2008/08/02
医薬分業が進まないのはなぜか?
長崎新聞7月25日に、「処方せんの4割 後発薬変更不可」 との記事が掲載されました。 記事によりますと、調剤薬局チェーン大手・日本調剤の薬局に 提出された処方箋のうち4割に、「後発医薬品への変更を不可」 とする医師の署名があることが分かった、といいます。 後発薬の使用についてはこれまで、処方箋に医師の「変更可」 との署名がある場合のみ認められていましたが、今年の4月から 医師が「変更不可」と署名しない限り使用が認められることにな り、後発薬代替による医療費の削減が期待されていたところです。 ところが、今回の調査によると、処方せんに「変更不可」の署 名があるものが4割に達し、その割合は月を追うごとに増えてい るというのです。 しかも、公立病院や赤十字病院などの公的病院15箇所につい ては、不可が90%を超え、このうち6病院については不可が9 9%、4箇所の大学付属病院では不可が85%を超えたといいま すから、大きな病院ほど医師が処方箋に「変更不可」と署名して いることになります。 「変更不可」とする理由について、ある市民病院院長が「後発 薬は副作用の心配があり信用できない。患者の了解をとって不可 にした。」と語ったとありますが、こういう弁明が許されるはず はありません。 まず、薬の安全性は国の機関が責任をもって認可するものです。 国が認可した薬の一つ一つに対して危険性を云々する資格など医 師にはありません。仮に、新薬と同じ成分で同じ効果をもつとさ れる後発薬において「新薬と違い副作用の心配がある」というの であれば、早急に国に報告して認可を取り消してもらわなければ 被害が拡大する恐れがあります。「個々の患者の了解をとった」 といいいますが、専門家である医師がこのような説明をすれば患 者は了解せざるを得ず、変更不可を正当化するための姑息な手段 といわざるを得ません。 しかも、変更不可が90%以上という病院にいたっては、国が 行う認定を個々の医師が奪っている、と言って過言ではありませ ん。何か裏があると勘ぐられてもいたし方ないでしょう。 薬学部教育が6年に延長されました。ここらで医師の薬への口 出しをそろそろ制限しなければならないでしょう。


