2009/11/10
ポーランド外相、アメリカ軍の駐留を要請、ロシアの影に怯える
★☆★ 「現代ロシア政治・経済の展望」 ★☆★ 2009年11月10日 (火) ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・ (Newsru.com)(HTV)(Vesti.ru)(ejru)他より ★ メドベージェフ大統領、1991年8月、国家クーデター未遂犯の ヤーゾフ元帥に国家勲章 1991年8月19日、「国家非常事態委員会」 (アル中のヤナーエフ副大統領を委員長に担ぎ、ゴルバチョフ大統領を幽閉。 しかし、圧倒的国民の抵抗で、3日天下であえなく降参のぶざまな クーデター遊び)のメンバーに名を連ねたヤーゾフ国防相に 何と、今になって国家勲章を授与するとは。 3人の若者の犠牲に申し訳無し。 皮肉な見方では、11月7日の革命記念日の替わりに一時設けた 「国民和解の日」に因んで、「過去との和解」を図ったとのでは、 と言う。アフガン侵攻の功績?も大きいとか。 ★ 11月5日、「ロシア国民統一の日」より目を引く 「赤軍」賛歌、11月7日 赤の広場では、1941年11月7日に行なわれた「ドイツファシズム」との 闘いを鼓舞する「軍事パレード」の再現。 モスクワ郊外30kmにまで迫ったドイツ軍への反撃の転機となった スモレンスクの闘いを再現。戦車隊の後ろに続く白装束のスキー部隊が 赤の広場を走る。 会場には涙を流す退役軍人たち。にこやかに微笑むルシコフ・モスクワ市長の 姿が目に付く。 メドベージェフ大統領もプーチン首相も参加していない。モスクワ市長の独走? ロシアにとっての赤軍賛歌と東欧、バルト諸国の悪夢が対照的。 ★ ポーランド外相、アメリカ軍の駐留を要請、ロシアの影に怯える 11月5日、シコルスキー外相はワシントンで、ポーランド、チェコへの アメリカのミサイル防衛施設の設置計画の中止は裏切りであり、 ベロルーシと国境を接するポーランドは900台の戦車と対峙しており、 ポーランド駐在のアメリカ兵6人でどうやって抗することが 出来るかと演説。 ことの真相は、今年9月、ロシアとベロルーシがソ連崩壊後としては 最大規模の軍事演習をベロルーシで実施し、現在もロシア軍が 残留中であることからこのような激しい発言になったようである。 その演習では模擬核兵器が使われ、また揚陸作戦も実施されたと言う。 何のための揚陸作戦かと危惧している。 やはり、東欧やバルト諸国はロシアの動きには過敏にならざるを得ない。 ★ カザフスタン、中国国境ホルゴスへの国道建設で熾烈な競争、 中国 VS イタリア liter.kz(10月30日)によれば、中国・新疆ウィグル自治区と カザフスタンを結ぶ交通の要衝ホルゴスまで旧都アルマトイ(旧アルマータ) から伸びる国道建設(300km)をめぐり、 中国道路建設会社(CRBC)とイタリアのImpregilo S.p.A社が入札で 熾烈な闘い。 総工費 1690億テンゲ(150テンゲ/US$) 約 12億ドル イタリアはカシャガン油田開発にしろ、他の物流開発にしろ、 カザフスタンへの進出が際立っているのは不思議? ★ メドベージェフ大統領、「企業乗っ取り」厳罰化で同意、 ミローノフ上院議長提案に 11月5日、上院幹部との会談で、「ロシア正義党」党首(上院議長)の 提案に同意。 しかし、同議長が提案した「少数株保有者への企業の配当金配分ノルマ化」 には反対。「企業への内部干渉は効果を挙げない。彼らは利益隠しの 方法を幾らでも考えつく」と。 一方、最高検察庁の権限強化にも同意。 ★ モスクワ市当局、人権団体への事務所提供契約延長拒否 モスクワ市資産部は「モスクワ・ヘルシンキ・グループ」と 「人権擁護運動」との賃貸契約を延長しないと予告。 ルシコフ市長の「反動」性が際立つ動きの一環? ★ メドベージェフ大統領の「経済改革」、予算根拠なしと批判、経済記者 (11月5日、dailyonline.ru掲載、 「ザ・ニュータイムズ」ドゥミトリー・ドクチャーエフ経済部長) 概略 1、 2010年の予算で、年金基金に歳出の4分の一 2、 国防費、治安関係費に同じく 4分の一 3、 連邦目標計画に10% 4、 その10%のうち、ノベーション、先端技術開発に1.4% これでは、大統領の言う「経済改革」の予算根拠が見えない。 しかも、重要な「国家技術基盤整備」費が、2009年の45億ルーブル (約135億円)から2010年は31億ルーブルに減額されている。 また、インフラ整備でも、道路建設費が2008年の2711億ルーブルから 2010年はマイナス80億ルーブルと減額。 つまり、イノベーションは巨大国営企業の「ロステクノロジー」にでも 任せるということか。その「ロステクノロジー」は借りた公的資金の 返済で余裕がないはず。 ★ ロシアのアルミ王デリパスカ氏、アメリカFBIに情報協力? (11月2日、Vedomostj.ru) 国際的マフィアとの関係や資金洗浄で疑惑の耐えないロシア新興財閥の 中でも「特疑惑」の主、「USAL」社の総帥デリパスカ氏、 アメリカにビザなしで2回渡米。 FBIの要請を受けた「アメリカ国家安全保障会議」が発行したビザで、 8月、10月と訪米し、モルガンスタンレー、ゴールドマンサックスなどと接触。 巨大なIPOを計画しているのでは、との観測。 デトロイトではGMトップとも接触。 ★ そのデリパスカ氏ら、マスコミ「ヴェードモスチ」社に 情報提供者の名前要求 RUSAL社は情報公開が不十分で、国税も支払っていないと言う。 これはクレムリンの支持があるからと言うのが一般的な見方。 ところが、企業との関係が比較的中立的と評価が高い「Vedomostj」社が RUSAL社の2008年度赤字が59億8000万ドルに上ると すっぱ抜いたことから、デリパスカ氏とお抱え弁護士事務所 「エゴーロフ・プギンスキー・アガナーシェフ・パートナーズ」が 同社に対し、情報源を明らかにするよう要求し、拒否されている。 ロシでも、一応法律的には「マスコミ法」で、ニュースソースを 秘匿する権利が保障されている。 ★ メドベージェフ大統領、「ゴルバチョフ氏はプーチン首相発言を 正確に読むべし」 2012年の大統領にどちらが就任するかで、プーチン首相が 「話し合いで」と言ったことが未だに波紋を呼んでいるが、 11月7日、ドイツを訪問中の大統領は、シュピューゲル紙との インタビューで、「・・・共産党時代のレオニード・イリイチ (注:ブレジネフ書記長)とミハイル・アンドレーヴィチ (注:スースロフ政治局員、書記長担ぎ出しで手腕発揮、 蔭のイデオローグと言われた)はどちらも黒いコートを着て、 同じだった。・・・」。 メドベージェフ大統領が言いたかったことは2人の人間がいれば 少しは個性が出るもの。考えの違いもある。 しかし、大筋で「2人の仕事は上手く行っている」と言うこと。 「2012年、国民にとってわれわれが魅力あるのであれば、 話し合いで、どちらが大統領候補(注:重要なニュアンス、 あくまで「候補」)になるか決めるとプーチン首相は述べたに過ぎない」と 説明した。 ★ クードリン財務相、ルーブルはほとんど自由な市場任せ、 中銀の介入はなし 11月7日、クードリン財務相(副首相兼任)は原油高のおかげと ロシアの銀行各行が資金借り換えに成功し、金融がしっかりしているから ルーブルが高くなっていると声明。 そう言えば、10月28日、MICEX為替市場では久し振りに 29.02ルーブル/US$をつけ、11月9にも同値で取引されている。 同財務相は、企業は将来の為替の完全自由化に備えるべしと警告。 中国の為替管理を批判。無理な介入は健全な経済にとって有害と。 どうする中国?貿易摩擦になるか。 ★ タジキスタン、大停電、電力不足で発電所に過剰負荷でダウン 11月8日、トルクメニスタン、ウズベキスタンからの電力輸入が ウズベキスタンの送電技術問題でストップしているため、国内最大規模の ヌレークス水力発電所に過大な負荷がかかり、1時間ストップ。 国内の70%が停電。 首都 ドシャンベや戦力拠点では非常用発電で問題はなかった模様。 ★ ロシア下院、野党がナビウリーナ経済発展相報告を罵倒 11月6日、下院で行なわれた同報告(30分?)で、経済危機を 脱出したとする報告に対し、野党から実体経済の現状認識に対して罵声に 近い批判が続いた。 準与党の「ロシア正義党」までもが経済政策のミスを糾弾。 共産党と国粋主義者ジリノフスキー党首率いる「自由民主党」は 言わずもがな。 国産品の品質問題、関税問題、企業に群がる官僚汚職問題、 有料道路建設の問題、国家統計委員会の数字の信用性問題、 車メーカーAvtoVAz社の救済問題、企業城下町存亡問題、などなど。 か弱い女性大臣1人で孤立無援の議会報告とその後のつるし上げ、 彼女を人身御供にしようとするプーチン首相の陰謀? ただ、議場には与党議員がほとんどいなかったのは、危機感の 不足? いらだつ野党の「江戸の仇を長崎で討つ」? 先般の統一地方選での与党「統一ロシア」の有無を言わせない「違法選挙」が 2011年の下院議会選挙でも実行される懸念が強まっているため、 各野党は必死になっているようである。 裏を返せば、与党もまた国民の支持離れに焦りを感じている証拠。 お互い、必死に。 ★ 韓国を狙うロシアンマフィア 韓国の暴力団と連携 朝鮮日報(11月9日、電子版) http://www.chosunonline.com/news/20091108000015 ★ 伊藤博文暗殺の安重根(アン・ジュングン)、 東洋平和論とほかの平和論の違いは? 朝鮮日報(11月9日、電子版) http://www.chosunonline.com/news/20091109000031 ★ 韓国の建設企業、海外工事の受注相次ぐ 朝鮮日報(11月6日、電子版) http://www.chosunonline.com/news/20091105000007 ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ 文責 ヨーゼフ・サハロフスキー メドベージェフ大統領の「経済改革」は、ロシア語を直訳すると 「近代化」なのですが、あえて「改革」としています。 理由は、なるほど、生産現場の多くは20年~30年前の設備が 稼動している現状とか「経営方式」、「幹部の認識レベル」を考えれば、 「近代化」が正確なのですが、何か、釈然としないので。 「ロシア正義党」も正確には「公正なロシア」なのですが、 ミローノフ党首の古臭い「正義感」を表わしているような気がするので、 敢えて悪に対する「正義」を使用しております。 (再掲) 講演会・討論会のお知らせ 主催 : すばる科学研究所 テーマ 「現代ロシアの政治経済情勢」 2012年、プーチン首相返り咲きVSメドベージェフ大統領の執念 (参加費 無料) (入場自由) 講師 吉尾 紘 氏 (ソ連留学、マスコミ経由、大学教員、現在フリー) (形式)先ず、講師が30分位「自論」を紹介し、その後フロアーの 参加者の皆さんと意見を交換する。 (日時) 2009年11月13日(金)午前10:00~11:30 (会場) 東京・文京区シビックシティー 2階会議室 (小ホール内) (定員) 80人 (地図) http://www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_shisetsukanri_shisetsu_civic.html 住所 東京都文京区春日1-16-21 電話 03(3812)7111 駐車場 利用時間 8:15~22:00 利用台数 130台 東京メトロ(丸の内)・(南北線)後楽園駅 徒歩1分 都営地下鉄(三田線)・(大江戸線)春日駅 徒歩1分 JR総武線水道橋駅 徒歩8分 (講演会背景) 同氏は当方の友人で、ロシア・ウォッチングを継続しておられます。 ロシアの動向が世界情勢と中国・日本の関係にも大きな影響ありとの観点で、 意見が一致しています。 会場は90人収容が可能ですが、万が一にも席が足りない時はご容赦下さい。 講師は有名人でもないので、大丈夫とは思いますが、念のために予告致しました。 ふるってご参加下さい。 ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ ■ このメールマガジン は『まぐまぐ!』を利用して 発行されています。 http://www.mag2.com/ ■ 無料購読の登録と解除は随時、画面上から出来ます。


