2009/08/06
NPO2050 メルマガ 第8号 国際協力とは? 他
☆★☆--------------------------- メールマガジン「NPO2050 メルマガ」第8号 ----------------------------------- 2009年8月6日 梅雨明けを聞かないまま秋へ?の声もあった地域も、ようやく夏空を見せてくれたよう。 我が家の周辺では、この数日、ひぐらしが涼しげな声を聞かせてくれています。 今回は、NGOによる国際協力のありようについて北谷理事長の問題提起をいただきました。 私ごとになりますが、マニラ郊外のスモーキー・マウンティンに生きる人々を追い続け、 このたび第3作「バスーラ」を完成させた四ノ宮浩監督の要請に応える形で都内の公立高校 への上映呼びかけをして4校ほど実現にいたっています。ついでフィリピンへのスタディ・ ツアーが企画されたことから、気にかかっていた2050によるパラワンでのエリシルク の現場訪問の可能性をうかがっていたところでした。本稿は、一時的な支援にとどまるこ となく協力関係を維持、創りだしていくうえでの私たちへの問いかけを提示されているよ うに思います。 一方で、うれしいお知らせがあります。2050によるプロジェクトの一つ、途上国女 性支援のための奨学金活動に対して、UNFCUという国連職員を対象とした金融機関が寄金を 決定したとのこと、理事長からのメモを転載します。 もうひとつ嬉しいお知らせ(?)甘粛省の定西市通渭県の林業局長が9月初めに来日される とのこと。定西市はジャガイモの産地、植林の対象となった一帯は野生のサジーが群生して いたことを思い出します。来日にあたって中国甘粛省での植林活動に参加された皆様と共に する機会を9月4日(金)に予定されています。 事務局の関口さんからは、インドへのスタディ・ツアーへの参加呼び掛けなど、いくつか のお知らせをら頂きました。(梅村) 1. 国際協力とは? 北谷勝秀 2. 2050はどこから?〜睡蓮のたとえ話はどこでされた?(4) 吉田昭彦 3. UNFCU(国連職員信用組合)から支援 北谷勝秀 4. 事務局からのお知らせ 5. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- ▼ 1. 国際協力とは? 北谷勝秀 ---------------------------------------------------------------------- 私たちは中国の黄土高原で日中共同による緑化活動を行なって、地球温暖化や砂漠化の 防止につとめています。フィリッピンでは環境保全と貧困解消を目的として、農村女性た ちにエリ蚕飼育、編み物・織物の技術を移転しています。どちらも典型的な国際協力と言え ます。国際協力というと格好いいですね。でも、いろんなことが起こり、人間性とはどん なものかなどと考えさせられることもよくあります。 私たちが求めているものは「自主性」と「自助努力」です。国際協力とはやってあげるので はなく、相手の人たちが一刻も早く自立すること、当事者たちが自分たちの努力で目前の 問題を解決することです。話し合い、解決法を合意しても、「依存体質」の人が相当います し、最低限度の努力で最大の利益を望む人も多く、文化や風習の差からくるギャップには 時には戸惑いを隠せません。所詮、人はお金の為に働き、自分の利益を守るのが当然だか らでしょう。余り働きたくはないけどお金は人より欲しいというのが人情なんでしょうか。 でも、これは結婚生活でも同じですよね。お互いに価値観の違う人たちが集まって一つの 目標に向かうのですから、年中問題なしと望むほうが無理なんでしょうね。人間はみんな 違ってみんないいと悟るのが心の平静に役立つようです。 でも、国際協力とは自分の利益だけや価値観を主張していたのでは実現できそうにもあ りません。国際協力の目的は平和で差別のない世界を築くことだと思います。そこには、 日本人としての国益とはなんだろうかとか、奉仕であるとかボランティアなどの精神的な 作用なども介入してきます。要は国益の面では、国際協力により、日本が将来的に繁栄を していく土台を築いていくことでしょうし、個人的には自分より恵まれない人たちの為に 一肌、二肌脱いで世界が少しでも平和になったり、地球環境が改善されたりするお手伝い をすることでしょう。今の世の中では金融危機が、自己防衛の考え方が全ての人の行動を 規制しているように見受けられます。 今まで一緒に仕事をしてきたフィリッピンのNGOが金融危機の煽りを受けて事務所を移転 しました。それに伴って、私達の支援してきた女性たちの作業場がなくなってしまい、今、 代わりの作業場・事務所を必死になって探しています。一つの案はエリシルク協会の会長 さんのお宅の敷地の一隅に恒久的な作業場を40万円かけて建設することです。 (http://www.npo2050.org/eri_pro_rep0904.html) 会員たちに自助努力を説いても、 毎日食べていくのに必死な人たちには今のところ一寸無理です。40人の日本人が1万円 ずつ出してくれれば立派な作業場が確保できます。またまた、募金のお願いをしなければ ならないのかと考えています。国際協力とは矢張り理屈ではなく、先立つものがなければ、 又、賛同してくださる人々がいないと、無力感を感じさせてくれるものだと実感しています。 ----------------------------------------------------------------------- ▼ 2. 2050はどこから?〜睡蓮のたとえ話はどこでされた?(4) 吉田昭彦 ----------------------------------------------------------------------- ある一定の期間の間に同じ割合、たとえば、1年に3%ずつ増えるような増加の状態を 日本では「ねずみ算」的増加と呼んでいますが、「ところ変われば品変わる」ですね。 ヨーロッパでは「睡蓮のたとえ話」として話されているようです。このお話は「子供の謎 (なぞ)かけ遊び」がもとになっていたのですが、1972年6月、世界113カ国の代 表がストックホルム(スウェーデン)に集まり、世界で初めて環境問題が各国政府の高官 によって議論された時に持ち出されたことにより、有名になりました。このお話は実のと ころ、子どもたちのお話しではなく、遠い将来の地球環境を考える時には極めて基本的な こととして、偉い政治家や大学の先生たちの考え方の基本となったのです。ですから、 「ねずみ算」でも「睡蓮のお話し」どちらでもかまいませんが、人口、環境、将来の地球 などを考える時に基本となりますので、ぜひとも、頭の中にとどめておいて下さい。 そのストックホルムでの会議のテーマは“かけがえのない地球(Only One Earth)”とさ れたのです。会議の終了後には26項目からなる「人間環境宣言」および109の勧告か らなる「環境国際行動計画」が出され、環境保全に向けて広く世界に呼びかけられました。 そして、その影響はユネスコ総会での「世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条 約(世界遺産条約)」の採択(1972年11月)へとおよびました。また、「国連環境 計画(UNEP)」が設立(1972年12月)されるきっかけにもなったのです。先進国は 開発による環境汚染や自然破壊への警告を強く呼びかけたのですが、その一方で、発展途 上国は貧困や生活環境の悪さなどの人間環境の問題の方が重要であると強く主張し、先進 国と発展途上国とが強く対立する南北問題が発生しました。この状況は、今なおまったく 変わっておりません。次回は人口と食べ物のお話しです ---------------------------------------------------------------------- ▼ 3. UNFCU(国連職員信用組合)から支援 北谷勝秀 ---------------------------------------------------------------------- 8月1日に中国から帰宅しましたら嬉しいニュースがひとつ届いていましたので皆様と 分かち合いたいと思います。それは、国連職員のために銀行業務を行っている上記UNFCU 理事会(http://www.unfcu.org/)が、私達の行っている途上国貧困女性支援のための奨学 金活動がユニークなものであり、女性の地位向上に役立っているので特例を持って$5,000 を寄付してくれるというものです。この寄付は2050のアメリカ支部であるWIN International を通じて行われます。このお金で、例えば、中国貴州省の貧困家庭の子女が50名学校に通う ことが可能となります。又、貴州省の場合は、省政府が同額のお金を拠出してくれますの で、都合100人の貧困家庭の子女が通学可能となります。 (http://www.npo2050.org/sch_pro.html) 最近、財政破綻や経済面での暗いニュースが世間の話題になっている折、私たちの活動が 国際的にも評価されていることを示す明るいニュースではありませんか。 --------------------------------------------------------------------- ▼ 4. 事務局からのお知らせ --------------------------------------------------------------------- 1. インドスタディーツアーのご案内 2010年1月に南インドスタディーツアーを行ないます。2050のスタディーツアーでは現地 で女性の地位向上や貧困削減について活動を行っている団体を訪問、視察し、スタッフと の交流や情報交換を行ないます。実際に開発途上国に足を運ぶことで自分たちの目で見て 感じ考えるという目的で研修旅行を行っております。 日程は2010年1月16日より1月30日までの2週間、南インドのトリバンドラム、バンガロー で農村開発を行っている団体、最下層グループ、困窮女性を支援している団体等の訪問を 予定しています。是非、この機会に通常の観光旅行では体験できない南インドの研修旅行 に皆さんも参加してみませんか? 詳細はホームページにて随時掲載をしていきます。 2. Coffee Break このコーナーでは2050の活動とは直接関係ありませんが、ちょっと一息つけるお話しを掲 載します。 今回は『しあわせの13粒』という絵本を紹介したいと思います。在宅ホスピス医の内藤 いづみさんと絵本作家のまつおかさわこさんのコラボレーション作品です。 日常生活の中の「しあわせ」というものをわかりやすい言葉で私たちに語りかけてくれま す。例えば「一日一回大笑いをする」、「欲張らない」、「ひとに役立つことを一日一回 以上する」など既に知っていると思われるかもしれませんが、シンプルな文章と明るく優 しい色彩の切り絵が、自然に心の中に染み渡っていきます。きっと読み終わったあとは 皆さんも笑顔になっていることでしょう。 「しあわせの13粒」 文 内藤いづみ 絵 まつおかさわこ ふじ内科クリニック内ひとやすみ村出版 定価:1000円 3. 事務局からのお知らせ * 7月20日 - 7月31日 中国シルクロード緑化プロジェクト現地視察 (陝西省、甘粛省) * 8月10日 - 8月14日 事務局お休み * 9月4日(金) 蘇本山氏歓迎会 * 9月18日(金)月例講演会 『食の安全』とは? * 9月24日(木)国会議員ワークショップ --------------------------------------------------------------------- ▼ 5.編集後記 --------------------------------------------------------------------- メルマガ編集をひきうけて、4回目の発信です。隔週発行をめざしてきましたが、現実はな かなか厳しく、月一回の発信がいいところかなと弱気になっています。今回、理事長によ る課題提起がありましたが、それに応える一つは2050の豊かなリソースをほりおこし、 それらリソースを関連付けることにメルマガの役割があるように思っています。読んでい ただいている皆様は、それぞれが大切なリソースです。皆様のご意見をお寄せください。 (梅村) ---------------------------------------------------------------------- メールマガジン「NPO2050 メルマガ」 ★ 発行責任者 : にせんごじゅう ★ 公式サイト : http://www.npo2050.org ★ 問い合わせ : mail@npo2050.org ★ 登録・解除 : http://www.mag2.com/m/0000265454 ____________________________________________________________


