「余命1ヶ月の花嫁」の理想の結婚式
「余命1ヶ月の花嫁」に関するコメントがブログに多数みられ、大変な感動を多くの人々に与えていることを知った。
ブライダル関係の仕事をしているのに、そんないい番組を見逃したのは、大いなる不覚だったと残念に思っていた。
その旨をブログのコメントに書いたら、親切にもYOU TUBEで見られることを教えてくれた。それを見て、私も涙が止まらなかった。
私は、そこで行われた結婚式こそ、理想の結婚式だと思った。
あれは単なる「ウエディングドレスを着る千恵さんの夢をかなえる模擬結婚式」ではない。
あれこそ、現実を超越した、「理想の結婚式」だと言いたいのだ。
そもそも結婚式とは、男女が夫婦となる儀式である。
儀式だから、文化的背景によって異なるのは当然で、日本だけでも、神前式、キリスト教式、人前式、そしてごくまれに仏式がある。
ちなみに、仏式は今までに4組撮影したが、そのうちの3組は創価学会の信者さんの結婚式だった。
私は海外で結婚式の撮影をしたことがないので何ともいえないが、一度だけ、日本国内でタイ式の結婚式を撮影したことがある。
新郎が日本人で、新婦がタイ人だった。
正式な挙式は神前式だったが、披露宴中に、タイ式でもう一度結婚式を行ったのだ。
新婦側の来賓は両親・兄弟を含め6人だったが、その方々に配慮されてのことだったと思う。
披露宴会場に居る来賓全員に、聖水を手にかけていくという、見た目はとても簡単な式だった。
しかし、タイの方からすれば大変重要な意味を持つものだろう。
外見主義ではない、心の在り方に意義を見出すような式であり、撮影しながら単純さの中に神秘さが感じられて、私にとっても不思議な体験だった。
あの「余命1ヶ月の花嫁」で行われた結婚式にも、現実の結婚につきものの多くの邪心がまったく感じられない、無償の愛と純粋な魂の結びつきに感動できた。
理想の愛とは、無償の愛であることは周知の通りであるが、まさにそんな愛にあふれていた。
現実と理想とは、もちろん違う。現実の裏側には、あらゆる事情がうずまいている。
それを踏まえた上で、理想であろうとすること、美しくあろうとすること、きれいであろうとすることが大切だと思う。
参列者全員が、千恵さんの幸せを願った。
ただ、純粋に、千恵さんが少しでも、今、この瞬間を幸せでいられること、幸せを実感してもらいたいこと、そういった気持ちが、あの結婚式から感じ取れた。
そんな理想の結婚式を体験できた千恵さんは、幸せ者である。
魂というものがあるとすれば、きっと素晴らしい魂であの世に旅立つことができたのではないだろうか。
あの番組を見た、あのYOU TUBEを見た多くの人に「生かされていること自体に感謝する心」を喚起した千恵さん。
あの世で、「この世に大いなる使命を全うした」と満足しているに違いない。


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