2009/04/16
【書店塾便り】332:転籍と転職
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 【書店塾便り】vol.332 2009.04.16 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ おはようございます、【書店塾】です。 今日のテーマは、『転籍と転職』です。 ------------------------------------------------------------------------- 新聞に地元大手スーパーが8年振りの赤字転落という記事が出ていました。続いて、 その書籍・レンタル部門が新会社に移行するということも報じられていまた。昨年 から大手レンタルチェーンのFC化を進めてきていましたが、その大手と一緒に新 会社を立ち上げて、ノウハウを吸収して収益を改善するということです。表向きは ともかく、この部門は設立以来赤字部門なので、本体から切り離すことにしたとい うことなのでしょう。 社員は一体どうなるのでしょうか。ここにはかつての同僚が何人か転職しているの で気がかりです。新会社に転籍するか、本体に留まるかという選択を迫られること になるのでしょう。書籍・レンタルでやってきた社員が、同じ会社とはいえ、経験 の無いスーパー部門に行くのも不安です。かと言って、新会社に転籍して大丈夫か という不安もあるでしょう。 これとほぼ同じことを10年前に経験しました。近県の大手スーパーの書籍事業部 をM&Aで吸収した時のことです。先方の社員は吸収元の会社に転籍するか、スー パーに戻るかの選択を迫られました。半年間の猶予期間の中で、戻っていったのは ごく僅かで、ほとんどが転籍してきました。彼らには退職金が支給されました。 しかし、会社が変わればやり方も変わります。M&Aは対等合併ではないので、吸 収先の会社のやり方に合わせて貰わねばなりません。相当に気を使ったつもりです が、3年後、転籍してきた社員で残っていたのは1/3になっていました。違う環 境で育ってきた社員が一つになるのは非常に難しいことです。 今回はM&Aではないし、今までの社員がそのまま移籍するので、異なる会社同志 の摩擦は起きないかも知れません。でも、赤字部門の立て直しのために新会社を作 って、大手レンタルチェーンのFCになるわけですから、運営方法の変更や経費削 減は相当に厳しいことになるでしょう。今までと同じではやっていけないからこう なったのです。スーパーの事業部門であれば赤字になっても潰れることは無いでし ょうが、新会社になって利益が出なければ、倒産するか売却されることになります。 しかし、新会社移行は悪いことばかりでもないでしょう。人材面では独自の採用が 出来るので、従来のようなスーパー部門の落ちこぼれが回されてくるようなことは 無くなります。数年ごとに異動する現場を知らない責任者の行き当たりバッタリの 指示も無くなるでしょう。独自路線で行き詰ったのだから、大手のFCになってノ ウハウをきちんと吸収できるならば、そう悪いことではないかも知れないません。 ただし、今までぬるま湯につかっていた人はしんどいことになるかも知れません。 社員にすれば相当に不安を感じていると思いますが、転職もそう悪いものではあり ません。私自身も新卒入社でしたので一つの会社しか知らず、これでは世間が狭く なると異業種交流会に参加もしてみましたが、結局は実際に転職してみて初めてそ の違いを肌で感じることができました。マイナスに捉えてばかりいるとマイナスの 方向にしかいきません。不幸は自分で招くものなのです。これを自分の生きかたを 見つめ直すチャンスと考えるべきでしょう。そもそも安心で安定した人生などどこ にもありはしないし、もしあったとすればそれはきっと退屈な人生でしょうから。 ------------------------------------------------------------------------- 【書店塾便り】 発行者:【書店塾】塾長 【書店塾】書店人のための応援サイト http://syotenjuku.web.fc2.com/ 【書店塾ノオト】書評&エッセイ http://syotenjukunote.blog.shinobi.jp/ 【本の一言】書店人のための実務と朝礼のヒント http://syotenjukuword.blog.shinobi.jp/ 【伊予路の音】 旅と歴史とお酒の話(番外編) http://gado.blogzine.jp/iyojinote/ -------------------------------------------------------



