☆『非実体主義殺人事件』(ジュリアン・シモンズ 著/論創社)
    コナン・ドイル研究家としても知られるジュリアン・シモンズ。
    ロンドン生まれのミステリの巨匠です☆

 ☆『ブルターニュ死の伝承』(アナトール・ル・ブラース 著/藤原書店)
    帯には“生者よ、驕るなかれ。死を思え。”とありますね。
    かつて、国書刊行会から『ブルターニュ幻想民話集』と題され
    抄訳が出ていましたが、この時は97話だったのに対し、
    本書は123話、全訳です☆

 ☆『世界の文字の図典 普及版』(世界の文字研究会 編集/吉川弘文館)
    1200点の図版で読む、世界の文字。
    1993年刊の普及版です。

 ☆『暴力と証し』(ヘント・デ・ヴリース 著/月曜社)
    暴力論叢書の第4弾。本邦初訳。
    来日情報もありましたが、一部は中止になりましたね。
    その情報も含め、よろしければ
    こちら(→ http://urag.exblog.jp/8254395/ )をどうぞ。

 ☆『日本・ポーランド関係史』(エヴァ・パワシュ・ルトコフスカ 著/彩流社)
    日・ポ国交樹立90周年記念出版☆
    中欧における、知られざる日本外交を描き出したもの。


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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『色彩の紋章』(シシル 著/悠書館/5月発売)

    原書のタイトルは
    Le blason des couleurs en armes, livrées et devises
    ですね。
    著者はSicille、またはSicileと表記される
    アラゴン王アルフォンソ5世の紋章官。
    中世ヨーロッパを代表する、色彩論の1つです。
    取り上げているのは7つの色。
    金、銀、朱、青、黒、緑、赤紫。
    それらの色と紋章についての
    使い方の歴史的経緯や、象徴的な意味合いを論じています。
    大切なのは、これが15世紀に書かれたものであって
    その言葉がそのまま現代のそれとは同じではないということ。
    それでも、当時の色彩論を読めることは嬉しいですよね!

    悠書館さん(HP → http://www.yushokan.co.jp/index.html )の
    詳細についてはよく分かりませんが
    なかなか興味深いタイトルが並んでいますね。
    もっとも、折角の良書も
    この程度の内容紹介では勿体無い気がします。
    訳者の一人、徳井淑子は
    講談社選書メチエで『色で読む中世ヨーロッパ』を出していますが
    この本は本書『色彩の紋章』を踏まえて書かれていたはず。
    その意味では、訳者としては適任でしょうし
    内容的にも恐らくは問題ないと思うのですが…

    実は、シシルの『色彩の紋章』はネット上で見ることが出来ます。
    例えば、オックスフォード大学の蔵書になっている
    1860年発行のものが、googleのブック検索で。
    それがこちら → http://books.google.co.jp/books?id=z0QCAAAAQAAJ&printsec=titlepage&as_brr=3
    他にも、何冊かが公開されているようです。 

    …問題が山積みなことも、よく分かってはいるのですが
    この検索があまりに便利なこともまた、事実ですよねぇ…

    興味のある方は、訳書を手にする前に
    一度、ご覧になられては如何でしょうか☆


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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『辺境のダイナミズム』(小澤 実 ほか著/岩波書店)


    サガをただ中世文学と見るのは間違いである。
    サガには、いずれも過去の記憶というもう一つの共通項がある。

    ……………

    この場合、書かれている内容が歴史的事実であるかどうかを
    問うことは意味がない。
    中世のアイスランド人が何を「事実」として共有していたのかが、
    ここでは重要である。

    ……………

    中世のアイスランドは、太古、遠過去、近過去といった
    距離感の異なる記憶が折り重なる世界であった。
    われわれには想像しにくいが、カメンスキイの指摘を踏まえれば、
    中世アイスランド人の思考世界は
    このような「非合理的な」歴史感覚で満ち満ちていた。
    サガにはつねにアイスランド人の歴史意識がつきまとい、
    ときとして王権の正統性や諸家門の土地に対する権利といった
    リアル・ポリティクスの世界で機能する記憶装置となった。
    歴史家であるならば、
    サガは文学でありアイスランド人の想像力の結露であるという
    ブラックボックスにすべてを投げ込むべきではない。    


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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪


    それでは…


      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…


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    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

    ○メインブログ  『チョコちょこ読書雑記』
               http://mys-bird.blog.eonet.jp/

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