生と死を語る 11
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生と死を語る 11
発行人 猫サル
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キートン先生 :「…」
パブロ :「ねえ、先生ってば」
キートン先生 :「悪い夢を見ていた…そういうことにしよう」
パブロ :「え?」
キートン先生 :「ゼウスだの、ハデスだの、タナトスだの…彼等が実在すること
は認めよう。しかし、いずれも今の我々とは関係ない、異世界の
住人だ」
パブロ :「…」
キートン先生 :「何億年も、何兆年も生きる。それこそ、太陽の寿命より長い。
我々とは違う。いってみれば、化け物だ」
パブロ :「僕は15年しか生きていない…」
キートン先生 :「そんな連中の話を聴いたところで、我々の人生には何のプラス
にもならない。我々は、生と死を、もっと身近なこととして
考えるべきだ」
(ノックの音)
キートン先生 :「はい?」
(誰かの声) :「あのー、キートン先生の事務所は、こちらですか?」
キートン先生 :「そうですが…どちらさまで?」
(誰かの声) :「私はジェイミーと申します。死というものを研究しています」
キートン先生 :「ほう…ジェイミーさん、お入りください」
ジェイミー :「では入らせていただきます。驚かないでくださいね」
(ドアが開く)
パブロ :「わあああ!!!」
キートン先生 :「こ、これは…!」
ジェイミー :「だから驚かないでください、と言ったでしょう」
キートン先生 :「一体あなたは…そ、その顔は…」
ジェイミー :「あなた方に危害は加えません。私はゾンビです」
パブロ :「ゾンビって…死んでるの?」
ジェイミー :「厳密に言うと、そうではありません。私はブードゥー教の罰
として、呪術師により、ゾンビにされたのです。生きていない、
けれど死んでもいない、という状態です。人目に触れない静か
なところで暮らしておりましたが、どうもこの辺りに、強い
エネルギーがたくさん集まってくるのを感じましたので…」
キートン先生 :「あなたも相当なものですよ…」
ジェイミー :「ゾンビは、食べたり飲んだりできません。このように声は出せ
ますが、呼吸もできません。当たり前ですが子供も作れません。
死んで神のもとへ行くことも、できません。私にあるのは、
空虚な『永遠』だけです」
パブロ :「そういうのも、かわいそうだね…」
ジェイミー :「私に、なすべき事はないか、と探していました」
キートン先生 :「い、いや…歓迎いたします、ジェイミーさん」
ジェイミー :「生と死について、話し合っておられるのですね? ならば、
私が加われば、たいへん興味深い話し合いができるかと
思いますが…」
キートン先生 :「た、確かに…しかし、呼吸が整うまで、少々お待ちください」
(つづく)
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来週もよろしくお願いいたします。
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