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プーチン首相、2012年大統領返り咲きを実質表明で、メドベージェフ大統領と暗闘状態に!国民の大義と師恩の間で葛藤するメドベージェフ大統領!経済危機はプーチン政権に変革をもたらすことなく、他力(中国・インド他)で脱出。企業の「再国有化」(利権強奪?)から第2次民営化段階へ!保守派(既得権益死守派)と改革派(国益・私益の拡大と機会平等派)のせめぎあい活発化。プーチン前大統領の功罪も歴史的必然。急がば回れ、「民主化」こそ、救国の道!

  • 発行周期 週刊
  • 最新号 2009/11/10
  • 部数 198部
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2009/04/18

メドヴェージェフ大統領、就任1周年を前に・民主改革促進と自由化で、プーチン首相と決別か?


      ★★ 「現代ロシア政治・経済の展望」 ★★
      (2009年4月18日)

      ★ メドヴェージェフ大統領、就任1周年を前に・
         民主改革促進と自由化で、プーチン首相と決別か?

     5月7日、同大統領は就任1周年を迎える。就任式やさまざまな
     公式会議で強調してきた「自由と司法の独立性の確立、汚職追放」
     政策が、多くの国民の間で、しばしば「希望」と「失望」の
     ないまぜの眼で見られてきたが、就任1周年を前に、次々と画期的な
     行動を取り始めている。

     これは、プーチン首相とのコンセンサスを経ての行動と見る筋と、
     経済危機の対処法で意見の相違が明らかになってきたとする見方に
     分れている。

     画期的な出来事の一つが、4月13日(月)、ロシアの反体制派
     新聞として有名な「ノヴァヤ・ガゼータ」紙の記者に対し、初めて
     インタビューを許可したこと。

     同紙は、チェチェン紛争の裏を暴露したアンナ・ポリトコーフスカヤ
     記者(女性)が、プーチン大統領(当時)から「国家に損害を与えるもの」
     と「批判され」、その後、自宅玄関前で暴漢に殺害されている。
     その後も、多くの同社記者が政治テロの犠牲者となっており、
     「エーホ・モスクワ」(「ロシアのこだま」)放送と並び、
     「言論の自由」の砦として民主派の牙城となっている。

     その新聞社をインタビューの相手として認めたメドヴェージェフ
     大統領の決断は、括目に値する。

     そのインタビュー内容が公表されている。
     記者の厳しい質問にも同大統領が真摯に回答しているのが印象的。

     (抜粋)
     記者:いま行われているソチ市長選挙は、中止しては如何でしょうか。
     レーべジェフ氏が候補者登録を停止されたり、ネムツォフ氏の選挙
     活動が妨害されている・・・・・・。

     大統領:誰が登録抹消されたかは知りません。しかし、ソチ市長選が
     真の政治闘争になっていると言うのは、ロシアの選挙制度と自由に
     とって大変良いことです。さまざまな政治勢力が参加していることは
     素晴らしいことです。ロシアにおける多くの地方選挙では、住民に
     選択の余地がなく、住民の関心を呼んでいません。その意味で、
     ソチ市長選挙は、強烈な出来事と思います。ロシアにおける選挙制度と
     民主主義にとって良いことです。

     記者:4月15日、「市民社会・人権制度発展促進会議」が開かれます
     が、その会議に、社会の立派な人々が出席するのは嬉しいことです。
     今大統領にとって、いわゆる「中枢の人間」より市民社会が重要との
     考えですか?

     大統領:(注:「国家と市民社会」概念についての哲学的な解説、
              博学振りを披露。)

    (注:結論)ロシアでは市民社会概念が未熟、認識不十分で、大統領と
     市民社会の代表とも会うのは不可欠なことです。しかし、市民社会側には、
     国家に対する要望や質問が無数にあります。答える側は、いつも質問に
     答えたい訳ではないのです。
     そこでシステム化が必要になります。このような会議が存在するのは
     そのためです。おそらく厳しい意見が出ることでしょうが、それだから
     こそ価値があります。

     大統領:ルッソーの「社会契約論」についての記者の例え、
            「ソーセージと国家への忠誠心」を引き取り、

     「憲法こそが、その社会契約論の体現です。」
     
     記者:ロシアにおける官僚支配、ビュロクラティズムについて。
      高級官僚の「収入申告の報告書」は多くの国民が読んでいます。

     大統領:おそらく興味深かったことでしょう。

     記者:「豊かな妻」の「貧しい夫」の「共生」が話題になっていますが!
     誰がこの「収入申告」を点検するのですか?

     大統領:官僚統制はどこの国でも難しいです。我々も、だいぶ前から
     やっていますが、成果のほどは、なんとも言えません。勿論、90年代
     と比べれば改善されています。
    「収入申告」の義務化、その他の公務員規定にせよ、法律はできました。
     あとは実行するだけです。自分で自分を管理することは、至難の業です。
     しかし、やらなければなりません。このような官僚の「収入申告」は、
     ロシアの歴史上(帝政ロシア、社会主義ソ連、新生ロシア)初めての
     ことです。これを定着させることが必要です。

     妻がビジネスを行うことが問題なのではなく、その透明性が問題です。
     また、夫の職務権限と妻のビジネス分野との関係などが問題になります。

     記者:次に大統領のお好きな「裁判制度と司法の独立性」について。
  
     今、「ユーコス」元社長のホドルコーフスキー氏に対する第二次訴訟が
     行われています。大統領は裁判官に、「君は独立している。独立して
     いる。独立している。」と、伝えると言うのは如何ですか?
     また、この第二次訴訟の行方はどうなるとお考えですか?

     大統領:大統領は具体的な裁判については、予言したりしては
     なりません。

     記者:ところで、大統領は、「統一ロシア」の党員になるお考えは
     ありませんか?

     大統領:他の国では、大統領が政党の党員であることがありますが、
     ロシアではまだそこまで政治風土が熟していません。無所属でいく
     ことになります。

     新聞記者:最近、ロシアのマイスク市に、大統領のおばあさんがいる
     ので、大統領が視察に来ると言う噂が流れ、市の幹部は町中を清掃し、
     至る所で工事が行われました。どうでしょうか。大統領や国のお偉い
     さんのおばあさんがあの町、この町にいると言う噂を流されては!
     地方幹部は飛びあがることでしょう。

     大統領格:悪くない手法ですね。60年も前の話で、おじいさんが、
     その町の党の地区書記だったことがあります。それでそのような噂が
     流れたのでしょう。

     新聞記者:インターネットについて。
     官僚は常にインターネットを管理しようと目論んでいますが・・・
     ・・・!

     大統領:そんなことはありません。インターネットは情報交流の
     手段として、これに勝るものはありません。WiMAXや
     IEEE802.16など、驚くべき速度です。アルメニアのような
     小さな国が至る所でインターネットネができるのは、羨ましいこと
     です。

     一方、インターネットが犯罪に利用されるのは防止する必要が
     あります。
     しかし、これは、他の手段と、差別されるべきではありません。
     インターネットは、いずれにせよ、双方向性の情報交換の最良手段
     です。ロシアでも、町から離れた場所も含めて、義務教育施設には、
     すべてにインターネットが導入済みです。

     新聞記者:正義と自由のための困難な道程で、大統領の成功をお祈り
     いたします。

     大統領:その通りですね。ありがとう。

     ★ メドヴェージェフ大統領、経済危機は、市民社会との
       「相互理解・相互信頼」なくして脱出不可能

     4月15日、制度として確立している「市民社会・人権体制発展
     促進会議」には、民主改革派の代表がメンバーとして登録されており、
     今回の会議では、軍隊内における新兵虐待やテロリストの犠牲者に
     対する国家保護の問題、障害者、社会的弱者の救済における国家と
     NPOの役割の問題などが指摘された。

     これに対して、メドヴェージェフ大統領は、「多くの指摘に対して、
     すべてに目を通した訳ではないが、文書により、報告を受けた事案に
     ついては、自己の責任を持って、部下に指示を出すことを約束する」と
     言明。

     いずれにせよ、このような会議がクレムリン宮殿内で開催されたこと
     自体、プーチン大統領時代(当時)には、極めて稀であっただけに、
     大統領就任1周年を前に、ロシアにおける民主主義の発展と人権の
     問題を重視している姿勢を明らかにした点で、今後の大統領の実践が
     大いに注目される。

     ★ ルーマニア、モルドバ共和国のルーマニア系住民にパスポート
       発給の用意あり、と表明。南オセチア、アプハジア共和国で
       パスポート発給のロシア、抗議も出来ず。

     ★ メドヴェージェフ大統領、2009年、恩赦12名

     ロシアにおけるおける恩赦制度は、2002年までは、地方知事から
     の推薦により、大統領が決定していたが、その後は、地方恩赦委員会を
     設置し、その推薦に従って、大統領が署名する方式に変更されて、
     2002年までは、年間1万人に上る恩赦が実施されていた。
     そして、再犯率は非常に高かった。

     その後、制度変更により、2003年は187人。2004年は
     72人。2005年は42人。2006年は9人。そして2007年は
     ゼロであった。
     2008年は1名に過ぎなかったが、軽犯罪者12名に対する今回の
     恩赦措置で、ユーコス元社長のホドルコーフスキー氏の恩赦問題が社会の
     関心を集めることになりそう。


                   文責  ヨーゼフ・サハロフスキー

        奇しくも、4月13日、プーチン首相は地方視察の場で、
      「ロシアで市長任命制度に変更できないのは、ロシアが加盟する
       国際協定のため」と苛立ちを隠さなかった、と言うから、
       メドヴェージェフ大統領とプーチン首相の方向性に際立った違いが
       出ている可能性を示唆する今週の出来事。

       前号で、素人の癖に、「世界経済危機楽観説」を書きましたが、
       東欧の経済危機がロシアを巻き込み、それが欧州の経済危機を
       引き起こす、などと言う専門家の意見を耳にして、ひょうっと
       すると、・・・、と自信が萎えています。

       ロシアよ、頑張れ !

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