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TS・チャイナ・リサーチの田代尚機がお届けします。中国経済や中国株投資に関するエッセイを中心に、タイムリーな投資情報、投資戦略などをお伝えします。中国株投資で資産を大きく増やしたいと考える方はもちろん、ただ中国が好きだという方も大歓迎です。

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2009/08/28

政策催促相場に逆戻り

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                     2009年8月28日 第65号

          「中国株投資レッスン」

        TS・チャイナ・リサーチ株式会社 田代尚機 発行
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          目次
          1.政策催促相場に逆戻り
          2.お知らせ

1.政策催促相場に逆戻り
 国務院は、ついに一部産業における生産過剰、重複投資の問題について、
解決に乗り出した。26日に開かれた国務院常務会議では、鉄鋼、
電解アルミ、アルミナ、造船、セメント、ガラスなどの従来産業に加え、
風力発電、太陽電池など新興産業でも、生産過剰、重複投資が目立ってきた
と指摘した。

 国務院が強調した点は以下の5点。
1.こうした産業に対する設備投資をしっかりと管理すること
2.設備投資プロジェクトの許認可の際、環境保護を徹底させること
3.法に基づいて厳格に土地使用の許認可を与えること
4.中央の産業政策に合致するような貸出を実行すること
5.しっかりとした情報公開を行うこと

 中国は上期、銀行の過剰な貸出競争に制限をかけられず、超金融緩和
状態を招いてしまった。人民銀行は必至で過剰流動性を解消し、不動産、
株式への投機に向かってしまった資金を吸収しようとしている。下期には、
同様な貸出が行われないよう銀行管理を強化している。そうした矢先に、
今度は生産過剰問題が持ち上がってきた。

 極端な言い方をすれば、第2四半期の経済V字回復は、無駄な生産、
無駄な投資、危険な資産バブルの上に成り立っていたのかということに
なってしまう。

 この会議の内容は、26日の場が引けてから、マスコミを通じて
発表されている。株式市場の評価はどうだろうか。上海総合指数は急落後、
値固めに入っている。一気に底割れとなるのだろうか。ハンセン指数は
持ち合いの最終局面に入っている。27日から大きく下落していく
のだろうか・・・。とにかく、27日は、その後のマーケットの
分岐点となる重要なターニングポイントポイントになる可能性があった。

 結果を先に示せば、上海総合指数は▲0.7%安、ハンセン指数は
▲1.0%安、H株指数は▲0.7%安。いずれも小動きとなった。
正直にいえば、かなり意外な結果である。

 もうひとつ意外なことがある。それは、香港、本土市場ではセクターの
動きが異なった点である。いくつか例を挙げてみよう。

 鉄鋼について。27日の騰落率をみると、鞍鋼のH株(00347)は
▲4.5%安、A株(00898)は▲3.0%安。どちらも下げて
いるが、香港はセクター全体が売られているが、本土では鉄鋼30社中
17社が上昇している。南鋼(600282)は8.4%高、
撫順特鋼(600399)6.2%高、凌鋼股フェン(600231)
5.5%高と急騰した銘柄もある。ちなみに、A株鉄鋼セクターで最も
下げたのは鞍鋼であった。

 セメントについて。安徽コンチセメントのH株は(00914)
▲4.2%安、A株(600585)は0.3%高。香港はセクター全体が
売られているが、本土では22社中、16社が上昇しており、セメント
セクターはむしろ買われていたといえよう。

 そのほか、風力発電では、東方電気のH株(01072)は
▲4.1%安なのに対して、A株(600875)は1.2%高。
非鉄金属はA株、H株ともに弱かったが、それでもA株では特に目立って
売られたわけではない。セクター全体でみれば、香港市場では関連銘柄は
大きく売られ、本土市場ではほとんど反応していないのである。

 香港市場は市場全体ではそれほど動いていない。今回の過剰生産問題で、
中国経済の見通しを変えるほどではない。だから、関連セクターは
売られたが、資金が株式市場から流出したのではなく、薬品や
ディフェンシブ系銘柄に流れた結果、小幅安にとどまった。

 本土市場はそもそも過剰生産問題に対して反応を示していない。投資家は
事前に十分承知しており、株価にも織り込まれていたと解釈すべきなので
あろうか。

 28日、上海総合指数は▲2.9%安、ハンセン指数は▲0.7%安と
なった。上海総合指数の下落要因は、これまでは何度も説明してきた
ように、いろいろな意味での需給悪化である。経済とは、ほぼ無関係で
あった。しかし、経済見通しについて、少し心配になってきた。適切な
政策が打たれないと、今度は経済問題を材料に、株価は一段安となり
そうだ。9月は政策情報がいろいろと出てきそう。本土市場は再び、
政策催促相場に逆戻りである。一方、ハンセン指数も、持合いから下に
離れそうである。“NYが8連騰であるにも関わらず”だ。こちらも大きな
材料が欲しい。本土同様、“政策期待”である。


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2.お知らせ
【チャイナビ】
 ユナイテッドワールド証券ホームページ上の中国株情報コーナー
「チャイナビ」を担当しています。チャイナビでは、映像で中国株情報を
お伝えします。時間は3分~5分、毎週月曜日、水曜日に更新されます。

【マネックス中国レポート】
 マネックス証券ホームページ上の中国株欄にて毎月中国レポートを配信、
投資戦略、注目5銘柄などを紹介しております。月初めをめどに更新されます。

【サーチナコラム】
 毎週月曜日、サーチナ社中国情報局コラム欄(Yahoo!ニュース、
Yahoo!ファイナンスにも転載)にてレポートを発表しています。内容は、
マクロ経済、株式市場、投資戦略、注目銘柄の紹介などです。

【中国株二季報発売】
 7月1日、「中国株二季報(T&Cフィナンシャルリサーチ発行)」が発売
されました。内容の豊富さ、正確性、使いやすさなど、どの点から見ても、
この「中国株二季報」は業界最高水準だと思います。中国株投資をする
うえで、欠かせない一冊といえるでしょう。ちなみに、私も原稿(巻頭特集、
専門家に聞く相場見通し)を提供しております。

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