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2009/02/12

【人事労務問題解決マニュアル】懲戒解雇の合理性

こんにちは。人事労務コンサルタントの山上です。

メール無料セミナー「中小企業経営者必読!人事労務解決マニュアル」
今日は…

「   懲戒解雇の合理性  」 について

 ご一緒に考えてまいりたいと思います。



今社会問題化している派遣切りなどは、整理解雇と呼ばれるものです。

いわゆるリストラです。

解雇には普通解雇と懲戒解雇があります。

整理解雇も普通解雇の一つという見方もありますから、
概ね、この2つに分かれると考えられます。

いずれも、それ相当の合理性が見られない場合、
解雇そのものが無効となる場合がありますので
注意が必要です。


ちなみに懲戒解雇を含めた懲戒処分については、

「あらかじめ就業規則において懲戒の種別および
事由を定めておくことを要する」

という判例があります。(最判平成15年10月10日 フジ興産事件)

つまり懲戒処分には、特別な根拠、従業員に対する周知徹底が
最低限必要であるということです。

ただし、就業規則に定めていても懲戒処分が無効となるケースも
あります。

☆ネスレ日本(懲戒解雇)事件・最二小判・平成18年10月6日

「使用者の懲戒権の行使は、企業秩序維持の観点から労働契約関係に
基づく使用者の権能として行われるものであるが、就業規則所定の懲戒
事由に該当する事実が存在する場合であっても、当該具体的事情の下
において、それが客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当なもの
として是認することができないときには、権利の濫用として無効になると
解するのが相当である」

就業規則に定める内容に合理性がないと判断されると無効となることも
あるのです。


また、私生活上の非行行為(強盗、痴漢、過失傷害など)も懲戒処分の対象
となりますが、その場合でも、当人の社内における地位や職種などにより
同じ行為であっても異なる判断が下される可能性があります。

たとえば、男子社員が電車内で痴漢行為を行った場合、
鉄道会社の車掌であれば、懲戒解雇が認められるかもしれませんが、
ほとんど機械を相手にする作業場の工員であれば、解雇をする理由とまで
は認められないことも考えられます。

要するに、その行為(痴漢)が企業の事業活動や社会的信用にどれほど
影響を与えるのかが一つの判断ポイントとなるのです。


会社の利益や信用を失う行為に対しては、厳しい処分を下したいところ
ではありますが、合理性や相当性については、しっかりと確認したい
ものです。


今日のポイント 

○懲戒処分はあらかじめ就業規則において懲戒の種別および
  事由を定めておくことが最低条件。
  その上で注意すべきことは懲戒処分の事由たる行為が、
  企業の事業活動や社会的信用にどれほどの影響を与えるの
  かをしっかりと確認することである。
  

本日はここまでです。

次回は、「 懲戒解雇と退職金 」について
ご一緒に検証してみたいと思います。



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