ラスト・フレンズ 第3話 「命を削る想い」【3】
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No.016 2008/06/06
フジテレビ ドラマ「ラストフレンズ 完全ガイド」
第3話 「命を削る想い」【3】
http://lastfriends.blog71.fc2.com/
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〈登場人物〉
藍田美知留(あいだ みちる) 長澤まさみ
岸本瑠可(きしもと るか) 上野樹里
及川宗佑(おいかわ そうすけ)錦戸亮
水島タケル 瑛太
滝川エリ 水川あさみ
林田 田中哲司
三田小百合(美容院の店長) 蘭香レア
平塚令奈(美容院の先輩美容師) 西原亜希
藍田千夏(美知留の母)倍賞美津子
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■フジテレビ ドラマ ラストフレンズ
第3話 「命を削る想い」
【3】
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マンション
食卓で二人、食事をしている。
「どうかな、これ?味、濃かった?」
「ううん、おいしい。ごめんね、宗佑ばかりに作らせちゃって。お腹空いたら
先食べてていいんだよ。宗佑は役所勤めで、きちんと定時に帰れるんだし」
「美知留と食べるとおいしいから。今日どうだった?」
「え?」
「仕事場で変わったこととか、あった?」
「特に...ないよ」
「約束、守ってくれてる?」
「男の人の髪は切らないっていう?」
「うん」
「切ってないよ」
「ほんとに?」
「切ってないよ。大体、男のお客さんなんて、ウチ、めったに来ないし」
うなづく宗佑。
「......でも、もし切ってたら?」
動きがとまり、ナイフとフォークを置く宗佑。キレた。
「切ったの?」
宗佑の鋭い眼光におののく美知留。
「切ったのか?」
すさまじい形相で睨みつける。固まって、動けない美知留。宗佑が席を立っ
た!
「おい!言えよ。切ったのか?」
猛然と美知留に近づき、髪を掴む。
「切ったの悪いの?」
美知留がそう言うと、宗佑は、美知留をイスから引きずり下ろし、床へ叩きつ
けた。
「う!」
激しく倒れる美知留。
「美容師は私の仕事なんだよ。男のお客さんが来ることだってあるし、それを
断ってられないよ!仕事なんだもん!」
「でも、君は約束した。切らないって。男の客と僕と、どっちが大事なん
だ?」
「宗佑に決まってるじゃん!」
泣き崩れる美知留。上から見下ろす宗佑。
「なんで分かってくれないの?」
ボーっと立っている宗佑にしがみつく美知留。
「宗佑に決まってるじゃん...」
何か、悩んでいるような、苦しそうな表情を浮かべる宗佑。美知留を抱きしめ
ようとするが...。美知留の腕を振り解き、再び床に叩きつけた。
「二度とやるな!いいか、二度と男の髪を切るな」
涙にくれる美知留。
シェアハウス
小さなトラックが玄関前に止まる。荷物がたくさん積んである。
トラックから出てきたタケルが玄関のドアをノックする。
「どうぞー!開いてるよ!」
中からエリの声がする。
「こんばんはー!」
ドアを開け、中に入る。
「お世話になりまーす!」
しかし、誰もいない。そのまま中に入っていき、リビングのドアを開けた。そ
の瞬間、照明がつき、パンパンとクラッカーが鳴らされる。
(タケル)「わ!わ!何何何何何?」
(エリ)「ブエノスノーチェス!ようこそ、我がシェアハウスへ!」
(小倉)「お待ちしてました」
(瑠可)「まあまあ、座って。あんたの歓迎会だって今日」
(エリ)「ジャーン!」
(タケル)「うわー!ありがとう、感動するわ、なんか。いや、ありがとう、
ありがとう。いや、ありが...いや、ありがとうしか言いようがない!」
(小倉)「ありがとう、多いよ」
(エリ)「さあ、駆けつけ一杯!あ、瑠可、タケルのグラスは?ほら」
(タケル)「ああ、じゃ、これ!」
カバンの中から何かを探すタケル。瑠可と初めて会ったあの日、インテリアシ
ョップで買った紫の模様のマグカップを取り出す。
(タケル)「マイカップで」
(エリ)「あ!それって」
(瑠可)「そんなのまだ持ってんの?やだよー、私のとペアになっちゃうじゃ
ん」
(エリ)「そうだよ、瑠可ね、後で新しいの買ったんだよ。ほら」
エリが青い模様のマグカップを机に置く。
(小倉)「あ、ほんとだ。しかも色違い」
(瑠可)「色違いしかなかったんだよ。マジでやだ、すんごいやだ!」
(タケル)「いいじゃん、これも縁ってことでさ」
瑠可の膝をポンと叩く。
(エリ)「あはは!」
(小倉)「いいなー、なんか、うらやましいなー。ね、滝川さん、僕達もペア
カップにしようよ」
(エリ)「ええー?よく聞こえませーん。じゃ、乾杯!」
(全員)「乾杯!」
(タケル)「よろしくお願いします」
(瑠可)「はい」
(小倉)「どもども」
(エリ)「こちらこそ。はい、これ。シェアハウスの鍵」
エリがタケルにシェアハウスの鍵を渡す。
(タケル)「うわっ、うわっ」
感激した様子で鍵をじっと見つめるタケル。みんな笑っている。
(小倉)「ほら、食べよう、食べよう」
みんな食卓に座る。
(小倉)「あれ、ちょっと待って、ちょっと待って。よく考えたらさ、なぜタ
ケル君の歓迎会があって僕の歓迎会がないわけ?わっ、わっ...何か寂しくな
ってきた、俺...」
(エリ)「だってオグリン、近いうち帰っちゃうんでしょ?奥さんのいる実家
に!」
(タケル)「実家っていう言い方がすでに...」
(小倉)「俺...ずっとここにいようかな。なんか、楽しいんだよね。みんな
でこうやってワイワイって感じ、初めてでさ。一人暮らし長かったし、奥さん
とは結婚当初からギクシャクして、すれ違いだったし」
(エリ)「そう...なんだ」
みんなしんみりする。
(小倉)「いいよな...。一人じゃないって」
(タケル)「いいんじゃないですか?ずっといれば。なんか確かにこれだけい
ると、楽しいことは、ワーって楽しめるし、つらいことがあっても、なんか、
紛れるし。うん。だから、ずっと一緒にいればいいですよ」
今にも泣き出しそうな小倉。
(タケル)「...って、俺が言うのもなんか変か!?」
(瑠可・エリ)「そうだよー!」
(タケル)「そっか」
(小倉)「そうだよ!」
(タケル)「あ、そっか」
(小倉)「うんうん」
(エリ)「よっしゃ、食べよう!今日はオグリンの特製です。全部手作り」
(タケル)「ホント?」
やがてカラオケが始まった。小倉とエリがマイクを持って、サザンオールスタ
ーズの「いとしのエリー」を歌っている。かなり酔っている。すっと席を立つ
瑠可。それに気付くタケル。
シェアハウスのベランダ
瑠可が携帯を取り出す。「藍田美知留」と携帯に。美知留のことを考える瑠可。
そこにタケルがやってきた。慌てて携帯を閉じる。
「それ、ウーロン茶?」
「うん。傷が治るまでは禁酒」
「あ...」
瑠可より少し離れたところにタケル。
「美知留ちゃんに会った?その後」
「ううん。会ったよ。会ったけど...なんか...どうしようもなかったな...遠
くて。愛されてるから、ほっといてくれって感じで。なんかそういう風に言わ
れちゃうと手の施しようがないじゃん、こっちも」
宗佑のマンション
ベットで寝ている宗佑と美知留。宗佑は眠っているが、美知留は眠れないのか
起きている。右で寝ている宗佑の顔を見る。
『でもあれは違うだろ、大事にするっていうのとは。もういい、もう何も言わ
ないよ』
ランチのとき、怒って帰ってしまった瑠可のことを思い出す。すると携帯が鳴
った。マナーモードで。携帯を手にとる美知留。『岸本瑠可』。瑠可からの電
話だった。
「返せよ!」
タケルから携帯をもぎとる瑠可。タケルが勝手に美知留に電話かけた。
「なにやってんだよ!」
「いいじゃん、電話くらいしても」
「だめなんだよ」
「心配なら、ただ待ってるだけじゃだめだよ」
「あんまり電話してくんなって言われてるんだ」
すると瑠可の携帯が鳴った。電話に出る瑠可。
「はい」
宗佑のマンション
美知留が携帯を片手にふすまを閉め、寝室から出てきた。
「瑠可?いま電話くれた?」
「うん、ごめんね。タケルが勝手にさ...」
「いいの。私も瑠可と話したかったから」
「...そう」
「瑠可...私ね...」
ふすまの隙間から、眠っている宗佑を見る。
「美知留?」
「うん、あのね...」
震える声で...
「あのね...」
心配そうな瑠可。
「会いたいよ...」
震える声の美知留。瑠可の表情が変わる。
「美知留!」
怯えきって、呼吸も乱れている美知留。
「会おっか、これから」
宗佑のマンションの前。美知留が立って待っている。すると小さなトラックが
やってきた。瑠可がドアを開け、
「乗って!」
「え?」
「いいから乗って」
手招きをする瑠可。運転席にはタケルがいる。うなずいて、トラックに乗る美
知留。
(瑠可)「今日、タケルが越してきたんだよ。シェアハウスに」
(美知留)「ふーん」
(瑠可)「この車、友達に借りたんだって。ね!」
(タケル)「ううん」
(美知留)「どこに行くの?」
(瑠可)「まあまあ、任せておきなって」
(美知留)「うん」
3人を乗せたトラックが、夜の道を走っていく...
トラックが目的地に到着した。船がたくさん停泊している。山下埠頭だ。
「着いたよ」
とタケル。各々シートベルトを外す。
「降りて降りて」
と瑠可。トラックから降りる美知留。
「こっち、こっち」
「ああ...」
山下埠頭から、みなとみらいのキレイな夜景が見える。3人並んで...。
「いい景色だよね」
「うん」
「タケルがどうしても美知留をここに連れてきたいっていうからさ」
嬉しそうな美知留。タケルをそっと見る瑠可。タケルが笑いながら頷いている。
瑠可もそっと笑う。
「うー、寒い!俺、ちょっと、あのー、車、戻ってるわ」
「え?」
トラックに戻るタケル。
「せっかくここまで来たのに、寒いからやめとくなんて、あいつやっぱ、へた
れだね」
「えへへ」
笑顔の美知留と瑠可。
「...その後、どうなの?彼とうまくいってるの?」
「うん」
「ケンカもなく?」
「...」
「ん?」
「...えへへ...うん」
「そう。ならいいんだ。結局さ、人のことなんて、傍から見てても分かんない
んだよね。幸せも人それぞれだし。私はバイクに乗ってるのが最高に幸せで、
それで怪我したって、痛くたって、つらくたって、我慢できる。お父さんは...
ウチの親父は、それが分かってるから、私がバイクで事故っても文句言わない
んだよね。やめろって言わずに見守ってくれてる。...それって、愛だと思わ
ない?」
「思うよ」
「美知留も、その彼といて、つらくても幸せなんでしょ?だったら文句言えな
いよ」
「...ありがとう、瑠可」
涙があふれてくる。
「瑠可」
美知留の目に涙が。はっとする瑠可。泣きながら...
「私、ダメなところいっぱいあるけど、...これからもずっと友達でいてくれ
る?」
「何言ってんだよ、いまさら。バカじゃないの」
今まで抑えていたものが一気に込み上げ、泣き出してしまう美知留。
「泣くなよ、大丈夫だよ」
タケルがその様子をトラックから見ている。
美知留の肩をさすりながら、励ます瑠可。その前には、みなとみらいの夜景が
広がっていた...。
(つづく)
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フジテレビ ドラマ「ラストフレンズ」より
次回をお楽しみに!
┌――┐感想楽しみにしています!
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発行人 :「ラストフレンズ 完全ガイド」 責任者 リョウ
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