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2008/06/17

【第24号】血糖コントロールの強化の行方

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【クリニカル・アドバンス】  http://clinicaladvance.blog43.fc2.com/
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こんにちは、坂本直之です。

医学領域の第一線で活躍している人は、常に目を通しておきたい一流医学雑誌。
でも多忙の日常では、なかなか時間はとれないものです。

そのような方に向けて、クリニカル・アドバンスは、
NEJMやJAMA、LANCETなどの一流医学誌の記事から注目記事を選び、
その概要をお届けします。


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 ◆今回の注目記事(NEJM)
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【血糖コントロールの強化の行方】 
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NEJMに血糖コントロールの強化療法を評価した2つの大規模のランダム化比較試験、
ACOORDとADCANCEの成績が掲載されています。

↓アブストラクト

ACCORD
http://content.nejm.org/cgi/content/short/358/24/2545

ADVANCE
http://content.nejm.org/cgi/content/short/358/24/2560


ACCORD試験は、2型糖尿病患者10251 名を
強化療法(HbA1cの目標値6.0%未満)と標準治療(HbA1cの目標値7.0〜7.9%)
の2群にランダム化し、比較したものです。

その結果、平均 3.5 年の追跡調査後の時点で、
強化療法群のほうが死亡率が高く、試験は途中で中止されました。
また、プライマリーエンドポイントであった心血管イベントでも
有意な減少は認められませんでした。

ADVANCE試験は、2 型糖尿病患者 11140 名を
強化療法(HbA1cの目標値6.5%未満)と
標準治療(HbA1cの目標値はローカルガイドラインに従う)
の2群にランダム化し、比較したものです。

その結果、強化療法群は、HbA1cの目標値 6.5%まで低下し、
主要大血管イベントと主要細小血管イベントの複合イベントについて
 10%の相対的低下がみられました。

また、強化療法群では、細小血管イベントの発生率も低下しました。
細小血管イベントの低下は、主に腎症の発生率の低下によるものでした。

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ACOORD試験とADCANCE試験。
対照的な結果が得られました。

ACCORD試験は、強化療法群のほうが死亡率が高いことで試験が中断された
ということで、少し前にかなり話題になっていたので、ご存知の方も多いと思います。

確か、ACCORD試験の中止が公表された後のJAMAのニュースにも、
ACOORD試験とADCANCE試験の対比の記事が掲載されていたと思いますが、
この号のNEJMのエディトリアルでも、

Intensive Glycemic Control in the ACCORD and ADVANCE Trials

とのタイトルで、2つの試験を比較し、結果の食い違いについて考察されています。

その中で、注目すべき2つの試験の違いとしては、以下のもがあげられています。

【血糖降下薬の使用状況】

ACCORD試験では、ターゲットとなる血糖コントロールを維持するために
血糖降下剤の使用に制限はないが、ADVANCE試験では、
強化療法群はSU剤のグリクラジド(放出調整製剤)のの使用が必須とされていること。

チアゾリジン薬のロジグリタゾンの使用は、
ADVANCE試験では20%未満であったのに対して、ACCORD試験では、
強化療法群の90%、標準療法群の58%であったこと。


【血糖コントロール以外の心血管リスク因子のコントロール】

ADVANCE試験では十分にコントロールされているとは言えず
わずか半分の患者しかアスピリンあるいはスタチンを服薬していなが、
ACCORD試験では、アスピリンの服用率75%、スタチンの服用率88%
と服用率が効率であったこと。


また、エディトリアルの著者は、
この2つの大規模試験から得られた最も重要なメッセージは

「追跡期間の中央値 3.5〜5年間では、
強化療法で血糖コントロールをノーマルに近づけても
心血管イベントは減少しない」

であると述べています。

ただし、ADVANCE試験では、糖尿病腎症の発症が抑えられています。

そして、ACCORD試験の厄介な成績、
血糖強化療法(チアゾリジン薬、SU剤、メトホルミン、インスリンの高頻度の併用)
によって、有意に全死亡あるいは心血管由来の死亡を増加したことですが、
著者は、この予期しない過度の死亡に興味を示しています。

次号で、この続きを紹介します。


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 ◆あとがき
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ACCORD試験の成績はインパクトがありましたので
詳しく紹介していきたいと思います。

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