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2009/06/18

NPO2050 メルマガ 第6号-フィリピンでのエリ蚕プロジェクトなど

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メールマガジン「NPO2050 メルマガ」
----------------------------------- 第6号

 関東地方も梅雨に入りました。
 第5号で、メルマガ配信を受けるにあたっての2050ホームページからの
手続きについて記しましたが、そのあと配信手続きの仕方が改善されまし
た。どのように変わったか皆様ホームページでお確かめください。

 前号に引き続き、最初は2050の取り組みの由来、次に中国における
植林活動のキーパーソンである孫先生のプロフィールの後編、陝西省北部
の楡林で進められている植林活動を中心に先生の役割や展望について記し
ていただきました。第3にオーストラリアにおけるフェアトレードに関連
して、今回はフィリピンでのエリシルク取り組みに直接関わってきた当事
者の北谷昭子さんにこれまでのことを。それを受けてのシドニーでの市場
開拓について橋本果遊さんの報告という構成になっています。それぞれの
トピックはホームページにおける記載とは異なり、よりインフォーマルな
記述となっていることにご注目ください。(梅村)

1.  2050はどこから?〜人口問題とねずみ算	     吉田 昭彦
2.  続・中国の大人「孫若槐先生」について     橋本 宙八
3.  エリシルクによるフィリツピンのパラワン島での女性支援活動(I)
                                                   北谷 昭子
4.  オーストラリアにおけるエリシルク・スカーフの市場開拓
                                   〜シドニーより 橋本 果遊
5.  事務局からのお知らせ
6.  編集後記	

1.2050とはどこから?〜人口増加とねずみ算		吉田 昭彦

 毎年、その年の年央に当たる7月1日に世界の人口が発表されることに
なっています。2009年は69億人になるでしょう。ところで、人口が
どのように増加してきたかについては人口推移表から調べることができます。
今から、2000年ほど前、キリストが誕生したころの世界の人口は2億人
でした。それが、1650年には5億人、1800年に10億人、1927
年に20億人、1971年に40億人、そして、今年の69億人と増加して
きました。

 1650年の5億人に注目して下さい。5億人から2倍の10億人になる
のは1800年ですから、150年ほどかかっています。次に、2倍の
20億人になるのは1927年ですから、127年となっています。
さらに、2倍の40億人は1971年となっていて、なんと44年で2倍
となりました。1650年からの人口増加の推移を見ますと、2倍になる
期間が短くなっていることにお気づきでしょう。一定の期間に同じ比率で
増加する現象は数学では指数関数的な増加と呼ばれますが、日常では
“ねずみ算”的な増加とも呼ばれます。

 ネズミのなかでもハツカネズミという小さいネズミがいますが、このネズ
ミは一度に6,7匹ほどの子供産み増す。名前の通り、20日ぐらいする
とまたまた子供を産みます。1ヶ月を30日とし、1ヶ月に5倍になると
したら1年に何倍になるかを試して下さい。さらに、2倍でしたらどうで
しょう。ものすごい数になります。これが“ねずみ算”的増加と呼ばれる
増加のすごさです。人口増加の推移では2倍に注目していますが、2倍に
なる期間が短くなっています。このことはねずみ算的増加より増加が速い
ということになります。20世紀を振り返ってみますと人類の歴史上、人
口は類例のないほど増加したことがお分かりでしょう。

 次回はねずみ算的増加のすごさについてお話しを進めることにしましょう。

2. 続・中国の大人「孫若槐先生」について      橋本 宙八 

 どうしたら地球環境を救うことが出来るのか?私たちに一体何が出来るの
か?孫先生と2050との間で沢山のことが話し合われました。中国での
NGOの立ち上げ、学者との討論会、政府への働きかけ、学生会議の開催
等々、様々な試みもしました。
そして、何よりも即刻実行しなければならないこととして、シルクロード
の植林活動が始まったのです。中国の砂漠化が進むと地球の存続そのもの
が危うくなってしまう。これが、先生と私たち「2050」との間で導き
だされた結論でした。

 しかし、中国での植林活動は、いかに孫先生が偉大であっても、決して、
容易なものではありませんでした。「中国人は、皆、金儲けのことしか考え
ていない!」「信用できない、嘘ばっかりつく!」が先生の口癖ですが、
実際、計画して居たことが当てにならなかったり、騙されたり、そらされ
たり。中国での活動は、先生の言うとおり、困難極まる道のりの連続で
した。
しかし、何度騙されても、先生は、我慢強く辛抱強く、決して目的を見失
わず、諦めず、2050と共に歩んでくれました。かつて、中国から日本
までの気の遠くなるような道のりを歩いた姿そのままに、目的に向かって
淡々と歩き続けてくれました。
中国人の悪い印象をいつでも払拭し、180度覆してくれたのが孫先生で
した。実直で誠実、我欲を持たず、大志を忘れず実行する。暖かい情熱の
人、孫先生は、まさに中国人の鑑「中国の大人」そのものです。

 日本語が堪能な先生は、ツアーの名通訳者でもあります。93歳になられ
た今でも、通訳は見事です。若い人でも一時間、二時間の通訳は心身共に
疲れるはずですが、先生は、例え、四時間、五時間続く会議であっても、
私たちに疲れを見せず、嫌な顔を一つせず、通訳をし続けてくれました。
目的のために、全身全霊で通訳をしてくれる先生の姿は、それだけで感動も
のでした。

 現在行っているシルクロードでの植林活動には、必ず先生も参加されます。
どんな険しいところでも、寒くても熱くても、いつも変わらない背広と
手提げバックの姿で、こちらがぶるぶる震えるような寒い時でも、ジャン
パーを着ることもなく平然と。そして、スコップを持ち、一本、一本、
大事そうにサジの苗木を植えます。

 先生は、今でも、どこかで、環境問題を教育する学校を作りたいと考えて
いるようです。行く先々で、可能性のある所を見つけると、「ここに学校作
ろうか!」「あそこに作ろう!」と言うのです。なんと!93歳でまだ学校
を作ることを考えている!先生のこの情熱は一体どこから湧き出て来るの
でしょう?昔も今も、まったく失うことなく、次々と夢を追いかけ、行動
される姿に触れていると、人がどう生きねばならないかをいつも教わりま
す。先生の現在の健康状態は、決して、万全ではありません。過去の厳し
い経験もまた今のコンディションに大きく影響しています。視力も聴力も
段々落ちて来ていると聞きます。そんな厳しい身体を持ちながらも、先生
は、少しも、そんな話をされません。先生の頭にあるのは、いつでも、中
国や地球の未来の夢であり、それを実現するための方法を、若者たちにど
う受け継げるかと言うことのようです。

 かけがえのない大人「孫若 老師」。ぜひぜひ、天寿、天命が尽きるまで、
これからも末永く「2050」の同志であり続けて下さい。


3. エリシルクによるフィリツピンのパラワン島での女性支援活動(I) 
                           北谷 昭子

 2000年からパラワン島で、インド・アッサッム地方原産のエリ蚕の
飼育、繭から糸紡ぎ、織りそして編物の指導をしております。エリ蚕は
日本の蚕とは異なる野蚕で熱帯のキャッサバ(現地で食用のお芋)の葉や
ヒマの葉で育ちます。繭は柔らかく繊維が短いので糸紡ぎが必要です。
日本では失われようとしている伝統技術である紡ぎを後世に残し、美しい
織物をパラワンの女性に創作してもらいたいと願い、もう9年もパラワン
島に通い続けています。先ず熱帯では聞いたこともない編物を教え、
原穂波先生のお考えで小型の機(はた。エオリアン)で平織りの基本を
3年、地機(じばた)のより複雑な織りも4年以上かけてようやく習得の
長い過程でした。

 パラワン島のプエルト・プリンセサ市で10名が現地指導者としての
訓練を受け、プエルト・プリンセサ・エリシルク女性協会を設立、2年後
の自立の日に向けて最後の訓練に励んでいます。2001年からポートバート
ンという漁村でも活動を開始しそこでも20名が女性協会を作り訓練を
受けています。2009年6月現在、アボーランという町とカバユガン
地区に蚕の飼育と糸紡ぎセンターを作り、会員にエリ蚕の糸の供給が
出来るよう準備しています。
 
 エリシルクの糸を紡ぎ、スカーフを織り、編み、仕上げまでの原先生の
献身的な指導はこの活動の成功の原動力です。またコスモ石油の資金援助
によりこれらの活動が実現し、パラワンの女性達の現金収入になるのです。
この後、女性達が自立して指導や生産そして販売の場で活躍出来るよう
指導し、フエアトレードによる販売網を確保することが残された問題です。
(つづく)
 
4.  オーストラリアのフェアトレード活動の理由	 橋本 果遊

 オーストラリア、シドニーでエリシルクについてフェアトレードとの関わ
りを模索している橋本果遊さんによる2回目の報告です。

 オーストラリアでは「フェアトレード」そのものの認知度が日本よりも高
く、シドニー郊外にはフェアトレードの商品を扱うお店が軒並みをそろえ
ている。店の入れ替わりはあるものの、15年前と雰囲気はたいして変わっ
ておらず、映画館、モダン・アート店、音楽関連のお店がありアート文化
の色濃い地域だ。

 そしてシルクスカーフを扱ってくれるお店が多そうだったこの地域からはじ
めることにした。まずは「フェアトレード」、「NPO・NGO」、「卸売り」、
とにかくあらゆるワード検索し、どういうお店であれば扱ってくれるのか考
えた。考えても、なにせはじめてのこと。
わからないことはひとつずつ身に着けていこうと、友人に頼み一緒に来ても
らいお店をいくつか訪れることにした。

 それらしいお店を何件か見て、店頭に並ぶ商品のタグを研究し、値段や種類
などを頭に入れた。同時にしばらくバッグに入れたエリシルクのサンプル2
点をどう紹介するかを考えた。
まずは店員に話しかけなくてはならない。同行してもらった友人がのんび
りと店内を見てまわるのについて周り、店員が話しかけてきたのを機に私
がどこの誰なのか自己紹介からはじめた。
とりあえず、2050が日本で卸している値段で、フィリピン・パラワン島の
生産者のこと、製品が出来上がるまで私の知っている範囲で説明した。また、
はじめての経験で交渉する余裕は持ちたいことや、事業の現状についても
聞いてもらった。
そして、手持ちはサンプル2点しかないこと、これから送ってもらいお店に
持ってきたいことなどを伝えた。
そして話し終えてから相手が店のオーナーであることがわかり、彼女に直接
コンタクトが取れるようにと連絡先を教えて店を後にした。
丁度時期を同じくして、北谷さんはフィリピンへ視察に発ったところだっ
た。事務局にある在庫確認などを頼み、現地から帰国後、とりあえずいく
つか送ってもらいたいとお願いした。

 シドニーでは「フェアトレード・フェア」なるものも開催されていて、
近郊の関係者たちが集まり、一般市民を対象に商品の紹介やフェアトレー
ドのなんたるかを説明する行事にも参加した。
フィリピンのエリシルク事業は、この先2年でNPO2050による技術
指導を終わらせる予定とのこと。エリシルク事業に携わっているパラワン
島の女性たちにとって、蚕を育成し糸をつむぎ織り、スカーフの市場を
拡大していくことは生産するのと同じくらい重要だ。
豪州では、日本を基盤にフィリピンで環境保全を視野にいれた事業展開を
している団体があること、パラワン島の女性たちが一生懸命に織りの技術
を学ぼうとしていること、また商品を購入することで、一人ひとりが現地
コミュニティーの力となることができるということを広めたいと考えてい
る。

4.事務局より

 6月19日(金)港区立エコプラザで6時からOKバジこと垣見さんの帰国
報告会を開催します。時間は18時からです。詳細はwww.npo2050.org

5.編集後記	

 シルクロード植林関係の話題は孫先生のことにのみしぼりましたが、次回
は陝西省、甘粛省の環境問題をめぐるトピックを予定しております。
 月2回の発信を当面の目標として取り組みを始めています。取り上げる
テーマ、ホームページとの連携などなど、気になることいろいろあります。
皆様のコメントをお寄せください。(梅村)


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★ 発行責任者 : にせんごじゅう
★ 公式サイト : http://www.npo2050.org
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