2009/03/03
CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.19
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ♪♪ CHOKO−CHOKO 〜本の森からお手紙を〜 ♪♪ No.19 2009.3.3 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 皆さんにとって、ステキな日々が続きますように… クロッカスが 地面から顔を出して喜んでいます♪ あちらこちらで、新芽がぴょこぴょこと… 自然の息吹きが感じられる季節になりました☆ 3月の風は 仄かに春の香りがして… 何だか、新しいことにも チャレンジしたくなってきます! +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ★・・・今日のお届けもの・・・★ +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 今日お届けするのは、2月17日以後の新刊です。 ☆『動的平衡』(福岡伸一/木楽舎) サントリー学芸賞を受賞した『生物と無生物のあいだ』の著者による 「生命」についてのエッセイ。 ☆『ガラスの文明史』(黒川高明/春風社) 多くの写真・図版と共に 古代から現代までの様々なガラスについて触れたもの。 目次が「○○ガラス」等になっているので 調べものには便利かも知れません。 ☆『大洪水』(J.M.G.ル・クレジオ/河出書房新社) ル・クレジオの長編第1作目です。 待望の文庫化☆ ☆『土に書いた言葉 吉野せいアンソロジー』(吉野せい/未知谷) “彼女の書きたい気持ちを見抜いたのは草野心平である。 書けよ、と半ば命令されて書いたものに、 串田孫一が発表の場を与え、世に送り出した。” HPにもこう記されているように 彼女は草野心平によって齢70にして 文学の世界へと押し出されたのです。 彼女の「生」に初めて触れるには 本書のような形が相応しいのかも知れません。 ☆『瓦礫の果てに紅い花』(長谷川智恵子/WAVE出版) 広島銀行の頭取であり 70歳で「ひろしま美術館」 (サイトはこちら → http://www.hiroshima-museum.jp/index ) を創った井藤勲雄についての評伝です。 ☆『書物の不在 第2版』(モーリス・ブランショ/月曜社) 初版本は限定800部でした。 そして、この第2版は限定1,000部… って、どうして限定本にするのでしょう? 『アミナダブ』のブランショの評論。 中身は鉄色に銀文字だそうです。 ☆『トニ・モリスン「パラダイス」を読む』(森あおい/彩流社) 1993年、米国黒人初のノーベル文学賞を受賞した トニ・モリスンの作品『パラダイス』に描かれる「黒人の歴史」。 この『パラダイス』、早川書房から出ています。 ☆『33個めの石』(森岡正博/春秋社) 24のテーマで語られる、哲学エッセイ。 33個目の石…それは、2007年に 米国・バージニア工科大学で起きた銃乱射事件に関わる出来事… ☆『せかいをみにいったアヒル』(マーガレット・ワイズ・ブラウン/徳間書店) お気に入りのマーガレット・ワイズ・ブラウンによる写真絵本。 写真はイーラ、『二ひきのこぐま』の方ですね☆ ☆『ワーク・ライフ・バランスの経営学』(渡辺峻/中央経済社) …この現在の状況に、ワーク・ライフ・バランスを語るのは 理想的すぎる気もしますが。 だからと言って、考えることをやめてもいけない分野ですよね。 ☆『足もとの自然から始めよう』(デイヴィド・ソベル/日経BP社) 4歳〜7歳。8歳〜11歳。12歳〜15歳。 それぞれの子どもたちが自然と親しくなるためには どのような教育が必要なのでしょう? ☆『ロールシャッハ・テスト形態水準表』(高橋雅春/金剛出版) 専門書ですが、でも一般の方も興味があるでしょうね。 日本人向け、ロールシャッハ・テストの形態水準。 ☆『ロスコ芸術家のリアリティ』(マーク・ロスコ/みすず書房) 抽象画を描くアメリカの画家、ロスコ。 彼自身が綴ったテキストを編集したものが本書です。 ロスコの作品と言えば 川村記念美術館が所蔵するもの (サイトはこちら → http://kawamura-museum.dic.co.jp/collection/mark_rothko.html ) がよく知られていますよね! ☆『ハイファに戻って,太陽の男たち 新装版』 (ガッサーン・カナファーニー/河出書房新社) かつて『現代アラブ小説全集 7』として 同社から出ていた作品の待望の復刊☆ 作者のガッサーン・カナファーニーは36歳で暗殺されています。 ☆『エル・スール』(アデライダ・ガルシア・モラレス/インスクリプト) ビクトル・エリセ監督による同名映画の原作ですが 映画は原作の前半部分だけだそうです。 ☆『ローザ・ルクセンブルク思想案内』(伊藤成彦/社会評論社) マルクス主義の革命家だった、ローザ・ルクセンブルク。 彼女の思想の入門書になるでしょうか。 ☆『三大編纂物 群書類従・古事類苑・国書総目録の出版文化史』 (熊田淳美/勉誠出版) …今、この時代においても この三大出版物は日本の文化の根底にあるものですよね。 何故、これらの出版が民間資本によって完成されたのか… その歴史的背景を探る1冊です。 ☆『編集者の学校 新版』(元木昌彦/講談社) 「新版」とタイトルにつけての文庫化☆ ページ数だけ見ていると かつてほどのボリュームは無さそうですが… ☆『「三つの帝国」の時代』(パラグ・カンナ/講談社) サブタイトルは「アメリカ・EU・中国のどこが世界を制覇するか」。 この3者の行方については どんな本を集めても集めすぎることはないでしょうね。 ☆『マラーノの武勲』(マルコス・アギニス/作品社) 作品社のHPを見ると…スゴイ経歴の著者ですね。 “南米の作家として初のスペイン・プラネッタ賞を獲得。 著作は世界各国に翻訳されている。 アルゼンチン作家協会名誉賞、ブエノスアイレス賞、 ラ・プラタ大学改革賞、フランス文化芸術功労勲章、 シュヴァリエ賞などを受賞” …まるで知らない賞もありますが(笑) ここまで書かれると読んでみたくなりますね。 ☆『少女少年のポリティクス』(飯田祐子/青弓社) 「子ども」はいつから 「少年」と「少女」に分けられるようになったのでしょう。 メディアから読み解く、「少年」と「少女」の生成。 ☆『南部アフリカ社会の百年』(小倉充夫/東京大学出版会) ザンビア東部州における社会の変化ですが その殆どは南部アフリカに共通の問題でしょう。 植民地化からの100年。貴重な証言ではないでしょうか。 ☆『ボディショッピング』(ドナ・ディケンソン/河出書房新社) 人の臓器や細胞等の「商品化」。 その実態からは目を逸らすべきではないでしょうね。 ☆『敵国人抑留』(小宮まゆみ/吉川弘文館) 歴史文化ライブラリーです。 第二次世界大戦下、日本国内各地の抑留所に収容された 外国人の実態を描き出したもの。 ☆『不完全な現実』(藤幡正樹/エヌティティ出版) デジタル・メディアを駆使するアーティストとして そこから見えてきたものを綴ったエッセイ。 ☆『ブラック・ノイズ』(トリーシャ・ローズ/みすず書房) ラップ・ミュージックが生まれた背景を理論化したもの。 1995年のアメリカ図書賞(The American Book Awards:ABA賞) を受賞、『ヴィレッジ・ヴォイス』紙の年間最優秀図書25冊にも 選ばれたそうです。 ☆『長期入院児の心理と教育的援助』(谷口明子/東京大学出版会) 長期入院している子ども達に対する教育とは…院内学級についての本。 ☆『表象の多面体』(多木浩二/青土社) 青土社のHPにはこう書かれています。 “錯綜する現代が多面体なのか。 虚無の未来を感知する特異の想像力が多面的なのか―” 20世紀の芸術論。 ☆『望郷』(竹西寛子/青土社) 「生きていると、こういう日にも逢う」…帯の言葉。 『ユリイカ』に連載されたエッセイの単行本化。 ☆『近世噺本の研究』(鈴木久美/笠間書院) 噺本…江戸時代の短い笑い話。 とても資料価値の高い本だとは分かるのですが…やはり高価ですねぇ。 ☆『宇宙を織りなすもの 上』(ブライアン・グリーン/草思社) 世界的なベストセラー『エレガントな宇宙』の ブライアン・グリーンによる新しい本。 物理学で読み解く、この世界の真の姿とは。 ☆『モーフィー時計の午前零時』(ジーン・ウルフ/国書刊行会) 海外チェス小説の傑作を集めたもの☆ …でも、何故チェスなのでしょう?(笑) ☆『六本指のゴルトベルク』(青柳いづみこ/岩波書店) 小説の中の音楽をモチーフに広がる、読書の世界☆ ☆『自己デザインする生命』(J.スコット・ターナー/青土社) アリ塚や、血管、脳にいたるまで 何故このデザインなのでしょう? 新しい視点からの進化論で説明を試みます。 ☆『墜ちてゆく男』(ドン・デリーロ/新潮社) 現代アメリカを代表する作家の一人、ドン・デリーロ。 彼が描く、2001年9月11日の「あの日」。 ☆『出てゆく』(タハール・ベン・ジェルーン/早川書房) ゴングール賞を受賞した『聖なる夜』の作家が描く、魂の彷徨。 ☆『ロレンツォ・デ・メディチ暗殺』(マルチェロ・シモネッタ/早川書房) 2004年に、500年以上の歳月を経て明らかにされた メディチ家を巡る陰謀。ノンフィクションです。 ☆『西洋中世ハーブ事典』(マーガレットB.フリーマン/八坂書房) 15世紀の木版画や美しいボタニカル・アートの カラー図版がいっぱい♪ 中世ヨーロッパでの日常的なハーブの使われ方を記したもの。 ☆『モンマルトル風俗事典』(鹿島茂/白水社) 19世紀のモンマルトル 当時の歓楽街に渦巻く様々な人々の思惑を再現して記した本書。 多くの文学作品の背景がより身近に感じられるのでしょうか。 ☆『天井に星の輝く』(ヨハンナ・ティデル/白水社) スウェーデンで最も権威ある文学賞の1つ アウグスト賞を2003年に受賞していますね。 今年の1月には映画化もされ、公開されたようです。 23歳の女性が描く、13歳の少女の心の動き… ☆『最後の証人 上』(金聖鐘/論創社) 50万部突破のベストセラー、韓国ミステリーの傑作です。 ☆『ひまわり』(ジーモン・ヴィーゼンタール/原書房) ノンフィクション小説『ひまわり』と その短篇をもとに、人間の赦しについて識者53名が論じている本書。 原書房のHPから。 “ユダヤ人収容所の囚人が、瀕死のナチス親衛隊員から死に際に、 虐殺に対する赦しを請われる。” …その時、人はどのように応え、どのように振舞うのでしょう? ☆『鳥のいない空』(ステラ・ミュラー・マデイ/幻戯書房) こちらは「子供の目」が見たホロコースト。 bk1の内容を引用しましょうか。 “私たちに向けられた、 この凄まじい憎悪というものを私は理解できない。 私たちには武器はないのに。すがるものもないのに…。” ☆『歌舞伎ゆめがたり』(水原紫苑/講談社) 夢現…歌舞伎の演目の中の主人公たちとの 不思議な出会いを描いています。 ☆『英文学の地下水脈』(小森健太朗/東京創元社) 英米文学史の中の、認知度の低い作家のものも含めて 幅広い作品に焦点を当てた評論集。 ☆『ホテル・ルワンダの男』(ポール・ルセサバギナ/ヴィレッジブックス) ルワンダの大量虐殺の折、人々をかくまったホテル支配人の物語。 ☆『僕とカミンスキー』(ダニエル・ケールマン/三修社) ガウスとフンボルトを主人公にした 『世界の測量』の著者による作品。 映画化も予定されていますね! ☆『読んで愉しむ能の世界』(馬場あき子/淡交社) 分かりやすいエッセイで 能をごく身近に感じられる好著『花と余情』の改題増補改訂版です☆ +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ★・・・気になる1冊・・・★ +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 『三大編纂物 群書類従・古事類苑・国書総目録の出版文化史』 (熊田淳美/勉誠出版/2月発売) 塙保己一の『群書類従』。 1,200を越える古文献を集め、収録したものです。 彼の遺志は次々と引き継がれ、同名を冠するものに 『続 群書類従』『続々 群書類従』『新 群書類従』 がありますよね。 この『群書類従』の版木は、昭和32年 国の重要文化財に指定されました。 (こんなサイトがあります → http://www.onkogakkai.com/index.htm ) 『古事類苑』は明治期の大百科事典。 見出しは40,000項目(!)を越えます。 何よりスゴイのは この『古事類苑』のデータベース化が始まっていることですよね。 そのサイトがこちら → http://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/ 『国書総目録』は幕末までの文献、50万部(!)についての 所蔵先や翻刻書名等を記した総合目録です。 特に、古文献が活字として読めるのかどうかを調べる際に いつもとても重宝しています。 どのシリーズも、本当に素晴らしい… …思うだけで畏怖さえ覚える、未曾有の大事業の成果物です。 本書では、これら日本文化の研究になくてはならない大事業の その歴史的・文化史的・政治的・経済的な背景を 読み解いていきます。 これだけの内容なのに、3,360円だなんて… なんて良心的なのでしょう(笑) もっとも、江戸、明治、昭和で大正が抜け落ちていますよね。 『広文庫』(『群書索引』も?)を加えてもよかったのでは? 分野毎の『古事類苑』よりも、実は探しやすい百科事典です。 いずれにしても… 想像するだけで気が遠くなるようなプロジェクトばかり。 日本にだって、スゴイ人たちがいたんですよね…… +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ★・・・今日のひとこと・・・★ +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 『詩のすきなコウモリの話』 (ランダル・ジャレル 作/長田 弘 訳/岩波書店) シマリスの日 …………… 小道をくだって、駆けもどる、 こころやすらぐ、じぶんの穴へ。 おいしい食べ物を、いっぱいためこんだ穴へ。 沈んでゆく太陽が、赤い西の空に、 最後の光りの矢をはなっているのを、 シマリスはながめる、しなやかに光る前足を きちんと、胸のまえにそろえて。 それから、シマリスは、寝床に跳びこむのだ。 +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ◆あとがき 桃の節句、ひなまつりですね! おひなさまを見ていると 梨木香歩さんの『りかさん』を思い出して… 胸がザワザワとしてきます。 あと一月もすれば 桜が咲き始めることでしょう。 咲くのも 散るのも 儚い花々… そんなお花を見守りながら 日々を丁寧に暮らしていきたいものですね… 拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて 本当にありがとうございました。 少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので 何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪ それでは… これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように… ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 『CHOKO−CHOKO 〜本の森からお手紙を〜』 ○編集 ・ 発行 チョコちょこ ○メインブログ 『チョコちょこ読書雑記』 http://mys-bird.blog.eonet.jp/ ○ご意見・ご感想をお待ちしています♪ choko2_mag@yahoo.co.jp ○このメールマガジンは『まぐまぐ!』を利用して発行しています♪ 『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 登録・解除はこちら → http://www.mag2.com/m/0000266759.html



