2008/07/25
決 意
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法事に参加した。
父の法事だったから、
いろんなもやもやな気分も隅に追いやって出席した。
様々な親戚が一同に集まった。
中には良い親戚もいるが、
中にはとても意にそぐわない親戚もいる。
ある一族が私はとても苦手だ。
それは私だけではなく、母も私の兄弟たちも同じだ。
やっと法事が終わり、疲れる愛想笑いも終わった。
久しぶりに
里帰りした私は、友人に会うために
急いで着替えをすませ炎天下の下を早足で歩いた。
そう、里は九州の片田舎。
喫茶店も駅前にひとつしかない。
今の田舎の典型的な町・・・大型ショップがあるところは
駅とはとても離れている。
で、
私は、友人に会う前に一息入れようと
その喫茶店のカキ氷を食べようと意気揚々として
ドアを開けた。
!!・・・そこには、意のそぐわない一族がずらりと
並んでいた!!
彼らは、嬉しそうに私を取り囲んだ・・・・
私は、そこでまた、作り笑いをしながら
話の輪に入った。
疲れた・・・
意にそぐわない彼らは、本当に鈍感だ。
鈍感だから
ずけずけと教養のないことを言う。
鈍感だから
私たちが嫌っていることにまるで気づかない。
普通
こちらが嫌っていれば、相手もなんとなくわかるものだが・・・
彼らは
本当に自己中心な人々なのです。
そういう人には 何をいっても無駄なのです。
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人の中には
絶対に分かり合えない人もいるのだということを
肝に銘じて行動しなければ
神経をずたずたに壊されてしまうこともあるのです
あなたも やさしい心だけでは
潰されてしまうこともあります
気をつけてくださいね
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小 説
絡 糸
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僕は、友人が夜だけ開けているスナックを借りた。そこで彼女
とじっくりと話すつもりだった。しかし、彼女は、黙ったまま話
そうとしない。
「僕は、君に幸せになってもらいたいだけなんだよ」
彼女の目からまた涙が零れ落ちる。
「涙腺、弱くなったんだなあ。それとも、昔から泣き虫だった?」
彼女が、小さく微笑んだ。泣きながら微笑む彼女がいじらしい。
「どうして兄貴と一緒になったのか、その経緯を話して」
彼女は、顎が胸についてしまうくらいに俯いた。
「俺の兄貴って、知ってた?」
「知らなかったわ。だから、あなたを紹介された時、ほんとに驚
いた。心臓とまるかと思ったわ」
「俺だって。あの二週間前に会った時、何も言わなかったから」
「あの時はまだ、そんな話なかったし」
「あの後、田舎に帰ったよね。その田舎で何かがあったんだね」
彼女はうなづいた。
「何があったの?」
「帰ったら、彼がいたの。そして、もう結納も済ませたからって」
「君抜きで?」
彼女はうなづいた。
「それで、君は、のこのこ兄貴について行ったってわけ? 現在
にそんなことあるなんて、僕には信じられない」
「いろいろあって、一緒にならなければいけなかったの」
「お金持ちだから、幸せになれるって思ったわけだ」
「ごめんなさい」
「俺があの頃、君を好きだったってこと知っていた? 過去のこ
とだけど」
過去のことだって! と、僕は心の中で舌打ちした。
それっきり貝のように口を閉ざしたまま、
彼女はじっとしている。僕は、話題を変えた。
「で、なぜ、ローン会社に行ったの?」
彼女は固まった。肩に力が入っている。
「ごめんなさい・・」
「君は、何も悪くない。だから、もう謝らないで」
「ごめんなさい」
僕は、苦笑しながらため息をついた。
「君がそんなに卑屈になってしまうなんて、兄貴は、君に何をし
てしまったんだろう」
彼女は、首を小さく横に振った。
「知ってる? ああいうところから借り出すと、雪だるま式に増
えるよ。だって、そうだろ。借りた分を返さなければいけない。
そうすると、また足りなくなる。だからまた、借りる。その繰り
返しだ」
彼女は、黙ったまま聞いている。
「もし、よかったら、僕が、その分用立てあげるよ」
彼女が顔を上げた。
「いいです。自分でなんとかします」
彼女は、お金を借りに行ったことを認めた。
「で、なぜ、お金が必要だったの?」
彼女が眉間に皺を寄せた。「誘導尋問したのね?」
「君が本当のこと言わないからだよ」
「お兄さんと一緒ね。私が世間知らずだから、そうやって私を操
るんだわ。 家にいるだけだから、金なんか必要ないだろうって、
あ、ごめんなさい。なんでもないわ」
「操るつもりはないよ」
「そんなつもりではなくても、あなたは、現にそうした」
彼女の勝気が戻ってきた。僕は、嬉しいやら腹立たしいやら。
「あなたのお兄さんが、なぜ、私を選んだのか、今もわからない
の。絶対に私のこと好きなんかじゃなかったはずだわ」
僕のせいなんだよと、僕は喉まで出かかった言葉を飲み込んだ。
「兄貴は、相変わらず贅沢している。だから、お金が家にないと
は思えない。有り余るとはいえないまでも、どこかでお金を用立
てるほどには困っていないと思う。僕の考え間違っている?」
彼女は、立ち上がった。でも、僕は、そんな彼女を引っ張って
また椅子に座らせた。
「帰りたいなら話して。話すまで帰らせない」
彼女が覚悟を決めたのがわかった。僕は、息を止めた。
「私には、一円のお金もないの。それだけよ。もういいでしょ?」
「どういうこと?」
「そういうことよ。私は、妻でも主婦でもないわ。お手伝いなの。
そう、あの家の元妻で、タダで働くお手伝いなの」
彼女の緊張が取れたのだろうか、彼女は、泣き出した。僕は、
そんな彼女を抱きしめた。
彼女は、僕の胸を拳骨で叩きながら言った。
「あなたたちなんて、大ッ嫌い! あの家なんて、大ッ嫌い!」
僕は、彼女が落ち着いて僕の顔を見上げるまで、じっとしていた。
僕の意思は、はっきりした。僕は、彼女を救う。
続 く
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