「現代ロシア政治・経済の展望」  RSSを登録する

遂に、国民の大義で再選決断したメドベージェフ大統領!既にプーチン首相、2012年大統領返り咲きを実質表明で暗闘状態に!経済危機はプーチン政権に変革をもたらすことなく、他力(中国・インド他)と金融努力で脱出。国営企業の株式公開で第2次民営化の波!保守派(既得権益死守派)と改革派(国益・私益の拡大と機会平等派)のせめぎあい活発化。プーチン前大統領の功罪も歴史的必然。急がば回れ、「民主化」こそ、救国の道!

  • 発行周期 週刊
  • 最新号 2009/11/13
  • 部数 198部
  • メルマガID 0000265174
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2009/06/05

戻ってきた外資、ロシア株式市場は急回復


     ★☆★ 「現代ロシア政治・経済の展望」 ★☆★
      2009年6月5日 (金)

     ★ ルカシェンコ大統領の頑固VS クードリン財務相の頑迷

     今週はじめ、ベロルーシを訪問したプーチン首相はロシア・
     ベロルーシの「国家連合」を尊重し、ルカシェンコ大統領との会談は
     2014年のミンスク・国際アイスホッケー開催決定を祝し、やんわり
     ムードで始まった。

     一方のルカシェンコ大統領はめったに笑顔を見せない習慣を変える
     ことはなく、「空々しい」ムードが最初から漂っていた。

     プーチン首相はルカシェンコ大統領の金融支援金額29億ドルを
     値切ったばかりか、クードリン財務相(副首相)の強硬な
    「ベロルーシ」デフォルト可能性のメモを頭に入れながら、可能融資額を
     5億ドル相当のルーブル融資を主張。ルカシェンコ大統領は首を縦に
     振らず、物別れ。

     今や旧ソ連構成共和国で唯一残ったパートナーのベロルーシとも
    「同盟国」(国家連合は有名無実化している)の維持は首の皮一つ。

     グルジアの南オセチア自治州、アプハジア共和国の独立承認を餌に
     したいプーチン首相の思惑には一向に乗ってこないルカシェンコ大統領の
     頭の中を読み切れないロシアの苦悩と経済支援が絶対必要なベロルーシ。

     EUの打ち込んだ楔は意外と利いているようである。

     ロシアがしきりに主張する国際基軸通貨の創設に向けて、ルーブルを
     旧ソ連域内決済通貨にする目論見は前途多難である。

     1944年7月、ブレトン・ウッズ協定で1オンス35ドルと決定。
     そして1971年8月15日、米ドルの金兌換制度が廃止されて30余年
     経過した今日、アメリカ経済のバブル性(ドルの印刷で生きる)を
     非難しては見るものの、「100年来?」の経済危機も僅か2年で底が
     見え始め、どうやらアメリカ中心の経済体制を打破することは出来そうに
     ないことに気付いたロシア首脳部、「アメリカ経済の一日も早い回復を
     願っている」と述べている。

     それにしても、他国のデフォルト可能性をロシアの財務大臣が公然と
     口にする当たりは、「市場経済」の機微をまだ十分には体得していない
     のかも知れない。おかげで、べロルーシはますます苦境に。

     ロシア経済危機脱出の長期化を警告し続けるクードリン財務相に、
     メドベージェフ大統領は「国の経済に余計な悲観論を口にする大臣は
     その地位を去るべきだ」と暗示したにもかかわらず、
     財務相のポストは安泰。プーチン首相の支持が生きている証拠。

     昨年秋までの楽観主義者たちに対する苛立ちが今もって消えていない
     クードリン財務相を評価すべし。

     ★ 戻ってきた外資、ロシア株式市場は急回復

     プーチン首相の「セーベリスターリ」社長批判(恫喝)やグルジアとの
     紛争で一気に逃げた外資がどうやら本格還流のよう。

     ドル建て可能なRTS株式市場はルーブル建てMICEX市場の指標を7ヶ月ぶり
     に抜き去る。
     これは明らかに外資がロシア株を買っている証拠。

     RTS指標 は2008年 5月19日の史上高値 2487(コンマ以下
     切捨て、以下同)から2009年1月23日 最安値498まで、
     5分の1に急落。

     MICEX 指標は 2008年5月16日の史上高値1943から
     2008年10月24日の513と約4分の1に下落。

     その間、RTS指標がはじめてMICEX指標に逆転されたのが2008年
     11月12日、そしてルーブル建てのMICEX指標が2008年末から
     上昇に転じたにも拘らず、2009年に入り外人売りが加速した
     RTS指標は下落を続け、逆転されたまま今日に至った。

    しかし、遂に今週6月3日、1445.56と1145.07の僅かな
     差ではあるが、MICEXを7ヶ月振りに抜いたのである。

     これはロシアに外資が戻りつつあることの証明。原油高、金やアルミなど
     の資源市況の急回復が追い風になっていると見てよいのでは。

     2009年2月25日最安値 14.16ルーブルまで下げ、その後も
     低迷を続けてきた最大銀行のズベルバンクの株価も一気に上昇に。
     6月3日、MICEX市場では53.38ルーブル(高値 56.90)で
     終わっている。

     ただ、対米ドル、対円の為替相場はそれ程の急上昇にはなっていない
     ところが、ネックと言えばネック。しかし、やっと中央銀行が借り換え
     金利の引き下げを繰り返し、融資期間の延長を決定したのはプラス材料。

     いやー、4ヶ月ちょっとでRTSは底値から3倍に。MICEXでは8ヶ月で
     2倍に。そこで仕込んだ向きは相当の儲け?ただ、その前の急落での
     損失は埋まっていないはず?


     ★ 先端産業育成が課題と再認識、プーチン首相、商工会議所で認める

     5月27日、ロシア商工会議所の会合で意見交換。金利下げを求められた
     プーチン首相は自国内産業の育成は必要としながらも、今後は先端技術
     産業に長期的支援を行なう方針と強調。

     ★ イワノフ副首相を叱咤したプーチン首相、税関汚職解消には
      「牢屋が一番」

      軽工業を保護するためにも密輸の撲滅が絶対条件と強調。閣議の席で、
      数字を挙げて言い訳するイワノフ副首相の言葉をさえぎり、「私は税関
      幹部を一新した。それでも、まったく状況は変わっていない。厳しく
      対処すべきで、それには逮捕して牢屋にぶちこむこと。」

     閣議の席でこれほど激情したプーチン首相も偉いが、この画像を放映する
     システムも考えようによっては「進歩?」。迷惑したのは、面子を
     潰されたイワノフ副首相。

     そう言えば、昨年のメドベージェフ大統領選出で存在感が薄くなっていた
     イワノフ元第一副首相、近頃結構マスコミに顔を出しては、
     長インタビューで「首脳」ぶりをアッピールしていたから、元同僚(KGB)
     のプーチン氏が「釘」を刺したのか?

     ★ ウラル地方の寒村では労働力不足、イングーシ人でも中国人でも
     住宅無料供与?

     エリツィン大統領の出身地スベルドロフスク州の寒村は消滅寸前。
     中国人でもいい?とは太っ腹な。すでに、シベリアや極東では中国人なし
     では市場が立たない状態。


     ******************************


                文責    ヨーゼフ・サハロフスキー

        6月2日、日産自動車サンクト・ペテルブルグ新工場完成式典で、
        プーチン首相が「このようなビジネスの成果の積み上げがさまざまな
        困難な課題の解決に資する」と抽象的に述べただけなのに、
        TV朝日のニュース画面では (  )書きながら、(領土問題)と
        出ていたのには驚く。

        こんな表現はプーチン氏の思う壺。返す気などさらさらないのは
        メドベージェフ大統領の外交儀礼違反(日本大使の認証式での発言)
        ともども、変わりなし。

        まー、経済関係が良くなることで北方4島だけでなく、サハリンなど
        を経済圏にして、日本の利益にもなるようにもって行く努力は惜しま
        ないことでしょうか。


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